2005年 01月 14日
イギリスのフットボール |
無事に帰国しました。10日に着いてはいたんですが、旅行中の疲れが出て何もする気になれず、今までだらだらと過ごしてしまいました。
今回の旅行は盛りだくさんで書きたいことがたくさんあるんですが、まずは初体験でインパクトの強かったこのことから。
それなのになぜ見に行く気になったかといえば、この試合がウェスト・ハム対シェフィールド・ユナイテッドで、私の大好きな俳優ショーン・ビーンと大好きなミュージシャン、ジョー・エリオットがシェフィールド・ユナイテッドのサポーターだからなのでした。チームのユニフォームだって4~5枚持ってるほどです。ただし今回は席がウェスト・ハム側なので同行する友人Kさんから「SUのユニフォームやマフラーは持ってこないように。まだ死にたくないから」と釘を刺されておりましたが。
Upton Park の駅を降りるとすぐ構内に店を出していたプログラム売りから当日のプログラムを購入。これはその日の試合のために作られ販売されるもので、あとから手に入れるのはかなり難しいのだそうです。映画『ドリーム・ゴール』(ショーン・ビーン主演のサッカー映画で原題は"When Saturday Comes")でショーンの弟役が集めていたのがこれですね。
スタジアムに向かう道の両側には食べ物を売る屋台がたくさん出ており、警官の数も多い。騎馬警官もいます。道を行く人たちはみんなこれからの試合への期待と興奮ではちきれんばかり。こちらまで妙に高揚した気分になってきました。
スタジアムへ入るにはゲートで中にいる係員にチケットを見せ、太い鉄棒で出来た刑務所みたいな入り口をひとりずつ入っていきます。パリの地下鉄の出口みたいな感じですが、こっちは上下にまったく開きがないのでどうやっても許可がなくては出入りできません。これならチケットのないファンが無理矢理押し入ろうとしても無理でしょうが、中で何かあって逃げようとする場合には命とりになるかも。
私たちの席はグラウンドを一望できるスタンドの上のほうで、屋根もあるので雨や雪が降っても安心という位置でした。もっともこの日は晴天で気温も高めだったため、防寒具を山ほど用意していった私としてはちょっと拍子抜けしました。それでも夕方になって日が落ちると冷えてきましたが。
私の隣は親子らしき女性ふたり。母親が50代後半~60代前半、娘が20代後半~30代前半といったところでしょうか。後ろの席には小学校低学年くらいの男の子がふたりとその父親たち。あまりコアな感じのファンがいなかったので内心ちょっと安心しました。すぐに暴れたりするような人のそばにはいたくないですもん。
それにしてもスタジアムの席というのは狭いです。体の小さな私にさえ狭いんだからイギリス人には苦痛なんじゃないでしょうか。席の前の空間も狭いので誰かがトイレに行ったり食べ物を買いに行ったりするたびにその列全員が立ち上がって通してあげなくてはなりません。これはかなり面倒でした。寒いせいかけっこう出入りが多かったもので。
試合が始まる前に津波被害者の追悼のために1分間の黙祷がありました。それまでざわざわしていたスタジアムが一気に静かになって、子供ですらちゃんと黙っていたのはさすがです。黙祷が始まる前に特に父親が注意していた様子もなかったのですが。
さて、試合のほうはというと、一緒にいった友人(ウェスト・ハムファン)にも回りの人にも気の毒なほど、素人の私の目から見てもウェスト・ハムにいいところが全くない内容でした。ミスは多いし、チャンスは外すしで、回りの人たちがどんどんイライラしていくのが肌で感じられました。前の席ではピアスをした若者が頭を抱え、隣からは娘さんが声高に罵る声が聞こえてきますし、後ろの席では子供が「ウェスト・ハム負けるの」と無邪気に聞いたのに対して父親が「こんな試合は糞だ(This is a crap!)」と子供に言っちゃ駄目なんじゃないのお?というような答えを返したりして。
私としてはショーンやジョーがどれほど喜んでいるか(スタジアムに来ていないにしてもどこかで中継を見るか聞くかしているに決まってます)と思うと心の中でSUが点を入れるたびに喝采してしまいました。怖いので(回りのファンも友人も)表面に出すことはしませんでしたが。
ちょうど『二つの塔』が終わり、休憩時間に入ったあたりに映画館に帰着。休憩をとる人たちに混じってカフェで夕食をとっていると、いまさっきまでスタジアムでフットボールを見ていたというのが嘘みたいに思えました。
翌日、本屋を見て回っていたら『How to support a CRAP football team(いかにして駄目駄目なフットボール・チームを応援するか)』という本があり、パラパラと中を見るときのうの試合のあとでは実に書き手の心情が身につまされる内容だったので思わず買ってしまいました。
ところでこの日スタジアムの写真を何枚か撮ったはずなんですが、どういうわけか帰国してデジカメの中身をチェックしたらみつかりませんでした。間違って削除したのかとも思ったんですが、画像番号は抜けていないんですよねえ。ウェスト・ハムの呪いか?!
