2006年 12月 11日
エラゴン ドラゴンライダー〈1〉 遺志を継ぐ者 |
『指輪物語』と『ゲド戦記』と「スター・ウォーズ」をミックスしたみたいな話ですが、なんだ焼き直しか、とあなどってはいけません。『ゲド戦記』だって「ファイナル・ファンタジー」だって『指輪物語』の真似っこだったんだし、その『指輪物語』も北欧神話からアイディアを借りてきたんだから。
要はいかにそうした借り物に独自の色をつけられるか、ですよね。作者はこの本を15歳のときに書いたそうですが、そら恐ろしくなるような才能だと思う。ちょっとした短編だったら誰にでも書けるかもしれないけれど、これだけの大作を話の展開がほころびることなく書くのは普通の人には無理。キャラクターの肉付けもしっかりできています。なんてったってドラゴンのサフィラがいい。知恵があって落ち着いているかと思うとお茶目で少女っぽかったりもして、実に魅力的なキャラクターです。あと、エラゴンを助ける謎の剣士マータグもかっこいい。
とはいうものの、読み終わったときに『指輪物語』のようないつまでも心に残る感動があるかと言われるとちょっときついかな。10代初めの頃に読めば別ですが。というか、そのくらいの年の子たちには『指輪物語』や『ゲド戦記』よりも、これとハリー・ポッターを読んでほしいような気がします。ゲドは10代後半、指輪は20代になってからでいいかな。
映画がもうすぐ公開されますが、さて見るべきかどうか。うまくいけばワクワクするような冒険ファンタジー映画になると思うのですが、あまりにも超自然的な要素が多いので、それをすべてCGでとなるとかなり薄っぺらな映画になりそう。おじさまキャストが豪華なのでそのあたりで救ってくれているといいのですが。主人公のエラゴンと同じくらい重要なドラゴンのサフィラがどの程度リアルかというのが勝負の分かれ目ですね。予告編を見る限りではかなり不安です。頭の中で想像しているほうがいいかなあ・・・。
この本、今売られているのは3分冊になってるようですが、図書館で借りたのは1冊物。枕にできるくらい厚くて、ひさびさに電車の中で読んでて腱鞘炎になりそうでした。まあ文字が大きめなので思ったほどの量ではなかったのですが。
エラゴン 遺志を継ぐ者―ドラゴンライダー〈1〉
原題:Eragon: Inheritance Book 1
作者:クリストファー パオリーニ
訳者:大嶌 双恵
出版社:ソニーマガジンズ
ISBN:4789722309
要はいかにそうした借り物に独自の色をつけられるか、ですよね。作者はこの本を15歳のときに書いたそうですが、そら恐ろしくなるような才能だと思う。ちょっとした短編だったら誰にでも書けるかもしれないけれど、これだけの大作を話の展開がほころびることなく書くのは普通の人には無理。キャラクターの肉付けもしっかりできています。なんてったってドラゴンのサフィラがいい。知恵があって落ち着いているかと思うとお茶目で少女っぽかったりもして、実に魅力的なキャラクターです。あと、エラゴンを助ける謎の剣士マータグもかっこいい。
とはいうものの、読み終わったときに『指輪物語』のようないつまでも心に残る感動があるかと言われるとちょっときついかな。10代初めの頃に読めば別ですが。というか、そのくらいの年の子たちには『指輪物語』や『ゲド戦記』よりも、これとハリー・ポッターを読んでほしいような気がします。ゲドは10代後半、指輪は20代になってからでいいかな。
映画がもうすぐ公開されますが、さて見るべきかどうか。うまくいけばワクワクするような冒険ファンタジー映画になると思うのですが、あまりにも超自然的な要素が多いので、それをすべてCGでとなるとかなり薄っぺらな映画になりそう。おじさまキャストが豪華なのでそのあたりで救ってくれているといいのですが。主人公のエラゴンと同じくらい重要なドラゴンのサフィラがどの程度リアルかというのが勝負の分かれ目ですね。予告編を見る限りではかなり不安です。頭の中で想像しているほうがいいかなあ・・・。
この本、今売られているのは3分冊になってるようですが、図書館で借りたのは1冊物。枕にできるくらい厚くて、ひさびさに電車の中で読んでて腱鞘炎になりそうでした。まあ文字が大きめなので思ったほどの量ではなかったのですが。
エラゴン 遺志を継ぐ者―ドラゴンライダー〈1〉
原題:Eragon: Inheritance Book 1
作者:クリストファー パオリーニ
訳者:大嶌 双恵
出版社:ソニーマガジンズ
ISBN:4789722309
by timeturner
| 2006-12-11 19:25
| 和書
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