2013年 08月 08日
残月 |
不幸が目白押しだった前作から一転、澪と「つる家」の面々は悲しみをひきずりながらもなんとか前を向いて歩こうとしている。そんなある日、吉原の大火の折、又次に命を助けられた摂津屋が「つる家」を訪れた。あさひ太夫と澪の関係を知りたいという・・・。『夏天の虹』に続く「みをつくし料理帖」シリーズ第八弾。
読者を不幸のどん底に落としたまま一年も待たせたことへの埋め合わせというのか、今回は明るい話が多くて一度も泣かずにすみました。いやあ、たまにはこうでないと澪がかわいそうすぎますよね。
とはいえ、決して手放しでよかったよかったと喜べるような状況でもなく、まだまだこれから一波乱も二波乱もありそうな雰囲気。いつになったら澪は野江と昔のような関係になれるのでしょう。あきらめてしまった小野寺数馬との恋はもう戻ってきそうにありませんが、となると源斉先生と? それとも誰か新人が登場するのかしら?とそっちも気になります。
というように今回も大いに楽しませてもらったのですが、なぜかほんの少しだけ違和感を感じました。「この人を出しておいてここで終わるのか?」と中途半端に感じたり、その逆に「なにもこんなに急がなくても」と思ったりすることが何度かあったもので。半年ずつずっと続けて読んでいるあいだにぴったり一致していた作者と読者の歩調がほんの少しずれたのかな。単に私ひとりの足並みが乱れただけなのかもしれませんが。
残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)
作者:髙田 郁
出版社:角川春樹事務所
ISBN:4758437459
読者を不幸のどん底に落としたまま一年も待たせたことへの埋め合わせというのか、今回は明るい話が多くて一度も泣かずにすみました。いやあ、たまにはこうでないと澪がかわいそうすぎますよね。
とはいえ、決して手放しでよかったよかったと喜べるような状況でもなく、まだまだこれから一波乱も二波乱もありそうな雰囲気。いつになったら澪は野江と昔のような関係になれるのでしょう。あきらめてしまった小野寺数馬との恋はもう戻ってきそうにありませんが、となると源斉先生と? それとも誰か新人が登場するのかしら?とそっちも気になります。
というように今回も大いに楽しませてもらったのですが、なぜかほんの少しだけ違和感を感じました。「この人を出しておいてここで終わるのか?」と中途半端に感じたり、その逆に「なにもこんなに急がなくても」と思ったりすることが何度かあったもので。半年ずつずっと続けて読んでいるあいだにぴったり一致していた作者と読者の歩調がほんの少しずれたのかな。単に私ひとりの足並みが乱れただけなのかもしれませんが。
残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)
作者:髙田 郁
出版社:角川春樹事務所
ISBN:4758437459
by timeturner
| 2013-08-08 22:18
| 和書
|
Comments(2)
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by
八朔
at 2013-08-08 23:44
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おお、早速、読まれたのですね。この本も早く読まなくては(最近特に、読みたい本の出てくるスピードと本を読むスピードが追いついていかなくて^^;)
「読者を不幸のどん底に落としたまま、一年も待たせた・・・」の文章、笑ってしまいました。そうですよね^^
これからどんどん、澪と太夫が幸せになって欲しいけど、それだと、話が面白くなくなってしまうかしら。
「読者を不幸のどん底に落としたまま、一年も待たせた・・・」の文章、笑ってしまいました。そうですよね^^
これからどんどん、澪と太夫が幸せになって欲しいけど、それだと、話が面白くなくなってしまうかしら。
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timeturner at 2013-08-09 00:49
発売されてから予約を入れたので60人待ちくらいだったんですが、このシリーズを読む人はみんな読むのが速くて、あまり待たずに手に入りました。読みやすくて字数も少ないというのもあるんでしょうが、楽しみに待ってて一気に読む人が多いんだろうなあ、と思います。
次は半年後に読めることを期待しましょう(^^)。
次は半年後に読めることを期待しましょう(^^)。