2019年 03月 02日
The Oxford Book of Children's Stories |
8年前にオックスフォードのOxfamで1.49ポンドで買った(編者がジャン・マークだったもので)全44編、450頁の本をようやく読み終えました。買ってから3分の1くらい読んだところで止まってたんだけど、このまま残して死ぬのは悔しいよなあと思って一念発起、1日1編をノルマにしてなんとか2018年内に読み終えた。紙の本で文字が小さいとなかなか手にとる気になれないのよねえ。たぶんもう紙の洋書は買わない。(老化の悲劇)
後半に入ると名の知れた作家も登場し、ジャン・マーク好みの奇妙な話も出てくるからするするっと読めるようになるんですけどね。読み終えたときにはもっとたくさん収録されていればいいのにと思ったくらい。
The Story of Celia and Chloe(1749)/Sarah Fielding いとこ同士のセリアとクロエは、同時期に孤児になり、裕福なおばに引きとられた。美しい娘になったふたりは同じ男性を愛してしまう・・・。
The Ill-Natured Boy(1783)/Thomas Day とんでもない悪童が、自分のしでかした悪事の報いをさんざん受け、ついに改心する。
Difference and Agreement(1792-6)/John Aikin and Anna Laetitia Barbauld 人はそれぞれの形で神を信じるように作られており、宗教は自由に選べる。人間は互いに助け合うように作られている、と父は息子に教える。
Elinor Forester(1809)/Mary Lamb どこかで読んだ気がすると思っていたら、『レスター先生の生徒たち』からの1編(お父さんの再婚)でした。幼い頃に母親を病気で亡くし、父親はたいして経たないうちに母親の友人だったミス・サヴィーユと結婚する。幼くて反対するつもりもなかったのだが、新しい母ができるということはミス・サヴィーユが死んだ母親になることだと思っていた娘は混乱して泣きだし父親を怒らせてしまう。だが、義母はとてもやさしく賢い人だった・・・。
The Little Blue Bag(1825)/Alicia Catherine Mant ひとが持っているものを何でも欲しがるアグネスは、仲の良い従姉妹ローラにバザーで見かけたきれいな青いバッグに裁縫道具一式を入れて新年のプレゼントにすることを思いつく。だが、自分が欲しいものを優先して買っていったためにお小遣いはどんどん減って・・・。昔風の教訓話だけど、このお母さん、甘すぎる。これじゃあ何日かしたらまた元通りだと思うよ。
Soffrona and Her Cat Muff(1828)/Mary Martha Sherwood 幼いソフロナは村の男の子たちが川で溺れさせようとした仔猫を助けた。マフと名づけて飼うことにしたが仔猫は生後10日くらいでミルクを皿から飲むことができず、どんどん痩せていく。不安でたまらないソフロナは勉強にも家の手伝いにも身が入らず、ついには貧しい老婆の家への慰問にも猫を連れていく始末だった・・・。1828年の作品だから現代の動物愛護の視点とは違うだろうとは思っていたけれど、こう来るとは思わなかった。人が愛するべきなのは1に神、2に同輩である人間、3番目が動物だという序列。人は他人を不幸にすることで自分を幸せにしてはならないという倫理。
Uncle David's Nonsensical Story about Giants and Fairies(1839)/Catherine Sinclair 食べることにしか興味のない少年No-Bookの前に二人の妖精が現れ、それぞれの住まいに招待する。Do-Nothingは何もせずに食べたり遊んだりすればいいだけの館に、Teach-Allは戸外で働き、困っている人たちを助け、勉強することで立派な人間になれる住まいに。No-BookはもちろんDo-Nothingの館に行き、食っちゃ寝、遊んじゃ寝の生活をおくって丸々と太るが、日が過ぎるにつれ何もかも面白くなくなる。そんなところへ巨人が現れてNo-Bookをさらう。食べるためだ・・・。めっちゃ教訓話だけど、さらわれた少年が食料庫につるされて恐怖におののくあたりは面白い。
Limby Lumpy(c.1840)/Anon 大きく太った赤ん坊が両親に甘やかされて育ち2歳になったある日の食卓でのはちゃめちゃぶり。教訓はなく、子供たちが聞いて喜びそうな書きっぷり。当時としては珍しい? それとも、育て方を間違えるとこんなことになるよという両親への戒め?
