2015年 11月 08日
宮部みゆきの江戸怪談散歩 |
《三島屋変調百物語》シリーズをはじめ、江戸の町を舞台にした怪談の名手・宮部みゆきの魅力をさまざまな方向から探る一冊で、舞台になった場所を写真や地図で紹介してあったり、作品の下地となった七不思議の元の話を紹介したりと盛りだくさん。さらには宮部怪談から二編と、宮部みゆきがこれは凄いと手放しでほめる他の作家の怪談二編も紹介しています。
私がいちばん面白く読んだのは、なんといっても北村薫さんとの対談。とにかくふたりともものすごい量の本を読んでいて、自分たちでも面白い物語を書いていて、そのために調べたりして知識も豊富ですから、あとからあとから興味深い話が出てきます。
《三島屋変調百物語》シリーズの第三段『泣き童子』が刊行されたのに合わせて出たものらしく、三島屋シリーズについてかなり詳しく語られているのも私的にはうれしかった。ただ、対談以外の部分はわりとあっさりとしていて、おまけにちょっとつけてみましたという感じ。抜粋収録されている作品も、宮部みゆきの二編と岡本綺堂の一編は既読のものだったし、「怪の再生」は確かに巧いし怖いんだけど時代物ではないので、全体のボリュームとしては物足りなかった。宮部みゆきの時代小説や怪談をまだ読んだことがない人の入門編に適しているのかもしれません。
江戸怪談散歩のはじめに
三島屋変調百物語の舞台を歩く
宮部怪談の舞台を歩く
「宮部怪談」ブックガイド壱
本所深川七不思議を歩く
「宮部怪談」ブックガイド弐
北村薫×宮部みゆき やっぱり怪談が好き!
宮部みゆきの怪談を味わう(曼珠沙華、だるま猫)
宮部みゆき推薦!私の好きなこの話(指輪一つ、怪の再生)
「曼珠沙華」は『おそろし』から、「だるま猫」は『幻色江戸ごよみ』からの抜粋です。「指輪一つ」は岡本綺堂の作で『近代異妖篇』収録。「怪の再生」は福澤徹三作で『再生ボタン』という短編集に収録されているそうです。
宮部みゆきの江戸怪談散歩 (新人物文庫)
作者:宮部みゆき、北村薫
出版社:KADOKAWA / 中経出版
ISBN:Kindle版
私がいちばん面白く読んだのは、なんといっても北村薫さんとの対談。とにかくふたりともものすごい量の本を読んでいて、自分たちでも面白い物語を書いていて、そのために調べたりして知識も豊富ですから、あとからあとから興味深い話が出てきます。
《三島屋変調百物語》シリーズの第三段『泣き童子』が刊行されたのに合わせて出たものらしく、三島屋シリーズについてかなり詳しく語られているのも私的にはうれしかった。ただ、対談以外の部分はわりとあっさりとしていて、おまけにちょっとつけてみましたという感じ。抜粋収録されている作品も、宮部みゆきの二編と岡本綺堂の一編は既読のものだったし、「怪の再生」は確かに巧いし怖いんだけど時代物ではないので、全体のボリュームとしては物足りなかった。宮部みゆきの時代小説や怪談をまだ読んだことがない人の入門編に適しているのかもしれません。
江戸怪談散歩のはじめに
三島屋変調百物語の舞台を歩く
宮部怪談の舞台を歩く
「宮部怪談」ブックガイド壱
本所深川七不思議を歩く
「宮部怪談」ブックガイド弐
北村薫×宮部みゆき やっぱり怪談が好き!
宮部みゆきの怪談を味わう(曼珠沙華、だるま猫)
宮部みゆき推薦!私の好きなこの話(指輪一つ、怪の再生)
「曼珠沙華」は『おそろし』から、「だるま猫」は『幻色江戸ごよみ』からの抜粋です。「指輪一つ」は岡本綺堂の作で『近代異妖篇』収録。「怪の再生」は福澤徹三作で『再生ボタン』という短編集に収録されているそうです。
宮部みゆきの江戸怪談散歩 (新人物文庫)
作者:宮部みゆき、北村薫
出版社:KADOKAWA / 中経出版
ISBN:Kindle版
by timeturner
| 2015-11-08 19:30
| 和書
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