2018年 01月 21日
フルネームが入った言い回し |
『英国史のティータイム』にダウニング街の名前の由来となったジョージ・ダウニングに関する話が載っていました。この人、アイルランド出身なんですが、初めクロムウェルの議会軍に加わりながら、共和政時代にハーグの大使に任命されると亡命中のチャールズ二世に取り入り、王政復古後には準男爵を授けられたという変わり身の早い人でした。クロムウェル時代に現在のダウニング街がある地所をクロムウェルの叔母から譲りうけ、テラスハウスを建てたのですが、その中で当時の建物がそのまま残っているのが現首相官邸である10番地から12番地なんだそうです。
そういう人なので、「a regular George Downing=二枚舌、言行不一致」という不名誉な慣用句に使われるようになりました。
これを知って、フルネームが使われた慣用句がほかにもないか気になり、調べてみました。
そういう人なので、「a regular George Downing=二枚舌、言行不一致」という不名誉な慣用句に使われるようになりました。
これを知って、フルネームが使われた慣用句がほかにもないか気になり、調べてみました。
before you can say Jack Robinson あっという間に、すぐに(Jack Robinson は、18世紀に実在した人で、気分屋で有名な人だった、ロンドン塔の死刑執行人で斬首執行までが素早いことで有名だったなど諸説ある)慣用句とはちょっと違うけど、こんなのもある。
go to Davy Jones' locker 海の藻屑と消える
Rip Van Winkle ものすごくよく眠る人、時代遅れの人姓だけ名だけは多いんですが、フルネームはさすがに少ない。それなのにひどい意味の慣用句に使われてしまったジョージ・ダウニングさんは、恥ずかしい生き方をすると後世まで祟るということの見本ですな。
John Hancock 自筆のサイン(John Hancockはアメリカ独立宣言の署名者)
Van Dyke beard オランダの画家ヴァン・ダイク形の顎鬚
Mae West 救命ジャケット(メイ・ウェストは胸が豊かな米女優)
by timeturner
| 2018-01-21 11:00
| 学習
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