The First Theft(1847)/Anon 真面目なエミリーは病気の母親に代わって食料庫の鍵を預かり、学校に行っていない時間は家事の切り盛りをしていたが、落ちた砂糖(おそらく氷砂糖)ひとかけを食べたことから盗み食いがやめられなくなる。ある日、そうして盗み食いしているところを女中のサリーにみつかり、脅迫されて家の中の貴重品を盗む手伝いをさせらる。盗みはやがて発覚し、サリーが言い立てたおかげでエミリーまで法廷に立つことになり、挙句にこの事件を知った母親はショックで病状が悪化、死んでしまうという究極の教訓物語。
The Mother and Boy 落着きがなく聞き分けのない息子をお仕置きで制御しようとして失敗した母親が、友人からの忠告と子供の病気で改心する。親のための教訓話。
The Story of Merrymind(1856)/Frances Browne 貧しい農民夫婦の13人目の子として生まれたメリーマインドは、7年に一度の祭りに行き、父親からもらったなけなしの小遣いで壊れたヴァイオリンを買ったことで村じゅうの笑い者になる。家族からも見放されたメリーマインドは旅に出て、人々が豊かに暮らす町まで来たが、なぜか人々の顏には余裕がなく、朝から晩まで脇目もふらずに働いていた・・・。いかにも昔話らしい話だけれど、他の説教くさい話に比べると、働きすぎは良くないというテーマが当時の考え方から大きく外れていて楽しい。
The Green Velvet Dress(1858)/Charlotte Maria Tucker 母、弟と貧しい小屋で暮らすジェニーは、洋裁師のお使いで屋敷に緑色のベルベットのドレスを届けに行く。豊かな暮らしはどれほど幸せだろうと羨んでいたジェニーだが、たどりついて屋敷で目にしたのは、ろくでなしの息子、冷たい夫と暮らし、仲が良かった兄弟と縁を切らされた女主人の憂いに満ちた顔だった・・・。貧乏人は喜んで苦労しろと中流以上の人間が諭しているかのようでむかつく。
Little Daylight(1864)/George Macdonald 悪い妖精の呪いで月の光の下でしか起きていられなくなったお姫様が、老婆でいるときにキスした王子の力で癒される。
The Lady Who Put Salt in Her Coffee(1868)/Lucretia P. Hale コーヒーに間違えて塩を入れてしまったお母さん。子供たちは科学者や薬草おばさんに頼んでみたが・・・。「翻訳編吟1号」収録「塩入コーヒーをおいしく飲む方法」。
The Children's Joke(1871)/Louisa May Alcott いつも口うるさく命令されるばかりの2人の子供が、ある日両親と立場をかえる許しを得る・・・。
Nineteen Hundred and Seventy-Two(1872)/Jean Ingelow なんとまあびっくりのジュヴナイルSF。1872年に書かれた100年後の世界は現実とそれほど違わない。1872年にはまだ蓄音機の技術は生まれていなかったんだな。灯りはガス灯どまりだった。スモッグ、人口過剰、奴隷制度が解消されたことは確かだけれど、戦争は相変わらずなくならないし、この作者の描く未来図では地球の自然破壊はさらに進んでいるはず。イギリスもまだそういう意味では後進国だったんだなあ。途中で踏みとどまって歴史的建造物を残したことは日本より先見の明があったと言えるけど。
A Party in the Land of Nowhere(1874)/Christina Rossetti 8歳の誕生日に友達を呼んでのパーティを開いてもらったフローラは、パーティが思ったように楽しいものにならないことにふてくされた。庭の隅でいじけていると、不思議なドアをみつけ、中に入るとそこは不思議な部屋。変わった子供たちがいっぱいで、みんな意地悪。中でもいちばん意地悪なのはバースデー・クイーンの女の子。ここでさんざんな目にあったフローラが現実に戻ると、少しくらい自分の思うとおりにならなくても笑って我慢できるようになっている。
The Two Wishes(1877)/Susan Coolidge ピエロとピエロットは貧しいながらも両親と幸せに暮らしていたが、いつでも自分たちにはないものを欲しがり、自分ではないものになりたがる子供だった。ある夏至の日、森に出かけたふたりは魔女のような妖精に出会い、願いがそれぞれひとつずつかなう薔薇をもらった。だが、うっかり口にした願いのために二人は老人になってしまう。そのままでは家に帰れないので、二人は翌年の夏至まで森で暮らし、妖精を探した・・・。自分がいま持っているものに満足せずに不満ばかり抱えていてはいけないという教訓ではあるけれど、老いを物凄く悲惨なものとして描いているのが気に入らない。
