2016年 05月 19日
女王陛下のFBI |
FBIの若き捜査官マローンは、ある日長官バリスから呼び出され、驚くべき任務を与えられた。アメリカ政府の秘密研究施設に情報を盗むスパイがいる。しかもそれはテレパスらしいというのだ。この難敵を捕まえるためには同じようにテレパシー能力をもつ人間が必要だと考えたマローンは全国に捜索指令を出したが、それによって見出されたのは自分をエリザベス女王だと思い込んでいる老女だった・・・。
1959年発表のSFミステリで、ヒューゴ賞にノミネートされたそうです。全編にわたってゆるいコメディタッチで、作者のマーク・フィリップスは、ランドル・ギャレットとローレンス・ジャニファーという二人のSF作家の合同ペンネームだそうです。
量的には中編ですが、読み終えた印象は短編かな。軽くさくさく読めて楽しい。謎解き部分はとってつけた感がありますが、エリザベス朝のコスチュームを着たFBI捜査官と(自称)エリザベス女王、美人看護師がリンカーンに乗ってネヴァダ砂漠を行く珍道中がメインで、ミステリ部分はオマケみたいな感じでしょうか。
とってつけた感と言うなら、美人看護師のほうがあからさまにとってつけてあって、ロマンスまでには行きつかない、中途半端な扱い。いっそないほうがすっきりしたように思えます。でも、当時のSF界ではなくてはならない飾りみたいなものだったんでしょうね。1950年代らしさは登場人物たちが喫煙者だったり、やたら差別的な言辞を弄するあたりにも表れていて、それなりに面白い話でありながら個人が自費出版的にKindle版で出しているというのも納得がいきます。
【誤植メモ】 位置No.45 子供向けの話しだ。⇒子供向けの話だ。 位置No.551 ミクル⇒ミルク 位置No.969 ヘルドラド⇒エルドラド? 位置No.2059 十六世紀風のしつらえてあるのだ。⇒十六世紀風にしつらえてあるのだ。
女王陛下のFBI
原題:That Sweet Little Old Lady
作者:マーク・フィリップス
訳者:林 清俊
出版社:Amazon Services International
ISBN:Kindle版
1959年発表のSFミステリで、ヒューゴ賞にノミネートされたそうです。全編にわたってゆるいコメディタッチで、作者のマーク・フィリップスは、ランドル・ギャレットとローレンス・ジャニファーという二人のSF作家の合同ペンネームだそうです。
量的には中編ですが、読み終えた印象は短編かな。軽くさくさく読めて楽しい。謎解き部分はとってつけた感がありますが、エリザベス朝のコスチュームを着たFBI捜査官と(自称)エリザベス女王、美人看護師がリンカーンに乗ってネヴァダ砂漠を行く珍道中がメインで、ミステリ部分はオマケみたいな感じでしょうか。
とってつけた感と言うなら、美人看護師のほうがあからさまにとってつけてあって、ロマンスまでには行きつかない、中途半端な扱い。いっそないほうがすっきりしたように思えます。でも、当時のSF界ではなくてはならない飾りみたいなものだったんでしょうね。1950年代らしさは登場人物たちが喫煙者だったり、やたら差別的な言辞を弄するあたりにも表れていて、それなりに面白い話でありながら個人が自費出版的にKindle版で出しているというのも納得がいきます。
【誤植メモ】 位置No.45 子供向けの話しだ。⇒子供向けの話だ。 位置No.551 ミクル⇒ミルク 位置No.969 ヘルドラド⇒エルドラド? 位置No.2059 十六世紀風のしつらえてあるのだ。⇒十六世紀風にしつらえてあるのだ。
女王陛下のFBI
原題:That Sweet Little Old Lady
作者:マーク・フィリップス
訳者:林 清俊
出版社:Amazon Services International
ISBN:Kindle版
by timeturner
| 2016-05-19 19:01
| 和書
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