2006年 10月 14日
Secret City |
少し前に読み終えていたものなので「風邪ひいてるのに本なんて読んで!」と怒らないでね。(誰に?)
すごく独特の雰囲気で、どう表現したらいいのか悩むような内容なんですが、ふと、そう言えば熱があって頭の中がグルグルしてるときに出てきそうな話かもしれない、と思いました。いや、これほど上手に構成できれば私も風邪のときにがんばって作家になれるわけですが(~~;)。
心身症の姉の世話をようやく逃れ、結婚からも自由になって大学で人気講師として成功し、ひとりの生活をエンジョイしているアントネラ、教師をしていた学校の人員整理のために失業者となってしまい、再就職の意欲もないまま生活保護で生活しているアントネラの前夫フランク、病気の母親のために借金をかかえ香港からニュージーランドに売られてきて売春婦として働くキンキン。
3人の視点で描かれた話が交互に進み、やがて3人が不思議な形で関係し合うようになります。
作者はオーストラリア人ですがニュージーランド在住で、この話の舞台もニュージーランド。ただし、あまりニュージーランド独特のものはなくて、ところどころに出てくる植物の名前や独特の地形の話などでそれとわかるくらいです。もっとマオリの文化が出てくるのかと思っていた私はちょっとがっかりしました。
そのかわり、キンキンが語る中国の怪談(?)や西遊記と思われる昔話、それに宗教がらみの寓話などが随所に出てきてエキゾチックな要素をプラスしています。リアルな描写の中に夢なのか想像なのか超常現象なのかわからない部分がさらっとはさみこまれていて、なんとも言えない不思議な語り口。かなり辛口のユーモアはどちらかというとイギリスっぽい。
作者は女優でもあり、かなり有名な詩人でもあるそうなので、そうしたさまざまな才能が作品に反映されているのかもしれません。確かに文章は流れるようで詩的です。
でも読み終わったときに思ったのは「なに? なんだったの?!」でした(^^;)。
著者:Vivienne Plumb
出版社:Cape Catley LTD.
ISBN : 090856189X
すごく独特の雰囲気で、どう表現したらいいのか悩むような内容なんですが、ふと、そう言えば熱があって頭の中がグルグルしてるときに出てきそうな話かもしれない、と思いました。いや、これほど上手に構成できれば私も風邪のときにがんばって作家になれるわけですが(~~;)。
心身症の姉の世話をようやく逃れ、結婚からも自由になって大学で人気講師として成功し、ひとりの生活をエンジョイしているアントネラ、教師をしていた学校の人員整理のために失業者となってしまい、再就職の意欲もないまま生活保護で生活しているアントネラの前夫フランク、病気の母親のために借金をかかえ香港からニュージーランドに売られてきて売春婦として働くキンキン。
3人の視点で描かれた話が交互に進み、やがて3人が不思議な形で関係し合うようになります。
作者はオーストラリア人ですがニュージーランド在住で、この話の舞台もニュージーランド。ただし、あまりニュージーランド独特のものはなくて、ところどころに出てくる植物の名前や独特の地形の話などでそれとわかるくらいです。もっとマオリの文化が出てくるのかと思っていた私はちょっとがっかりしました。
そのかわり、キンキンが語る中国の怪談(?)や西遊記と思われる昔話、それに宗教がらみの寓話などが随所に出てきてエキゾチックな要素をプラスしています。リアルな描写の中に夢なのか想像なのか超常現象なのかわからない部分がさらっとはさみこまれていて、なんとも言えない不思議な語り口。かなり辛口のユーモアはどちらかというとイギリスっぽい。
作者は女優でもあり、かなり有名な詩人でもあるそうなので、そうしたさまざまな才能が作品に反映されているのかもしれません。確かに文章は流れるようで詩的です。
でも読み終わったときに思ったのは「なに? なんだったの?!」でした(^^;)。
著者:Vivienne Plumb
出版社:Cape Catley LTD.
ISBN : 090856189X
by timeturner
| 2006-10-14 22:54
| 洋書
|
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