Chicken Lizzie(1878)/L. Duykwood リジーと母親は、厄介者の父親が死んだのを機に旅に出て、小さな村で空き家をみつけ、そこで暮らすことにした。母親に言いつけられてニワトリを譲ってもらうために出かけたリジーは無人の農家をみつけ・・・。「翻訳編吟1号」収録「ニワトリになった女の子」。
Alf Brownson's Shilling(c.1880)/Anon クリケット・クラブの会費を集める役目についたアルフは、貧乏な小作人の息子エイベルの支払いを土曜まで待ってほしいという頼みを断った。そのすぐあとで、自分が用意しておいた会費がなくなっているのを知ったアルフはエイベルが盗んだと思いこみ、学校でみんながいる場でそのことを話してしまう。さらには殴り合いの喧嘩をしてエイベルに怪我をさせてしまう。そしてなくなった金が思いがけないところから出てきて・・・。濡れ衣をきせるだけですませないところが容赦ないというか。それにしても、あそこまでやられて許すかね、ふつう。
The New Mother(1882)/Lucy Lane Clifford ブルーアイズとターキーの姉妹は、母親と赤ん坊の四人、船乗りの父親からの手紙を楽しみに、森の中の小さな家で暮らしていた。ある日、道端で出会ったみすぼらしい娘はペアドラムというギターのような楽器を持っていて、楽器にとりつけられた小さな箱の中には小さな男と女が入っていて、楽器に合わせて踊るのだと聞かされた。ふたりは見せてくれるよう頼むが、悪い子でないと見せられないと言われる。ふたりは悪い子になろうと努力するが、母親はふたりが良い子にしていないと自分は出ていき、代わりに木製のしっぽとガラスの目をもつ新しい母親が来ると脅す・・・。よくある教訓話ではあるものの、この結末はかなり怖い。子供にとってはトラウマになるのでは?
The Griffin and the Minor Canon(1885)/Frank R. Stockton グリフィンが自分にそっくりな石の彫り物を見るため町にやってきて親切な神父と仲良くなる。「怪じゅうが町へやってきた」のタイトルで翻訳あり(挿絵センダック)。
Quiquern(1895)/Rudyard Kipling イヌイットと犬の関係。
The Schoolboy's Apprentice(1897)/E. V. Lucas 家族と航海中に船から落ちたチンプは小島に流れつき、そこで老いた隠者と出会った。隠者は幼い頃から哲学者となるべく育てられ少年としての日々を過ごさなかったのを悔やんでおり、チンプの弟子になることを志願する。ふたりは少年らしい毎日を楽しく暮らしたが、やがて隠者のおばが年に一回物資を運ばせている船がやってきた。ロビンソン・クルーソーを逆手にとった愉快な話だけど、もっとはじけてもよかったし結末が予定調和だなと思わせるのはヴィクトリア人の限界か。
The Story of the Small Boy and the Barley-Sugar(1897)/Max Beerbohm 村でたった一軒の日用品とお菓子の店のショーウィンドウは、学校帰りの子供たちでいつも混雑していたが、ひとりの少年だけは近づかなかった。買ったお菓子は友達に分けるのが決まりなのにその少年には買うお金が一度もなかったからだ。だがある日、父親の気まぐれでお小遣いをもらった少年は、大好きな女の子と食べるためにBarley-Sugarを買いにいった。たまたまその日は店主が病気で、妖精が店番をしていた。妖精はBarley-Sugarに魔法をかける。食べながら願ったことが実現するという魔法だ。少年はBarley-Sugarをひとかじりすると学校に居残りさせられている女の子が野原に来られるように願う・・・。8歳でこんなふうに女の子を好きになる? しかも、こんな性格の悪い女の子を? 作者が自身の苦い経験を書いているとしか思えない。
The Island of the Nine Whirlpools(1899)/E. Nesbit(from 『The Book of Dragons』に収録。
Nanina's Sheep(1900)/Mary De Morgan やってはいけない事をして、大事なひつじを全て取られたナニナ。取り返すためにナニナはどうするのか・・・。「翻訳編吟1号」収録「ナニナのひつじ」
How a Skyscraper and a Railroad Train Got Picked Up and Carried Away from Pig's Eye Valley Dar in the Pickax Mountains(1923)/Carl Sandburg まったくわけがわからない。単なる言葉遊び?
