2013年 10月 07日
きゅうりの王さま やっつけろ |
ある日12歳のボルファーの家に、王冠をかぶり、小さな手足のついたきゅうりが現れた。地下室の王国に住んでいたのだが、反乱軍に追放されたのだという。味方が迎えにくるまでかくまってほしいという王様に同情的だったのは、意外なことにお父さんだった。だが、その日から家の中はなんだか妙にぎくしゃくし始めた・・・。
まさかこんな話だとは・・・。不思議な展開で途中まではどういう方向に行くのか見当がつきませんでした。イギリスのファンタジーだともっと夢のある、お伽噺っぽい方向に行くだろうなあ。この確固たる現実感覚というのは、なるほどドイツだと思います。それだけに新鮮に読めたのですが。
このきゅうりはさわるとブヨブヨした感触だそうで、訳者あとがきによると生のきゅうりではなくピクルスらしい。なるほど、そう考えればこの話の展開も納得いくかな。
きゅうりの王様の問題とは別に、12歳の少年が家庭や学校で直面するさまざまな問題も出てきて、読者にもいっしょに解決策を考えさせようという仕掛けになっています。どこの世界でも、家庭や学校というのは問題含みなようで、特に父親と息子の関係はむずかしそう。幼いうちは楽しく遊んでいればいいから仲良くやれるけれど、子どものほうに自我が芽生えてくるとだんだんうまくいかなくなるんですね。
でも、この本でもそうだし、これまでに読んできた本でも感じたのだけれど、できるだけ衝突を避けて大過なく過ごすためには子どものほうが父親より大人になって、しっかりするしかないような気がします。やれやれ。
きゅうりの王さまやっつけろ (岩波少年文庫 87)
原題:Wir Pfeifen auf den Gurkenkonig
作者:クリスティーネ・ネストリンガー
イラスト:ベルナー・マウラー
訳者:若林ひとみ
出版社:岩波書店
ISBN:400114087X
まさかこんな話だとは・・・。不思議な展開で途中まではどういう方向に行くのか見当がつきませんでした。イギリスのファンタジーだともっと夢のある、お伽噺っぽい方向に行くだろうなあ。この確固たる現実感覚というのは、なるほどドイツだと思います。それだけに新鮮に読めたのですが。
このきゅうりはさわるとブヨブヨした感触だそうで、訳者あとがきによると生のきゅうりではなくピクルスらしい。なるほど、そう考えればこの話の展開も納得いくかな。
きゅうりの王様の問題とは別に、12歳の少年が家庭や学校で直面するさまざまな問題も出てきて、読者にもいっしょに解決策を考えさせようという仕掛けになっています。どこの世界でも、家庭や学校というのは問題含みなようで、特に父親と息子の関係はむずかしそう。幼いうちは楽しく遊んでいればいいから仲良くやれるけれど、子どものほうに自我が芽生えてくるとだんだんうまくいかなくなるんですね。
でも、この本でもそうだし、これまでに読んできた本でも感じたのだけれど、できるだけ衝突を避けて大過なく過ごすためには子どものほうが父親より大人になって、しっかりするしかないような気がします。やれやれ。
きゅうりの王さまやっつけろ (岩波少年文庫 87)
原題:Wir Pfeifen auf den Gurkenkonig
作者:クリスティーネ・ネストリンガー
イラスト:ベルナー・マウラー
訳者:若林ひとみ
出版社:岩波書店
ISBN:400114087X
by timeturner
| 2013-10-07 18:36
| 和書
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