2012年 05月 06日
アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う |
人類が吸血鬼、人狼、ゴーストといった異界族と共存するパラレルな19世紀イギリス。知性と教養あふれるアレクシア・タラボッティ嬢は、平凡な結婚など眼中になく元気にオールドミス道を邁進していた。ある舞踏会の夜、はぐれ者の吸血鬼に襲われたアレクシアは逆に相手を殺してしまい、BUR(異界管理局)の人狼捜査官マコン卿の取り調べを受けることになった。実はアレクシアは魂を持たないために吸血鬼や人狼を人間に戻してしまう能力をもつ非異界族だったのだ・・・。
宣伝文句にあった「スチームパンク」とは一体なにかと調べたら、ヴィクトリア朝のイギリスや西部開拓時代のアメリカを舞台に、SFやファンタジーの要素を組み込んだものらしく、蒸気機関が登場することから「スチーム」パンクと呼ばれるんだそう。なるほど、確かに吸血鬼や人狼に科学者の実験をからめたストーリー展開ではありますが、SF、ファンタジーというよりは怪奇ゴシック小説、アレクシアとマコン卿のこれでもかというほど頻出するヴィクトリア朝とは思えない濃厚なラヴシーンはハーレクインロマンスに近い。
設定は面白いんだけどなあ。特にタイトルにもなっているSoulless(魂がない)反異界族という概念は新鮮だと思って、読み始めたときはわくわくしたんですが、もうとにかくしつこいのよ、ロマンス描写が。ポルノに近いような部分もあるし。シリーズは5作目まで出ていて、翻訳も4作目まで出ているようですが、せめてこの本の5分の1くらいに減っているのでなければ続きを読む気にはなれないなあ。
アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う
原題:Soulless
作者:ゲイル・キャリガー
訳者:川野靖子
出版社:早川書房
ISBN:4150205329
宣伝文句にあった「スチームパンク」とは一体なにかと調べたら、ヴィクトリア朝のイギリスや西部開拓時代のアメリカを舞台に、SFやファンタジーの要素を組み込んだものらしく、蒸気機関が登場することから「スチーム」パンクと呼ばれるんだそう。なるほど、確かに吸血鬼や人狼に科学者の実験をからめたストーリー展開ではありますが、SF、ファンタジーというよりは怪奇ゴシック小説、アレクシアとマコン卿のこれでもかというほど頻出するヴィクトリア朝とは思えない濃厚なラヴシーンはハーレクインロマンスに近い。
設定は面白いんだけどなあ。特にタイトルにもなっているSoulless(魂がない)反異界族という概念は新鮮だと思って、読み始めたときはわくわくしたんですが、もうとにかくしつこいのよ、ロマンス描写が。ポルノに近いような部分もあるし。シリーズは5作目まで出ていて、翻訳も4作目まで出ているようですが、せめてこの本の5分の1くらいに減っているのでなければ続きを読む気にはなれないなあ。
アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う
原題:Soulless
作者:ゲイル・キャリガー
訳者:川野靖子
出版社:早川書房
ISBN:4150205329
by timeturner
| 2012-05-06 20:42
| 和書
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