今回の旅行は盛りだくさんで書きたいことがたくさんあるんですが、まずは初体験でインパクトの強かったこのことから。
そう、イギリスで見たフットボールの生(?)試合です。大体が日本でだってサッカーなんてほとんど見たことなくて(知人がやってる草サッカーの試合を20年以上前にどこかで見たことがあるだけ)、この前のワールドカップのときですら職場のTVで1~2度見たっきり。ルールも知りません。
さて、当日は別の場所でLOTR三部作一挙上映イヴェント(この日がトールキンの誕生日だというのと今年が『指輪物語』刊行50周年だというので)も開催されており、『旅の仲間』を見たあと会場を抜け出してスタジアムに向かいました。地下鉄を乗り換える駅にはすでにウェスト・ハムのマフラーを首に巻いた親子連れなどがいて、気分が盛り上がります。目指す駅に近づくにつれ車内には小豆色と水色の数がどんどん増えていきました。
スタジアムに向かう道の両側には食べ物を売る屋台がたくさん出ており、警官の数も多い。騎馬警官もいます。道を行く人たちはみんなこれからの試合への期待と興奮ではちきれんばかり。こちらまで妙に高揚した気分になってきました。
スタジアムへ入るにはゲートで中にいる係員にチケットを見せ、太い鉄棒で出来た刑務所みたいな入り口をひとりずつ入っていきます。パリの地下鉄の出口みたいな感じですが、こっちは上下にまったく開きがないのでどうやっても許可がなくては出入りできません。これならチケットのないファンが無理矢理押し入ろうとしても無理でしょうが、中で何かあって逃げようとする場合には命とりになるかも。
私たちの席はグラウンドを一望できるスタンドの上のほうで、屋根もあるので雨や雪が降っても安心という位置でした。もっともこの日は晴天で気温も高めだったため、防寒具を山ほど用意していった私としてはちょっと拍子抜けしました。それでも夕方になって日が落ちると冷えてきましたが。
私の隣は親子らしき女性ふたり。母親が50代後半~60代前半、娘が20代後半~30代前半といったところでしょうか。後ろの席には小学校低学年くらいの男の子がふたりとその父親たち。あまりコアな感じのファンがいなかったので内心ちょっと安心しました。すぐに暴れたりするような人のそばにはいたくないですもん。
それにしてもスタジアムの席というのは狭いです。体の小さな私にさえ狭いんだからイギリス人には苦痛なんじゃないでしょうか。席の前の空間も狭いので誰かがトイレに行ったり食べ物を買いに行ったりするたびにその列全員が立ち上がって通してあげなくてはなりません。これはかなり面倒でした。寒いせいかけっこう出入りが多かったもので。
試合が始まる前に津波被害者の追悼のために1分間の黙祷がありました。それまでざわざわしていたスタジアムが一気に静かになって、子供ですらちゃんと黙っていたのはさすがです。黙祷が始まる前に特に父親が注意していた様子もなかったのですが。
さて、試合のほうはというと、一緒にいった友人(ウェスト・ハムファン)にも回りの人にも気の毒なほど、素人の私の目から見てもウェスト・ハムにいいところが全くない内容でした。ミスは多いし、チャンスは外すしで、回りの人たちがどんどんイライラしていくのが肌で感じられました。前の席ではピアスをした若者が頭を抱え、隣からは娘さんが声高に罵る声が聞こえてきますし、後ろの席では子供が「ウェスト・ハム負けるの」と無邪気に聞いたのに対して父親が「こんな試合は糞だ(This is a crap!)」と子供に言っちゃ駄目なんじゃないのお?というような答えを返したりして。
