2013年 09月 04日
女王の鼻 |
おてんばなハーモニーは動物が大好きでペットを飼いたくてたまらないのだが、両親も姉も動物嫌いで許してくれない。唯一ペットと呼べるのはおばあちゃんの代から伝わるボロボロのぬいぐるみ、レックス・ラフ・モンティだった。でもある日、インドから一時帰国したジンジャー叔父さんが魔法のコインをくれたことであらゆる夢がかなうかのように見えて・・・。
お伽噺には三つの願いというのがよく出てきますが、ここでは太っ腹に七つまで叶えられます。大人だとそこで富だの永遠の命だの美しさだの賢さだのとあれこれ考えて迷うところですが、そこはなにしろ10歳の子どもですから、次々としょうもないことに使ってしまい、読んでる大人としては「チッチッ」と舌打ちしたくなります。
でもひょっとしたらこんなふうに無邪気に、つまらないもので使ってしまうほうがいいのかもしれませんね。魔法で手に入れたものなんて結局は泡のようなものかもしれないのですから。
ストーリー展開はわりあい予想がつく方法に進むのですが、ところどころでなんともいえないユーモアが炸裂して、一ヶ所、大声で笑ってしまったところも。このあたりがディック・キング=スミスという作家の持ち味なのでしょう。それと、実にわくわくさせるラスト、これは秀逸です。
女王の鼻 (児童図書館・文学の部屋)
原題:The Queen's Nose
作者:ディック・キング=スミス
イラスト:ジル・ベネット
訳者:宮下嶺夫
出版社:評論社
ISBN:4566012735
お伽噺には三つの願いというのがよく出てきますが、ここでは太っ腹に七つまで叶えられます。大人だとそこで富だの永遠の命だの美しさだの賢さだのとあれこれ考えて迷うところですが、そこはなにしろ10歳の子どもですから、次々としょうもないことに使ってしまい、読んでる大人としては「チッチッ」と舌打ちしたくなります。
でもひょっとしたらこんなふうに無邪気に、つまらないもので使ってしまうほうがいいのかもしれませんね。魔法で手に入れたものなんて結局は泡のようなものかもしれないのですから。
ストーリー展開はわりあい予想がつく方法に進むのですが、ところどころでなんともいえないユーモアが炸裂して、一ヶ所、大声で笑ってしまったところも。このあたりがディック・キング=スミスという作家の持ち味なのでしょう。それと、実にわくわくさせるラスト、これは秀逸です。
女王の鼻 (児童図書館・文学の部屋)
原題:The Queen's Nose
作者:ディック・キング=スミス
イラスト:ジル・ベネット
訳者:宮下嶺夫
出版社:評論社
ISBN:4566012735
by timeturner
| 2013-09-04 17:39
| 和書
|
Comments(0)