2017年 02月 14日
どーなつ |
父の迎えを待ちながらピンボール・マシンで遊んだデパート屋上の夕暮れ、火星に雨を降らせようとした田宮さんに恋していたころ、そして、どことも知れぬ異星で電気熊に乗りこんで戦った日々……そんな思い出には何かが足りなくて何かが多すぎる。
面白かった。10の短編がゆるーくつながっていて、わけわかんないまま読んでいくと、少しずつ「あれはこうだったのか」となってくるんだけど、読み終えても結局よくわからないままなんですよね。だけど、そのとらえどころのなさが妙に心地よい。
この世における物語って、ドーナツの穴みたいなものかもなあって思いました。目に見えなくてなんの役にもたってないように思えるけど、穴は確かにそこにあって、なくなったらドーナツの存在も消えてしまう。
その一 百貨店の屋上で待っていた子供の話
その二 熊のぬいぐるみを着た作業員の話
その三 火星に雨を降らせようとした女の話
その四 逃げた脳ミソを追いかけた飼育係の話
その五 ズルイやりかたで手に入れた息子の話
その六 本当は落語家になりたかった研究員の話
その七 異星人に会社を乗っ取られた社長の話
その八 大きなつづらを持って帰った同僚の話
その九 あたま山にたどり着けなかった熊の話
その十 溝のなかに落ちていたヒトの話
どーなつ (ハヤカワ文庫 JA Jコレクション)
作者:北野勇作
出版社:早川書房
ISBN:4150308063
面白かった。10の短編がゆるーくつながっていて、わけわかんないまま読んでいくと、少しずつ「あれはこうだったのか」となってくるんだけど、読み終えても結局よくわからないままなんですよね。だけど、そのとらえどころのなさが妙に心地よい。
この世における物語って、ドーナツの穴みたいなものかもなあって思いました。目に見えなくてなんの役にもたってないように思えるけど、穴は確かにそこにあって、なくなったらドーナツの存在も消えてしまう。
その一 百貨店の屋上で待っていた子供の話
その二 熊のぬいぐるみを着た作業員の話
その三 火星に雨を降らせようとした女の話
その四 逃げた脳ミソを追いかけた飼育係の話
その五 ズルイやりかたで手に入れた息子の話
その六 本当は落語家になりたかった研究員の話
その七 異星人に会社を乗っ取られた社長の話
その八 大きなつづらを持って帰った同僚の話
その九 あたま山にたどり着けなかった熊の話
その十 溝のなかに落ちていたヒトの話
どーなつ (ハヤカワ文庫 JA Jコレクション)
作者:北野勇作
出版社:早川書房
ISBN:4150308063
by timeturner
| 2017-02-14 19:00
| 和書
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