エンジェル・ウォーズ

母親の死後、財産を狙う継父に妹を殺されたベイビードールは、継父の陰謀で精神病院に入れられてしまい、５日後にはロボトミー手術をされることになった。病院を牛耳るブルーの目を盗み、ベイビーガールは入院仲間のロケット、ブロンディ、アンバー、スイートピーの４人を誘って脱走を計画し、そのために必要な地図、炎、ナイフ、鍵をひとつずつ手に入れていくのだが・・・。

精神病院と劇場仕立ての売春宿とを自在にスイッチしながら、少女たちの脱出への企てをアイテムを手に入れるためのミッションに仕立て、それぞれにさまざまな戦いの場面と敵が用意されています。日本の寺と邪悪なサムライ、戦時下の塹壕と死霊の兵士、オークの城とドラゴン、次元爆弾を積んだ列車などなど。

要するに短いスカートをひらひらさせた美少女たちが活躍するゲームを思い切りビビッドにビジュアライズして、オタク少年たちの心を鷲づかみ！って企画ですね。ゲームをしないおばさんには向かなかったなあ。せめてビジュアルだけでも楽しめるかと思って借りたのですが、どこかから借りてきたようなシチュエーションが多くて、あまり驚かされなかったし、邪悪なサムライもドラゴンも弱すぎ。

音楽だけはよかった。マリリン・マンソンはお約束という気がしましたが、ビョークのArmy of Loveはよかったな。ビートルズのTomorrow Never Knowsも意外だけどぴったりな選曲。ジェファーソン・エアプレーンもなかなかでした。


原題：Sucker Punch(2011)
上映時間：110 分
製作国：アメリカ／カナダ
監督：ザック・スナイダー
出演：エミリー・ブラウニング、アビー・コーニッシュ、ジェナ・マローン、ヴァネッサ・ハジェンズ、ジェイミー・チャン、オスカー・アイザック、カーラ・グギーノ、ジョン・ハム、スコット・グレン、リチャード・セトロン、ジェラルド・プランケット、マルコム・スコット、ロン・セルモア、Ａ・Ｃ・ピーターソン、フレデリック・ド・ラコートほか。