2013年 05月 19日
モネ・ゲーム |
億万長者シャバンダーの美術コレクションのお抱え鑑定士として働くハリー・ディーンは、傲慢な雇い主から受けた屈辱的な仕打ちの数々に耐えかね、モネの名画を餌に金を騙し取ってやろうと、贋作画家と組んで巧妙な計画を練り上げた。計画要員としてテキサスまでカウガールのPJをスカウトしにいったのはいいが、天然で開けっぴろげなPJのおかげで完璧だったはずの計画は思いがけない方向に・・・。
面白かった~。あまり期待してなかっただけによけい面白く感じたのかな。でもこれ、「泥棒貴族」のリメイクで、脚本がコーエン兄弟なんですね。巧く書けてるのかも。「ビトレイヤー」とは対極にありますな。
テンポがいい。楽しくて洒落てるオープニングのアニメーションからぱっとテキサスの埃っぽい田舎道に切り替わるところもいい。ストーリーそのものはよく考えると(考えなくても)他愛なくてばかばかしいので、観客がそれに気づく前にぽんぽんと前に進んでいくこのテンポが大切です。
そしてもちろんキャストがいい。男優ふたりは個人的に何をやっても許せてしまうのですが、ふたりの持ち味が充分生かされているし(アラン・リックマンはもっと嫌らしい男になってもよかったと思うけど)、キャメロン・ディアスはこの手の役をやらせたら決して失望させませんね。パンフにコリン・ファースの言葉としてディアスは間のとり方が素晴らしいと書いてありました。彼は心にもないお世辞は絶対に口にしない人なので実際その通りなんだろうと思う。
ところどころ過去の映画へのオマージュと思われるシーンがありましたが、はっきりどれとはわかりません。映画通の人だとより楽しめるのかも。
サヴォイ・ホテル(そういえばここのレセプショニスト2人の演技が秀逸なんですが、なぜかINDBにクレジットされていない、ピップ・トレンスとジュリアン・リンド=タットだそうです)をはじめ、ロンドンのあちらこちらがロケに使われているのも楽しいし、シャバンダーのカントリーハウスとして使われていたCompton Verneyというストラトフォード・アポン・エイヴォンにある美術館がそれはもう素晴らしくてうっとりしました。
原題のGambitは、チェス用語ではpawn などを捨てゴマにする開戦の手、行動・取引の手始め、話のいとぐち、切出しのことば、優位に立つための策略、先手をとる作戦、といった意味があるようですが、日本人にはいまいちわかりにくい。それをモネの絵とマネーをかけてモネ・ゲームとしたのは偉かったな。
右の写真は前売り特典のクリアファイル。友人が前もって買っておいてくれました。わーい!
ところで、「泥棒貴族」のリメイクはずいぶん前から話が出ていて、これまでにヒュー・グラント、ジェラルド・バトラー、リース・ウィザースプーン、ジェニファー・アニストン、サンドラ・ブロック、ベン・キングズレーが候補にあがったらしい。
公式サイトはこちら。
モネ・ゲーム (吹替版)
原題:Gambit(2012)
上映時間:90 分
製作国:アメリカ
監督:マイケル・ホフマン
出演:コリン・ファース、キャメロン・ディアス、アラン・リックマン、トム・コートネイ、スタンリー・トゥッチ、アンナ・スケラーン、伊川東吾、ジェラード・ホランほか。
面白かった~。あまり期待してなかっただけによけい面白く感じたのかな。でもこれ、「泥棒貴族」のリメイクで、脚本がコーエン兄弟なんですね。巧く書けてるのかも。「ビトレイヤー」とは対極にありますな。
テンポがいい。楽しくて洒落てるオープニングのアニメーションからぱっとテキサスの埃っぽい田舎道に切り替わるところもいい。ストーリーそのものはよく考えると(考えなくても)他愛なくてばかばかしいので、観客がそれに気づく前にぽんぽんと前に進んでいくこのテンポが大切です。
そしてもちろんキャストがいい。男優ふたりは個人的に何をやっても許せてしまうのですが、ふたりの持ち味が充分生かされているし(アラン・リックマンはもっと嫌らしい男になってもよかったと思うけど)、キャメロン・ディアスはこの手の役をやらせたら決して失望させませんね。パンフにコリン・ファースの言葉としてディアスは間のとり方が素晴らしいと書いてありました。彼は心にもないお世辞は絶対に口にしない人なので実際その通りなんだろうと思う。
ところどころ過去の映画へのオマージュと思われるシーンがありましたが、はっきりどれとはわかりません。映画通の人だとより楽しめるのかも。
サヴォイ・ホテル(そういえばここのレセプショニスト2人の演技が秀逸なんですが、なぜかINDBにクレジットされていない、ピップ・トレンスとジュリアン・リンド=タットだそうです)をはじめ、ロンドンのあちらこちらがロケに使われているのも楽しいし、シャバンダーのカントリーハウスとして使われていたCompton Verneyというストラトフォード・アポン・エイヴォンにある美術館がそれはもう素晴らしくてうっとりしました。
原題のGambitは、チェス用語ではpawn などを捨てゴマにする開戦の手、行動・取引の手始め、話のいとぐち、切出しのことば、優位に立つための策略、先手をとる作戦、といった意味があるようですが、日本人にはいまいちわかりにくい。それをモネの絵とマネーをかけてモネ・ゲームとしたのは偉かったな。
右の写真は前売り特典のクリアファイル。友人が前もって買っておいてくれました。わーい!
ところで、「泥棒貴族」のリメイクはずいぶん前から話が出ていて、これまでにヒュー・グラント、ジェラルド・バトラー、リース・ウィザースプーン、ジェニファー・アニストン、サンドラ・ブロック、ベン・キングズレーが候補にあがったらしい。
公式サイトはこちら。
モネ・ゲーム (吹替版)
原題:Gambit(2012)
上映時間:90 分
製作国:アメリカ
監督:マイケル・ホフマン
出演:コリン・ファース、キャメロン・ディアス、アラン・リックマン、トム・コートネイ、スタンリー・トゥッチ、アンナ・スケラーン、伊川東吾、ジェラード・ホランほか。
by timeturner
| 2013-05-19 22:39
| 映画
|
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