The Riddle(1923)/Walter De La Mare 両親を亡くし、高齢の祖母と暮らすことになった七人の子どもたち。古い屋敷の予備の寝室の隅には大きなオークの櫃があり、子どもたちは一人、また一人とその櫃の中に消えていく・・・。『デ・ラ・メア幻想短篇集』収録「謎」ほか既訳多数。
The Caravan Siege(c.1926)/Alice Massie 谷間にある小さな村の学校に見たこともないほど美しい少女がやってきた。よそものはめったに来ない村で育った子供たちは、新入生は妖精だと言うグループと、ジプシーだと言うグループに分かれる。やがてジプシーだと主張する子たちは石を手に少女の仮住まいに向かい・・・。偏狭な心が謂れのない恐怖を生みだし苦い後悔を残す。双子の姉妹とその兄は貧乏くじを引いたみたいで気の毒だ。
Wailing Well(1928)/M. R. James イートン校の悪童スタンレー・ジャドキンスはボーイスカウトのキャンプ地で進入禁止の場所に怪しの井戸があると聞き、大人たちの制止を無視して出かけていく・・・。ほとんど関係のない優等生の話から始めるあたりがとぼけている。悪霊に襲われるシーンは怖いけど自業自得だから納得がいく。
Aunt Arabelle in Charge(1931)/Richmal Crompton 両親が二週間の海外旅行に行くことになったジンジャーとその悪童仲間は鬼のいぬ間に家を使ってできる遊びで頭がいっぱいだった。留守番にやってくるアラベラおばさんは婦人向きの新聞に記事を書いていて、いつも頭はお留守だから心配はいらない。だが、そんなおばさんでさえ気づかずにはいられない失敗をしてしまったジンジャーたちは、両親からの褒美の10シリングを手にするためにおばさんの気持ちを変えなくてはならない・・・。子供アイドルが登場して高慢で我儘な素顔をさらすのが面白い。これが書かれた頃のイギリスにそういうアイドルがいたんだろうか。
The Great Bronze Tulip(c.1939)/H. De Vere Stacpoole チューリップ熱が最高潮だった頃、オランダのチューリップ栽培者の青年が隣家の老学者にそそのかされ、家も財産も処分してエジプトにラムセス二世の庭師頭が生み出したという幻のチューリップの球根を探しにいく話。ちょっとホラーっぽいところもあり、ユーモアもあって好みのタイプ。作者のヘンリー・ドヴィア・スタックプール (1863~1951) はアイルランド人。名前からするとオランダ系なのかな。船医として世界中を旅したあと、『青い珊瑚礁』が世界的なベストセラーになったために専業作家になってイギリスのエセックスで暮らし、晩年はワイト島で暮らしたそう。
The Lost Garda(1946)/Patricia Lynch 冬の日曜日、田舎町を警邏していた警察官のミック・オハロランは、迷子の少年をみつけて保護しようとするが・・・。いわゆる妖精による誘拐物語。大人がさらわれるのは子供向けの話だからか? gardaというのはアイルランド人警官(または警備兵)のことだそう。guardから派生したのかな。
The Lobster's Birthday(1953)/Joan Aiken いきなりロブスターと馬が汽車でブライトンまで行く話になっているという、いかにもエイケンらしいとぼけた話。あれこれあって、結局は何も得ずに帰ることになるんだけど、最後にロブスターのグローリアが見せるオプティミズムがなんとも暖かくてすてきだ。
Spit Nolan(1961)/Bill Naughton 手作りのトロリーでレースに興じる村の子供たちのチャンピオンは片肺がなく学校に行っていないスピット・ノーランだった。だが、ひとりの少年が専門家に注文した立派なトロリーを持ち込んだことで雌雄を決するレースが開催される・・・。ここでのtrolleyは四輪の板台車(150×45センチくらい)で、ブレーキやアクセル、ロープを使ったハンドルがついている。これに乗って坂を猛スピードで下るという遊びだ。ボブスレーとリュージュを組み合わせたような感じでいかにも男の子が度胸試しにしそう。悲劇的な結果となって語り手の心に消えない思い出を残すという展開になっていて、これまで読んできたものとは明らかにトーンが違う。ここからリアリズム児童文学の時代に入っていくのかな。
The Great Blackberry-Pick(1972)/Philippa Pearce(from What The Neighbours Did) 『真夜中のパーティ』収録「キイチゴつみ」。
Feeding the Cats(1975)/Ann Thwaite 金持ちの家の猫の餌やりを頼まれた少女ふたりが行きすぎたことをしてしまう。
Oliver Hyde's Dishcloth Concert(1977)/Richard Kennedy 妻を亡くし引きこもったバイオリン弾きが友人の助けで立ち直る。
She(1984)/Rosa Guy 継母にいじめられている少女の敗北。
The Banana Tree(1987)/James Berry すさまじいハリケーンの中、少年は靴を買うために大事に育てたバナナの木を守るため、避難所から家へと向かう・・・。
