2016年 02月 29日
おこう紅絵暦 |
幼い花売り娘が人殺しの疑いで捕えられたが、娘は誰かをかばってなのか何も言おうとしない。娘をよく知る元柳橋芸者で今は南町奉行所筆頭与力の妻おこうは舅の左門と共に事情を探る(願い鈴)・・・。
『春朗合わせ鏡』に登場した面々が顔をそろえ、ただし今回はおこうをメインとしたチームとなって事件解決に挑むという趣向になっています。いつも同じ顔ぶれというのは親しみが湧くし、すでに性格や物の考え方がわかっているのでなじみやすい代わりにマンネリになるきらいがあります。そこをうまくかわす妙策かも。だから、これの次に蘭陽をメインにした本が出てるんだろうな。
それよりなにより、てっきりスピンオフだとばかり思っていた『だましゑ歌麿』がそもそもの始まりで、一之進とおこうの馴れ初めだとこの本のあとがきで知ってあせっています。そっちを先に読めばよかったぜ。(影響されてちょっと莫連口調)
願い鈴
神懸かり
猫清
ばくれん
迷い道
人喰い
退屈連
熊娘
片腕
耳打ち
一人心中
古傷
旦那衆が集まっての狂歌の会に絵師が呼ばれてその場で挿絵を描いたり、「莫連」と呼ばれる不良娘たちがヤンキーみたいに群れていたり、見世物小屋で哀しい仕事をさせられる者たちの姿など、江戸時代のさまざまな風俗も興味深く読めます。
とはいえ、おこうは甘やかされすぎだよなあ。いくらさばけているとはいっても、武家の家なんだし、ここまで好きにさせるなんてあり得ないと思うよ。まあ、そう言ってちゃ小説にならないんでしょうが。
おこう紅絵暦 (文春文庫)
作者:高橋克彦
出版社:文藝春秋
ISBN:4167164116
『春朗合わせ鏡』に登場した面々が顔をそろえ、ただし今回はおこうをメインとしたチームとなって事件解決に挑むという趣向になっています。いつも同じ顔ぶれというのは親しみが湧くし、すでに性格や物の考え方がわかっているのでなじみやすい代わりにマンネリになるきらいがあります。そこをうまくかわす妙策かも。だから、これの次に蘭陽をメインにした本が出てるんだろうな。
それよりなにより、てっきりスピンオフだとばかり思っていた『だましゑ歌麿』がそもそもの始まりで、一之進とおこうの馴れ初めだとこの本のあとがきで知ってあせっています。そっちを先に読めばよかったぜ。(影響されてちょっと莫連口調)
願い鈴
神懸かり
猫清
ばくれん
迷い道
人喰い
退屈連
熊娘
片腕
耳打ち
一人心中
古傷
旦那衆が集まっての狂歌の会に絵師が呼ばれてその場で挿絵を描いたり、「莫連」と呼ばれる不良娘たちがヤンキーみたいに群れていたり、見世物小屋で哀しい仕事をさせられる者たちの姿など、江戸時代のさまざまな風俗も興味深く読めます。
とはいえ、おこうは甘やかされすぎだよなあ。いくらさばけているとはいっても、武家の家なんだし、ここまで好きにさせるなんてあり得ないと思うよ。まあ、そう言ってちゃ小説にならないんでしょうが。
おこう紅絵暦 (文春文庫)
作者:高橋克彦
出版社:文藝春秋
ISBN:4167164116
by timeturner
| 2016-02-29 19:24
| 和書
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