2019年 01月 10日
作家の猫 |
夏目漱石、南方熊楠、コレット、寺田寅彦、熊谷守一、朝倉文夫、竹久夢二、谷崎潤一郎、藤田嗣治、内田百閒、室生犀星、木村荘八、佐藤春夫、大佛次郎、ヘミングウェイ、稲垣足穂、猪熊弦一郎、幸田文、梅崎春生、武田泰淳・百合子、椋鳩十、池波正太郎、山城隆一、田村隆一、仁木悦子、三島由紀夫、開高健、中島らも・・・猫にゆかりの深い作家たちと愛猫を紹介する本。カバー写真は中島らもさんの愛猫とらちゃん。
漱石や夢二はいわゆる愛猫家ではなかったようですが、猫にお世話になったことは確かですよね。その他の作家は無類の猫好きとして知られる人がほとんどで、これまでに猫に関する著作を読んだこともあります。明治時代の人は猫との写真が少ないのが残念ですが、写真が掲載されている猫たちはいずれも飼い主に負けない個性を持っていると見えます。というか、私の目にはどの子も魅力的ってだけかな。
ここに出てくる作家達の猫の飼い方は今の感覚から見ると言語道断(不妊手術をしない、自由に外に出す、身体に悪いものを食べさせる)なんですが、だからといって愛していないわけじゃない。子供の育て方と同様、その社会の在り様に合わせて変わってきたとしか言えないですね。苛めや交通事故や変質者が怖くて子供や猫を外に出せない世の中って、考えてみると大人も人間も不幸です。
ところで、新しくきた猫が先住猫となじまないときには「先輩と後輩との鼻づらをかわるがわる撫でて双方の嗅覚を一時攪乱してやる」とよいと、朝倉文夫が『彫塑余滴』に書いているようなんですが本当かなあ。
作家の猫 (コロナ・ブックス)
編者:コロナ・ブックス編集部
出版社:平凡社
ISBN:4582634222
漱石や夢二はいわゆる愛猫家ではなかったようですが、猫にお世話になったことは確かですよね。その他の作家は無類の猫好きとして知られる人がほとんどで、これまでに猫に関する著作を読んだこともあります。明治時代の人は猫との写真が少ないのが残念ですが、写真が掲載されている猫たちはいずれも飼い主に負けない個性を持っていると見えます。というか、私の目にはどの子も魅力的ってだけかな。
ここに出てくる作家達の猫の飼い方は今の感覚から見ると言語道断(不妊手術をしない、自由に外に出す、身体に悪いものを食べさせる)なんですが、だからといって愛していないわけじゃない。子供の育て方と同様、その社会の在り様に合わせて変わってきたとしか言えないですね。苛めや交通事故や変質者が怖くて子供や猫を外に出せない世の中って、考えてみると大人も人間も不幸です。
ところで、新しくきた猫が先住猫となじまないときには「先輩と後輩との鼻づらをかわるがわる撫でて双方の嗅覚を一時攪乱してやる」とよいと、朝倉文夫が『彫塑余滴』に書いているようなんですが本当かなあ。
作家の猫 (コロナ・ブックス)
編者:コロナ・ブックス編集部
出版社:平凡社
ISBN:4582634222
by timeturner
| 2019-01-10 19:00
| 和書
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