Dan, Dan, the Scenery Man(1989)/Jan Mark ひとりの人間にはいろいろな面があると少女は父から学ぶ。村の劇団でパントマイムのリハーサル。
Fabric Crafts(1990)/Anne Fine 古い価値観にしばられている父親は、息子の得意なものが刺繍だと聞いてショックを受ける。
The Convict Box(1992)/Nadia Wheatley 離婚して母ひとり息子ひとりで暮らす家庭の問題。オーストラリアに送られた最初の流刑囚とそのわずかな持ち物。
前半に継母が多く出てくるのは、話が創りやすいというだけでなく、実際に当時継母をもつ子供が多かったからだと思う。
ヴィクトリア朝の中流以上の家庭では複数の使用人を使っていたからハウスキーパーが必要だった。上流階級なら執事もハウスキーパーも雇うことができるし、アッパーミドルも執事までは無理でもハウスキーパーなら雇えたかもしれない。でも、ミドルミドル以下ではタダ働きのハウスキーパー(主婦)しか手に入らない。当時は出産で命を落とす女性がたくさんいたから、寡夫になる男性は多く、未婚の姉妹がいれば来てもらえるかもしれないが(そしてそれが未婚の姉妹にとってはリスペクタブルに生きる道のひとつであったが)、そうできない男はとにかく再婚するしかない。子供がいればなおさら。
というわけで継母の大量発生というわけね。離婚・再婚が当たり前になった現代社会での継母とは根本的に違うんだろうなと思う。
The Oxford Book of Children's Stories (Oxford Paperbacks)
編者:Jan Mark
出版社:Oxford University Press
ISBN:0192823973
by timeturner
| 2019-03-02 19:00
| 洋書
|
Comments(6)
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by
八朔
at 2019-03-03 21:25
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ハウスキーパーが必要だから、継母が大量発生…なるほど、そうですね。ギャスケルも継母もの(『妻と娘たち』)を書いていて、それは、ギャスケル自身に継母がいたからだと思っていたのですが、それだけではなく、当時は、大量発生していて、ありふれたことだったのですね。
そして、450ページ読破、尊敬です!
そして、450ページ読破、尊敬です!
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y.saito
at 2019-03-04 10:04
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『翻訳編吟1』収録と言う言葉に小躍りしました。ありがとう。
次回、The Griffin and the Minor Canon をやろうかなと思うのですが、今、「怪じゅうが町へやってきた」を取り寄せて検討中です。
偕成社が復刊してくれないかな。センダックの絵がものすごくいいのにね。復刊の願いを託してやってみようかなと。
でも、訳が良かったらやめます。
次回、The Griffin and the Minor Canon をやろうかなと思うのですが、今、「怪じゅうが町へやってきた」を取り寄せて検討中です。
偕成社が復刊してくれないかな。センダックの絵がものすごくいいのにね。復刊の願いを託してやってみようかなと。
でも、訳が良かったらやめます。
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timeturner at 2019-03-04 17:48
y.saitoさん
えへへ、宣伝を兼ねて書いちゃいました。それに、洋書を読むと既訳があるかどうか気になるたちなので、ほかの方もそうかなあと思って調べられたものは記載しました。
『怪じゅうが町へやってきた』は1967年の訳らしいので、新訳が出てもいい頃合いですよね。
えへへ、宣伝を兼ねて書いちゃいました。それに、洋書を読むと既訳があるかどうか気になるたちなので、ほかの方もそうかなあと思って調べられたものは記載しました。
『怪じゅうが町へやってきた』は1967年の訳らしいので、新訳が出てもいい頃合いですよね。
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timeturner at 2019-03-04 17:54
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y.saito
at 2019-09-04 13:42
x
宮脇翻訳会の人で、翻訳編吟に次回参加したいという人がいるのですが、作品に困っているようだったので、「The Great Bronze Tulip」をお薦めしました。
そうしたら、気に入ってくれたようで、訳してくれるそうです。
そうしたら、気に入ってくれたようで、訳してくれるそうです。
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timeturner at 2019-09-05 15:31