私としてはショーンやジョーがどれほど喜んでいるか(スタジアムに来ていないにしてもどこかで中継を見るか聞くかしているに決まってます)と思うと心の中でSUが点を入れるたびに喝采してしまいました。怖いので(回りのファンも友人も)表面に出すことはしませんでしたが。
スタンドの一角にSUファンだけが固まったスペースがあり、100人くらいが来ていたのですが、その人たちが本当に熱狂的。最初から最後まで声をそろえての応援や歌でがんばるチームを盛り上げていました。出来ることならあの中で試合を見ていたかったです。
試合が終わり、しょんぼりしたりカリカリしたりしている大勢の人たちと駅までの長い回り道(いっせいに人がなだれ込むのを阻止するために警官によって迂回路が設けられていて10分くらい歩かされた)を行き、地下鉄に乗り込みました。車内はほとんどがウェスト・ハムのファンなのですが、なんと髪をピンクに染め、SUのユニフォームを来た若いカップルがいるではないですか。あまりにも挑発的なんじゃないかとちょっとドキドキしましたが、意外や意外、ウェスト・ハムのグッズを持ったおじさんと和やかにお話してました。まあ接戦の末負けたというのでもないので喧嘩をする気にもなれなかったのかもしれません。
翌日、本屋を見て回っていたら『How to support a CRAP football team(いかにして駄目駄目なフットボール・チームを応援するか)』という本があり、パラパラと中を見るときのうの試合のあとでは実に書き手の心情が身につまされる内容だったので思わず買ってしまいました。
ところでこの日スタジアムの写真を何枚か撮ったはずなんですが、どういうわけか帰国してデジカメの中身をチェックしたらみつかりませんでした。間違って削除したのかとも思ったんですが、画像番号は抜けていないんですよねえ。ウェスト・ハムの呪いか?!
by timeturner
| 2005-01-14 01:10
| 旅行
|
Comments(2)
Commented
by
K
at 2005-01-17 02:23
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昼間の試合は子連れが多いので荒れにくいと言われています。
夜の試合はキックオフが9時近かったりする場合もあるんだけど、子供連れてくる人が少ないようで、ちょっとコワい。
チェルシーの試合観に行った時はスタジアム内の雰囲気が殺伐としていてコワかったよ。
Upton Park の写真必要ならメールします。
夜の試合はキックオフが9時近かったりする場合もあるんだけど、子供連れてくる人が少ないようで、ちょっとコワい。
チェルシーの試合観に行った時はスタジアム内の雰囲気が殺伐としていてコワかったよ。
Upton Park の写真必要ならメールします。
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Commented
by
ten
at 2005-01-17 22:30
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おかえりー!>2人とも
なかなか楽しそう(^_^;;な観戦でよかったね。
upton parkはKさんに一度連れてってもらったけど、なんだか私の中のイメージでは怖い町って感じです。夕方だったからかな?
なかなか楽しそう(^_^;;な観戦でよかったね。
upton parkはKさんに一度連れてってもらったけど、なんだか私の中のイメージでは怖い町って感じです。夕方だったからかな?