2016年 04月 27日
アプルビイの事件簿 |
列車の中で左右違う靴を履いている男に出会うという奇妙な幕開けから、見事などんでん返しの結末まで、間然するところのない構成の「死者の靴」をはじめ、警部から警視、そしてロンドンの警視庁の副総監にまで昇り詰めるジョン・アプルビイの活躍を描いたモダーン・ディテクティヴ・ストーリーの魅力を十二分に伝える、オックスフォード派の雄イネスの代表的な九短編を収録する。
予想を裏切る面白さにびっくり。実はこれの前に『ある詩人への挽歌』を読もうとしたのですが、30ページくらい読んでもどうにもこうにも面白いと思えなくて挫折しました。が、イネスの短編が課題になる可能性があるので、どうしてもアプルビイのキャラを知りたくて、短編集なら面白くなくても読みきれるんじゃないかと思ってこれを選んだのです。
いや、ほんと、前に読んだのは別人の作だったんじゃないかと思うくらい雰囲気の違う作風でした。
死者の靴 (Dead Man's Shoes)
ハンカチーフの悲劇 (Tragedy of a Handkerchief)
家霊の所業 (A Matter of Goblins)
本物のモートン (Was He Morton ?)
テープの謎 (The Ribbon)
ヘリテージ卿の肖像画 (The Heritage Portrait)
ロンバート卿の蔵書 (The Lombard Books)
罠 (The Mouse-Trap)
終わりの終わり (The End of the End)
もっとも、誰でもがこれを面白いと思うのかどうかは微妙。本格的な推理小説が好きな人には物足りないかもしれないし、現代のシャープでドライな語り口のミステリーが好きな人には古臭く感じられるかもしれません。
でも、古いゴシック邸宅とか、英国鉄道とか、昔ながらの田舎とか、シェイクスピアとか、遠回しなユーモアとかいったイギリスらしいものが好きな人にはたまらない味わいだと思います。それに、アプルビイってかなりいい男じゃないですか。いや、ルックスはよくわかりませんが、知的で冷静で頭がよくて、ほどのよいユーモアもあって。奥さんにやさしいし。
図書館で借りた本は1978年刊行で、紙が茶色くなってるし文字は小さいしですごく読みにくいんですが、面白かったので途中から気にならなくなりました。
アプルビイの事件簿 (創元推理文庫 シャーロック・ホームズのライヴァルたち)
原題:The Casebook of Appleby
作者:マイケル・イネス
訳者:大久保康雄
出版社:東京創元社
ISBN:4488182011
予想を裏切る面白さにびっくり。実はこれの前に『ある詩人への挽歌』を読もうとしたのですが、30ページくらい読んでもどうにもこうにも面白いと思えなくて挫折しました。が、イネスの短編が課題になる可能性があるので、どうしてもアプルビイのキャラを知りたくて、短編集なら面白くなくても読みきれるんじゃないかと思ってこれを選んだのです。
いや、ほんと、前に読んだのは別人の作だったんじゃないかと思うくらい雰囲気の違う作風でした。
死者の靴 (Dead Man's Shoes)
ハンカチーフの悲劇 (Tragedy of a Handkerchief)
家霊の所業 (A Matter of Goblins)
本物のモートン (Was He Morton ?)
テープの謎 (The Ribbon)
ヘリテージ卿の肖像画 (The Heritage Portrait)
ロンバート卿の蔵書 (The Lombard Books)
罠 (The Mouse-Trap)
終わりの終わり (The End of the End)
もっとも、誰でもがこれを面白いと思うのかどうかは微妙。本格的な推理小説が好きな人には物足りないかもしれないし、現代のシャープでドライな語り口のミステリーが好きな人には古臭く感じられるかもしれません。
でも、古いゴシック邸宅とか、英国鉄道とか、昔ながらの田舎とか、シェイクスピアとか、遠回しなユーモアとかいったイギリスらしいものが好きな人にはたまらない味わいだと思います。それに、アプルビイってかなりいい男じゃないですか。いや、ルックスはよくわかりませんが、知的で冷静で頭がよくて、ほどのよいユーモアもあって。奥さんにやさしいし。
図書館で借りた本は1978年刊行で、紙が茶色くなってるし文字は小さいしですごく読みにくいんですが、面白かったので途中から気にならなくなりました。
アプルビイの事件簿 (創元推理文庫 シャーロック・ホームズのライヴァルたち)
原題:The Casebook of Appleby
作者:マイケル・イネス
訳者:大久保康雄
出版社:東京創元社
ISBN:4488182011
by timeturner
| 2016-04-27 23:37
| 和書
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