2017年 10月 03日
つぼみ |
『スコーレNo.4』で主人公・麻子の脇をかためていた末妹の紗英、叔母の和歌子、父の元恋人である美奈子を主人公にしたスピンオフ短編3編に、迷いながら自分の生き方をみつけようとしている若者に寄り添った短編3編を収録。
最初のうち『スコーレNo.4』のことは完全に忘れていて、でも、3編とも生け花が出てくるから、そういえば前の作品でも生け花の天才少年が出てきたなあなんて思ってたんだけど、途中であれ?と考えなおしてみたら、それって恩田陸の『蜜蜂と遠雷』に出てきてたんだった。なんかもうボケすぎ。でも、『蜜蜂と遠雷』と『羊と鋼の森』って雰囲気似てますよね、音楽がテーマってだけじゃなくて。
それはともかく、相変わらずうまい。宮下奈都さんて1967年生まれだというから、もう50代になろうとしているというのに、中学生や高校生の気持ちがこんなふうに細やかに描けるのはどうしてなんだろう? それともこれって、同じくらい年のいってる読者が読んでそう感じるだけ? まあ確かに、「なつかしいひと」なんかは、男の子をもつ母親が読むとうるうるくるんだろうなと思えるファンタジーだったけど。
手を挙げて
まだまだ、
あのひとの娘
晴れた日に生まれたこども
なつかしいひと
ヒロミの旦那のやさおとこ
「ヒロミの旦那のやさおとこ」は、いかにも宮下さんらしい女の子三人の友情物語なんだけど、今までの作品と比べるといい意味で所帯じみた感じがあったり、絶妙なギャグで笑わせてくれたりして、あれ、一皮むけた?なんて失礼なことを考えてしまいました。
つぼみ
作者:宮下奈都
出版社:光文社
ISBN:433491179X
最初のうち『スコーレNo.4』のことは完全に忘れていて、でも、3編とも生け花が出てくるから、そういえば前の作品でも生け花の天才少年が出てきたなあなんて思ってたんだけど、途中であれ?と考えなおしてみたら、それって恩田陸の『蜜蜂と遠雷』に出てきてたんだった。なんかもうボケすぎ。でも、『蜜蜂と遠雷』と『羊と鋼の森』って雰囲気似てますよね、音楽がテーマってだけじゃなくて。
それはともかく、相変わらずうまい。宮下奈都さんて1967年生まれだというから、もう50代になろうとしているというのに、中学生や高校生の気持ちがこんなふうに細やかに描けるのはどうしてなんだろう? それともこれって、同じくらい年のいってる読者が読んでそう感じるだけ? まあ確かに、「なつかしいひと」なんかは、男の子をもつ母親が読むとうるうるくるんだろうなと思えるファンタジーだったけど。
手を挙げて
まだまだ、
あのひとの娘
晴れた日に生まれたこども
なつかしいひと
ヒロミの旦那のやさおとこ
「ヒロミの旦那のやさおとこ」は、いかにも宮下さんらしい女の子三人の友情物語なんだけど、今までの作品と比べるといい意味で所帯じみた感じがあったり、絶妙なギャグで笑わせてくれたりして、あれ、一皮むけた?なんて失礼なことを考えてしまいました。
つぼみ
作者:宮下奈都
出版社:光文社
ISBN:433491179X
by timeturner
| 2017-10-03 19:00
| 和書
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