2016年 08月 02日
ぶたぶたの甘いもの/ぶたぶた図書館 |
ぶたぶたの甘いもの
町の小さな稲荷神社の参道にある「和菓子処しみず」。春夏秋冬、季節の和菓子に定番和菓子、それに焼きそばやおでんといった軽食まで、どれを食べても満足の味を作っているのは店主の山崎ぶたぶたさん。豚のぬいぐるみだった・・・。
このシリーズは前に『ぶたぶたの本屋さん』を読んだことがあるのですが、そのときには豚のぬいぐるみが本屋である必然性が感じられなくて、いまいちな読後感でした。便利に使えるゆるキャラなんだろうなあと思った程度で、だから感想も書いていないのですが、今回の和菓子屋さんはぶたぶたさんにぴったり! 面白かった。
ぶたぶたさんが何か面白いことを言ったりしたりするわけではないのですが、登場する人は「生きたぬいぐるみ」に初めて遭遇した人ばかりなので、その反応が面白い。近所の人たちはもう驚きもしないし、ごくふつうにつきあっているから、それとのギャップがまたおかしい。
今回、とても自然に楽しめたのは、和菓子屋という豚によく似合う食べ物関連の店だったことに加えて、すぐ近くにパワースポットでもある神社があるというところじゃないかなと思いました。初めてぶたぶたさんに遭遇した人たちは、ほとんどが「きっと狐に化かされたんだろう」と自分を納得させてしまう。これ、いかにもありそうだし、リアルです。だって、いきなり豚のぬいぐるみに話しかけられて悲鳴もあげず、失神もせず、パニクったりもしない人ってめったにいないですからね。かといって、毎回それでは読むほうは飽きちゃうし。ぶたぶたさんにも失礼だし(えっ?)。
カバーとタイトルを見て、これはもう絶対に和菓子が食べたくなるなと思ったので、借りて帰る途中でスーパーに寄り、水羊羹なんか買ってはきたんですが、これはやっぱり本格的な練りきりとか生菓子が食べたいなあ。黄身しぐれとか栗きんとんとか。
ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫)
作者:矢崎存美
出版社:光文社
ISBN:4334772099
ぶたぶた図書館
本好きの中学生・雪音と市立図書館の司書・寿美子は、市立中央図書館で「ぬいぐるみおとまり会」を開催したいと考えていたが、なかなか上のOKが出ない。魅力的なプレゼンのためにぬいぐるみを使った写真を撮ろうと、いいカメラで撮ってくれるボランティアを募ったところ、山崎さんという男の人から電話があり、手伝ってくれるという。だが、いざ会ってみると・・・。
ぬいぐるみのおとまり会ってメジャーなイベントだったのか。前に『ぬいぐるみのおとまりかい』(作/絵)という絵本を読んだことがあって、てっきりその作者のオリジナルアイディアだと思ってた。
雪音ちゃんの家庭環境(親もきょうだいも本に興味がなく、家に本がない)や本との関わり方がすごく自分とかぶってたもので、そこでいちいち共感してしまった。でも、ぬいぐるみのおとまり会にぶたぶたさんというのは、あまりにもベタすぎる気が。
それと今回の登場人物はシリアスな悩みをもつ人が多いので、ぶたぶたさんも人情寄りになっちゃってるのが私の好みではなかったな。本屋とか図書館というキーワードは魅力なんだけどねえ。おでんやさんで食べるシーンとかは楽しいので、食べ物がらみのほうが作者も書きやすいんじゃないかと思いました。
ぶたぶた図書館 (光文社文庫)
作者:矢崎存美
出版社:光文社
ISBN:4334765017
町の小さな稲荷神社の参道にある「和菓子処しみず」。春夏秋冬、季節の和菓子に定番和菓子、それに焼きそばやおでんといった軽食まで、どれを食べても満足の味を作っているのは店主の山崎ぶたぶたさん。豚のぬいぐるみだった・・・。
このシリーズは前に『ぶたぶたの本屋さん』を読んだことがあるのですが、そのときには豚のぬいぐるみが本屋である必然性が感じられなくて、いまいちな読後感でした。便利に使えるゆるキャラなんだろうなあと思った程度で、だから感想も書いていないのですが、今回の和菓子屋さんはぶたぶたさんにぴったり! 面白かった。
ぶたぶたさんが何か面白いことを言ったりしたりするわけではないのですが、登場する人は「生きたぬいぐるみ」に初めて遭遇した人ばかりなので、その反応が面白い。近所の人たちはもう驚きもしないし、ごくふつうにつきあっているから、それとのギャップがまたおかしい。
今回、とても自然に楽しめたのは、和菓子屋という豚によく似合う食べ物関連の店だったことに加えて、すぐ近くにパワースポットでもある神社があるというところじゃないかなと思いました。初めてぶたぶたさんに遭遇した人たちは、ほとんどが「きっと狐に化かされたんだろう」と自分を納得させてしまう。これ、いかにもありそうだし、リアルです。だって、いきなり豚のぬいぐるみに話しかけられて悲鳴もあげず、失神もせず、パニクったりもしない人ってめったにいないですからね。かといって、毎回それでは読むほうは飽きちゃうし。ぶたぶたさんにも失礼だし(えっ?)。
カバーとタイトルを見て、これはもう絶対に和菓子が食べたくなるなと思ったので、借りて帰る途中でスーパーに寄り、水羊羹なんか買ってはきたんですが、これはやっぱり本格的な練りきりとか生菓子が食べたいなあ。黄身しぐれとか栗きんとんとか。
ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫)
作者:矢崎存美
出版社:光文社
ISBN:4334772099
ぶたぶた図書館
本好きの中学生・雪音と市立図書館の司書・寿美子は、市立中央図書館で「ぬいぐるみおとまり会」を開催したいと考えていたが、なかなか上のOKが出ない。魅力的なプレゼンのためにぬいぐるみを使った写真を撮ろうと、いいカメラで撮ってくれるボランティアを募ったところ、山崎さんという男の人から電話があり、手伝ってくれるという。だが、いざ会ってみると・・・。
ぬいぐるみのおとまり会ってメジャーなイベントだったのか。前に『ぬいぐるみのおとまりかい』(作/絵)という絵本を読んだことがあって、てっきりその作者のオリジナルアイディアだと思ってた。
雪音ちゃんの家庭環境(親もきょうだいも本に興味がなく、家に本がない)や本との関わり方がすごく自分とかぶってたもので、そこでいちいち共感してしまった。でも、ぬいぐるみのおとまり会にぶたぶたさんというのは、あまりにもベタすぎる気が。
それと今回の登場人物はシリアスな悩みをもつ人が多いので、ぶたぶたさんも人情寄りになっちゃってるのが私の好みではなかったな。本屋とか図書館というキーワードは魅力なんだけどねえ。おでんやさんで食べるシーンとかは楽しいので、食べ物がらみのほうが作者も書きやすいんじゃないかと思いました。
ぶたぶた図書館 (光文社文庫)
作者:矢崎存美
出版社:光文社
ISBN:4334765017
by timeturner
| 2016-08-02 19:17
| 和書
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