2006年 09月 14日
The Fountain |
トロント国際映画祭で観ました。
たとえばタルコフスキーの映画などは、ストーリーらしいストーリーがなかったり、あるいはあっても凡人には理解できなかったりしてわけがわからないまま話が進む(あるいは進まない)のだけれど、不思議に人の心の深いところを揺さぶるようなイメージに惹かれて見てしまう(あるいは途中で心地よく眠ることもできる)し、それで充分満足できるのだけれど、この映画もどちらかというとその系統なのかしら。
ただ、見終わったときの満足感というか充足感がタルコフスキー作品のようでないのはどうしてなんだろう。ビジュアルの部分がどれもこれも借り物に見えるというのがひとつ。
ストーリーらしいストーリーが一応はあるのに、それがまた安っぽい借り物ばかりだというのがひとつ。中世スペインのコンキスタドール(征服者=キリスト教の名の下にアメリカ大陸で略奪・虐殺を行ったスペイン人たち)を英雄視するかのような扱いは今の時代にいかがなものかと。さらにそこに仏陀だのリインカーネーション(輪廻転生)などをからめられると、日本人的には「げっ」となってしまう。
いわゆるスピリチュアルなものに興味を惹かれる人たちには魅力的に映るのかしらね、こういうの。
私が気に入ったのは科学の最先端をいく職業の主人公の自宅や研究所が不思議にアンティークな雰囲気にしつらえられていたところ。歴史上のどこかの時点で今の私たちとは違う道を選んだ別の人類が行き着いたオルタナティブ・ワールドなのかもしれない、と思わせる雰囲気がよかった。
ヒュー・ジャックマンは顔が細くて小さすぎるから剃頭は似合わない。レイチェル・ワイズはどの映画に出ても同じような性格というのは、本人の性格を反映しているせいなんでしょうか。記者会見の席で夫である監督の隣りに座り(愛らしくではあるけれど)あれこれ口をはさんでいる様子を見ると、黙って引っ込んでることのできない人なんだろうなあという気はしました。
原題: The Fountain(2006)
上映時間: 96 分
製作国: アメリカ
監督: Darren Aronofsky
出演: Hugh Jackman、Rachel Weisz、Ellen Burstyn、Marcello Bezina、Alexander Bisping、Mark Margolisほか。
たとえばタルコフスキーの映画などは、ストーリーらしいストーリーがなかったり、あるいはあっても凡人には理解できなかったりしてわけがわからないまま話が進む(あるいは進まない)のだけれど、不思議に人の心の深いところを揺さぶるようなイメージに惹かれて見てしまう(あるいは途中で心地よく眠ることもできる)し、それで充分満足できるのだけれど、この映画もどちらかというとその系統なのかしら。
ただ、見終わったときの満足感というか充足感がタルコフスキー作品のようでないのはどうしてなんだろう。ビジュアルの部分がどれもこれも借り物に見えるというのがひとつ。
ストーリーらしいストーリーが一応はあるのに、それがまた安っぽい借り物ばかりだというのがひとつ。中世スペインのコンキスタドール(征服者=キリスト教の名の下にアメリカ大陸で略奪・虐殺を行ったスペイン人たち)を英雄視するかのような扱いは今の時代にいかがなものかと。さらにそこに仏陀だのリインカーネーション(輪廻転生)などをからめられると、日本人的には「げっ」となってしまう。
いわゆるスピリチュアルなものに興味を惹かれる人たちには魅力的に映るのかしらね、こういうの。
私が気に入ったのは科学の最先端をいく職業の主人公の自宅や研究所が不思議にアンティークな雰囲気にしつらえられていたところ。歴史上のどこかの時点で今の私たちとは違う道を選んだ別の人類が行き着いたオルタナティブ・ワールドなのかもしれない、と思わせる雰囲気がよかった。
ヒュー・ジャックマンは顔が細くて小さすぎるから剃頭は似合わない。レイチェル・ワイズはどの映画に出ても同じような性格というのは、本人の性格を反映しているせいなんでしょうか。記者会見の席で夫である監督の隣りに座り(愛らしくではあるけれど)あれこれ口をはさんでいる様子を見ると、黙って引っ込んでることのできない人なんだろうなあという気はしました。
原題: The Fountain(2006)
上映時間: 96 分
製作国: アメリカ
監督: Darren Aronofsky
出演: Hugh Jackman、Rachel Weisz、Ellen Burstyn、Marcello Bezina、Alexander Bisping、Mark Margolisほか。
by timeturner
| 2006-09-14 20:44
| 映画
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