2012年 09月 13日
最強のふたり |
大富豪のフィリップはパラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまい、24時間体制の介護がなければ生きていけない。彼の新しい介護人募集の面接にやってきた中にスラム育ちの黒人青年ドリスがいた。採用されるなどとははなから考えていない。失業手当のため不採用証明書にサインをもらおうというのだ。周囲の憐れみ。同情、腫れ物に触るような態度といったものに嫌気がさしていたフィリップは、ドリスのふてぶてしい態度に興味を抱き、一ヶ月試用することにした。介護の経験もなく、がさつで歯に衣着せずに物を言うドリスは、持ち前の明るさでまわりの人々、特にフィリップを変えていく・・・。
予告を見たときから面白そうだと思っていましたが、その反面、一歩でも間違えればとんでもない結果になりがちな素材だけに少しどきどきしながら見にいきました。
同じような危惧を抱いている人には太鼓判を押してお勧めしちゃいます。すごく面白い。フィリップもドリスもそれぞれに悲劇的な人生ではあるんですが、それを笑いとばしてしまおうという強さがあるのがとにかくいい。アメリカだったら通らないような障害者をネタにしたきわどい冗談も出てくるのですが、それが決して不愉快になっていない(まあ、異常に生真面目な人は怒るかもしれませんが)。こういうところはフランス映画のいいところですね。すべてについてやりすぎない。だから、時に物足りなかったり、わけがわからなかったりすることも多いのですが、この映画に関しては成功していると思います。
観ている間のほとんどは笑っていて、ところどころエモーショナルになりかけてもちゃんと手綱を引いて抑えていて、オーディエンスを涙にくれさせたりはしない。見終わったときにほんわか気持ちよくいられる。きれいごとすぎるとか、お伽噺だとか批判する人もいるかもしれないけど、私はこの映画はそれでいいんだと思う。
主演のふたりがとてもいいです。ケミストリーというと普通は男優と女優の相性に使われますが、この映画ではフランソワ・クリュゼとオマール・シーの間合いがぴったりで、このふたりでなかったらこれほどうまく仕上がらなかっただろうなと思わせました。
実話をもとにした話なんだそうで、映画の最初にクレジットが出てくるし、エンドクレジットの前にもふたりのその後がテロップで説明され、本物のフィリップとドリスの姿が少しだけ見られます。でも、正直言ってあれは必要なかったんじゃないかという気もした。実話であることを強調すると、きれいごとではすまされない面まで想像させられてしまう気がする。
公式サイトはこちら。
東宝系の映画館でやるハリウッドニュースで「ライフ・オブ・パイ」の撮影風景が出てきたのですが、あれって監督がアン・リーなのね。がぜん楽しみになってきました。「危険なメソッド」の予告もやったけど、ヴィゴがおっさんくさくて、あんまり楽しみになる映画ではなかったな。観にいくけど。
原題:Intouchables(2011)
上映時間:113 分
製作国:フランス
監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、アンヌ・ル・ニ、オドレイ・フルーロ、クロティルド・モレ、アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ、トマ・ソリヴェレ、シリル・マンディ、ドロテ・ブリエール・メリットほか。
予告を見たときから面白そうだと思っていましたが、その反面、一歩でも間違えればとんでもない結果になりがちな素材だけに少しどきどきしながら見にいきました。
同じような危惧を抱いている人には太鼓判を押してお勧めしちゃいます。すごく面白い。フィリップもドリスもそれぞれに悲劇的な人生ではあるんですが、それを笑いとばしてしまおうという強さがあるのがとにかくいい。アメリカだったら通らないような障害者をネタにしたきわどい冗談も出てくるのですが、それが決して不愉快になっていない(まあ、異常に生真面目な人は怒るかもしれませんが)。こういうところはフランス映画のいいところですね。すべてについてやりすぎない。だから、時に物足りなかったり、わけがわからなかったりすることも多いのですが、この映画に関しては成功していると思います。
観ている間のほとんどは笑っていて、ところどころエモーショナルになりかけてもちゃんと手綱を引いて抑えていて、オーディエンスを涙にくれさせたりはしない。見終わったときにほんわか気持ちよくいられる。きれいごとすぎるとか、お伽噺だとか批判する人もいるかもしれないけど、私はこの映画はそれでいいんだと思う。
主演のふたりがとてもいいです。ケミストリーというと普通は男優と女優の相性に使われますが、この映画ではフランソワ・クリュゼとオマール・シーの間合いがぴったりで、このふたりでなかったらこれほどうまく仕上がらなかっただろうなと思わせました。
実話をもとにした話なんだそうで、映画の最初にクレジットが出てくるし、エンドクレジットの前にもふたりのその後がテロップで説明され、本物のフィリップとドリスの姿が少しだけ見られます。でも、正直言ってあれは必要なかったんじゃないかという気もした。実話であることを強調すると、きれいごとではすまされない面まで想像させられてしまう気がする。
公式サイトはこちら。
東宝系の映画館でやるハリウッドニュースで「ライフ・オブ・パイ」の撮影風景が出てきたのですが、あれって監督がアン・リーなのね。がぜん楽しみになってきました。「危険なメソッド」の予告もやったけど、ヴィゴがおっさんくさくて、あんまり楽しみになる映画ではなかったな。観にいくけど。
原題:Intouchables(2011)
上映時間:113 分
製作国:フランス
監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、アンヌ・ル・ニ、オドレイ・フルーロ、クロティルド・モレ、アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ、トマ・ソリヴェレ、シリル・マンディ、ドロテ・ブリエール・メリットほか。
by timeturner
| 2012-09-13 22:18
| 映画
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