2012年 06月 18日
スノーホワイト |
母を亡くした王女スノーホワイトは、父王を殺して女王となった魔女ラヴェンナによって7年間も幽閉されていた。美しく成長したスノーホワイトは「この世でいちばん美しい」女性となるが、それを知ったラヴェンナは永遠の美と若さを得るためにスノーホワイトを殺して心臓を手に入れようとする。からくも逃れて黒い森に逃げ込んだ王女を捕えるため、ラヴェンナは森に詳しいハンターのエリックを送りこんだ・・・。
あまり期待せずに見にいったのですが、意外に楽しんでしまいました。ファンタジーにふさわしいCGの使い方もよかったのですが、なんといってもこの映画の貢献者はシャーリーズ・セロンと七人の小人たち。
特にシャーリーズ・セロン。彼女がいなかったらこの映画は完全な失敗作になっていたはず。この人、あまりにも美人なのですぐに忘れてしまうのですが、演技力ありますよねえ。スノーホワイトの父親をたぶらかしたときの無垢な若い女から恐怖の女王、そして心の奥深くに癒せぬ傷を負った哀しい女、そんな複雑な要素を見事に見せてくれます。
若手3人の演技を見ていると、かなり出来の悪い(人の心を動かすセリフが書けていない)脚本だとわかるのですが、それがここまで深みのある役になっているというのはひとえに彼女ならでは。
そして小人たちの配役の豪華なこと。ボブ・ホスキンス、レイ・ウィンストン、ニック・フロスト、トビー・ジョーンズ、イアン・マクシェーンとどれをとっても個性的な味のある俳優ぞろい。彼らが出てきたとたんにそれまで間延びしがち(20分くらいカットすると引き締まるのでは)だった展開がようやくまともに動き始めました。
ほかに「トロイ」でおいしい役を演じていたヴィンセント・リーガンが、いい感じに年とって出てたのも思わぬ収穫。すぐに殺された王様はなんとBBCドラマ「Tom's Midnight Garden」でジェイムズ少年を演じてた人ですよ。当時15歳。光陰矢のごとし。
若いオーディエンスにとってはクリステン・スチュワートと彼女を守る男性二人との関係が関心の的になるんでしょうが、これがなんとも中途半端でねえ。まあ、どちらの男もたいして魅力的ではないので、どちらも選ばないスノーホワイトの気持ちもわかるんですが、これって映画としてはまずいんじゃないの? ロマンチックな部分がないとヒットしにくいと思うんだけど・・・。
脚本家あるいは監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のファンらしく、「旅の仲間」で9人の仲間がリーヴェンデールを発って山野を歩くシーンそっくりの場面があったのはご愛嬌。ちゃんと9人歩かせてるし。そもそもハンター役のオファーは最初にヴィゴに行ったんですもんね。最初からヴィゴ、あるいはアラゴルンをイメージして脚本を書いていたのかもしれないなあ。だから、実際に演じた俳優よりもかなり年上の設定を思わせるところがいくつかありました。レゴラスみたいに矢を射る王子役も出てくる。
ところで、見終わってトイレに入ったら近くにいた二人連れが「あの映画って白雪姫のお話だったのね!」「ねえ! りんごが出てきてわかった」と話していましたが、いくらなんでも迂闊すぎるのでは。
公式サイトはこちら。
原題:Snow White and The Huntsman(2012)
上映時間:127 分
製作国:アメリカ
監督:ルパート・サンダーズ
出演:クリステン・スチュワート、シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワース、サム・クラフリン、イアン・マクシェーン、ボブ・ホスキンス、レイ・ウィンストン、ニック・フロスト、トビー・ジョーンズほか。
あまり期待せずに見にいったのですが、意外に楽しんでしまいました。ファンタジーにふさわしいCGの使い方もよかったのですが、なんといってもこの映画の貢献者はシャーリーズ・セロンと七人の小人たち。
特にシャーリーズ・セロン。彼女がいなかったらこの映画は完全な失敗作になっていたはず。この人、あまりにも美人なのですぐに忘れてしまうのですが、演技力ありますよねえ。スノーホワイトの父親をたぶらかしたときの無垢な若い女から恐怖の女王、そして心の奥深くに癒せぬ傷を負った哀しい女、そんな複雑な要素を見事に見せてくれます。
若手3人の演技を見ていると、かなり出来の悪い(人の心を動かすセリフが書けていない)脚本だとわかるのですが、それがここまで深みのある役になっているというのはひとえに彼女ならでは。
そして小人たちの配役の豪華なこと。ボブ・ホスキンス、レイ・ウィンストン、ニック・フロスト、トビー・ジョーンズ、イアン・マクシェーンとどれをとっても個性的な味のある俳優ぞろい。彼らが出てきたとたんにそれまで間延びしがち(20分くらいカットすると引き締まるのでは)だった展開がようやくまともに動き始めました。
ほかに「トロイ」でおいしい役を演じていたヴィンセント・リーガンが、いい感じに年とって出てたのも思わぬ収穫。すぐに殺された王様はなんとBBCドラマ「Tom's Midnight Garden」でジェイムズ少年を演じてた人ですよ。当時15歳。光陰矢のごとし。
若いオーディエンスにとってはクリステン・スチュワートと彼女を守る男性二人との関係が関心の的になるんでしょうが、これがなんとも中途半端でねえ。まあ、どちらの男もたいして魅力的ではないので、どちらも選ばないスノーホワイトの気持ちもわかるんですが、これって映画としてはまずいんじゃないの? ロマンチックな部分がないとヒットしにくいと思うんだけど・・・。
脚本家あるいは監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のファンらしく、「旅の仲間」で9人の仲間がリーヴェンデールを発って山野を歩くシーンそっくりの場面があったのはご愛嬌。ちゃんと9人歩かせてるし。そもそもハンター役のオファーは最初にヴィゴに行ったんですもんね。最初からヴィゴ、あるいはアラゴルンをイメージして脚本を書いていたのかもしれないなあ。だから、実際に演じた俳優よりもかなり年上の設定を思わせるところがいくつかありました。レゴラスみたいに矢を射る王子役も出てくる。
ところで、見終わってトイレに入ったら近くにいた二人連れが「あの映画って白雪姫のお話だったのね!」「ねえ! りんごが出てきてわかった」と話していましたが、いくらなんでも迂闊すぎるのでは。
公式サイトはこちら。
原題:Snow White and The Huntsman(2012)
上映時間:127 分
製作国:アメリカ
監督:ルパート・サンダーズ
出演:クリステン・スチュワート、シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワース、サム・クラフリン、イアン・マクシェーン、ボブ・ホスキンス、レイ・ウィンストン、ニック・フロスト、トビー・ジョーンズほか。
by timeturner
| 2012-06-18 18:39
| 映画
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