2019年 05月 17日
Re-ClaM Vol.2 |
創刊号が読書の参考になったので先日の文学フリマで2号も買いました。今回は論創海外ミステリー特集。
論創海外ミステリーは創刊のころに何冊か読みましたが、正直言って翻訳の出来がいまいちで途中で投げ出したくなるものがあったので、その後は論創だけは避けるようにしていました。それなのに、なんともう250冊にならんとしているというじゃないですか。びっくり。
編集部とのインタビューに、師匠の教えに忠実すぎて直訳が直らない翻訳者に苦労したという話が出ていたので、その後、翻訳者の選定にも気をつかうようになったのかもしれない。だったら読んでみようかな。もっとも「この訳はひどすぎる!」と思った作品が20選に入っているので、完全に信用していいのかどうか迷うところですが。
【特集】論創海外ミステリー
論創社編集部インタビュー
「論創社編集部インタビュー」補遺
Re-ClaM編集部が推薦する論創海外ミステリー20選
[編者コメント]ネオ・ウルフの事件簿について(鬼頭玲子)
[編者コメント]シャーロック・ホームズの論創(北原尚彦)
[論創海外ミステリー架空解説]密室愛好家のバイブル、ついに刊行なる!
~ロバート・エイディー『密室大全』~(森英俊)
論創海外ミステリー全リスト(その1)
[訳者のため息]マージェリー・アリンガム『葬儀屋の次の仕事』
~盛林堂書房購入者特典より(赤星美樹)
【連載&寄稿】
Queen's Quorum Quest(第37回)(林克郎)
A Letter From M. K.(M. K.)
海外ミステリ最新事情(小林晋)
ロジャー・シェリンガムとbulbの謎(真田啓介)
スウェーデンのカー(古書山たかし)
明治の翻案探偵小説・知られざる原作の謎
-徳富蘆花『探偵異聞』と菊池幽芳『秘中の秘』をめぐって(藤元直樹)
「ラロンド神父、幽霊を追う」(シルヴァン・ローシュ 作/中川潤 訳)
原書レビューコーナー(小林晋)
特集はインタビューも他の記事も読み応えがあったし(北原尚彦さんは相変わらずマニアックで面白い)、他の連載や寄稿もへえっという内容ぞろいでした。洋書ミステリー本の書影を載せたカラー口絵が4ページもついていたのには驚いた。
アントニイ・バークリーの『最上階の殺人』に出てくるbulbsが電球なのか球根なのかについて考察する真田啓介さんの記事も面白かった。翻訳あるあるですよね。
psychopathy、bulbs、murderに係っているのはenthusiasmですよね。ヨーロッパの歴史を知る人がenthusiasmで連想するものといったら、そりゃあチューリップの球根じゃないかなあ。
Re-ClaM Vol.2
発行者:三門優祐
発行所:Re-ClaM 事務局
論創海外ミステリーは創刊のころに何冊か読みましたが、正直言って翻訳の出来がいまいちで途中で投げ出したくなるものがあったので、その後は論創だけは避けるようにしていました。それなのに、なんともう250冊にならんとしているというじゃないですか。びっくり。
編集部とのインタビューに、師匠の教えに忠実すぎて直訳が直らない翻訳者に苦労したという話が出ていたので、その後、翻訳者の選定にも気をつかうようになったのかもしれない。だったら読んでみようかな。もっとも「この訳はひどすぎる!」と思った作品が20選に入っているので、完全に信用していいのかどうか迷うところですが。
【特集】論創海外ミステリー
論創社編集部インタビュー
「論創社編集部インタビュー」補遺
Re-ClaM編集部が推薦する論創海外ミステリー20選
[編者コメント]ネオ・ウルフの事件簿について(鬼頭玲子)
[編者コメント]シャーロック・ホームズの論創(北原尚彦)
[論創海外ミステリー架空解説]密室愛好家のバイブル、ついに刊行なる!
~ロバート・エイディー『密室大全』~(森英俊)
論創海外ミステリー全リスト(その1)
[訳者のため息]マージェリー・アリンガム『葬儀屋の次の仕事』
~盛林堂書房購入者特典より(赤星美樹)
【連載&寄稿】
Queen's Quorum Quest(第37回)(林克郎)
A Letter From M. K.(M. K.)
海外ミステリ最新事情(小林晋)
ロジャー・シェリンガムとbulbの謎(真田啓介)
スウェーデンのカー(古書山たかし)
明治の翻案探偵小説・知られざる原作の謎
-徳富蘆花『探偵異聞』と菊池幽芳『秘中の秘』をめぐって(藤元直樹)
「ラロンド神父、幽霊を追う」(シルヴァン・ローシュ 作/中川潤 訳)
原書レビューコーナー(小林晋)
特集はインタビューも他の記事も読み応えがあったし(北原尚彦さんは相変わらずマニアックで面白い)、他の連載や寄稿もへえっという内容ぞろいでした。洋書ミステリー本の書影を載せたカラー口絵が4ページもついていたのには驚いた。
アントニイ・バークリーの『最上階の殺人』に出てくるbulbsが電球なのか球根なのかについて考察する真田啓介さんの記事も面白かった。翻訳あるあるですよね。
When an enthusiasm was occupying him, whether it might be for applied psychopathy, bulbs, or murder, his mind had room for that subject and that only; all else was irrelevant.ここで真田さんはセイヤーズの「最新式の電球のついたやつです」というラジオでの発言から、当時は「最新式の電球」についての関心がイギリスで高まっていたんじゃないかと推論しているんですが、これはどうかなあ。
psychopathy、bulbs、murderに係っているのはenthusiasmですよね。ヨーロッパの歴史を知る人がenthusiasmで連想するものといったら、そりゃあチューリップの球根じゃないかなあ。
Re-ClaM Vol.2
発行者:三門優祐
発行所:Re-ClaM 事務局
by timeturner
| 2019-05-17 19:00
| 和書
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