2011年 12月 23日
Disney's クリスマス・キャロル |

ご存知チャールズ・ディケンズの季節物クラシック『クリスマス・キャロル』の、もう何度目かわからない映画化です。本来は3Dですが、家でDVDで見ていると普通のCGアニメと変わらない。でも、これってアニメって言ってしまっていいのかな? 特典を見ると俳優さんたちが例のおかしなスーツを着て演技をし、それをモーションキャプチャーしてるんですね。同じ監督の「ベオウルフ/呪われし勇者」は、特定の俳優を想定したCGキャラを動かしてそれに声をつけただけだけど、こっちはとりあえずちゃんと俳優が演技している。
でも、それってどんな意味があるの? 空を飛んだり何百段もある階段を転げ落ちたりといった、スタントマンでも無理な場面はわかる。でも、ただ歩いたり坐ったりする場面までどうしてモーションキャプチャーして不自然なアニメ顔にするのかな。まあ、おかげでひとりの俳優が何役もできるからギャラの節約にはなるのかもしれないけど。せっかくいい俳優をたくさん使っているのに意味ないじゃん。ちゃんとした人間の表情や演技を見たいと思わせちゃうのって完全に失敗なのでは?
ほとんど原作に忠実なのに、後半の未来の精霊のところで延々とチェイスシーンが挿入されるのも逆効果。見ている子供が退屈するといけないからアクションシーンを入れようと思ったのかもしれませんが、迫力もないし面白くもない。あれだったら最初から最後まで原作通りを貫いたほうがよっぽどよかったと思う。
新しいこと、実験的なことばかりに気がいって、肝心の映画作りの本質を見失っているとしか思えない作品でした。
原題:A Christmas Carol(2009)
上映時間:97 分
製作国:アメリカ
監督:ロバート・ゼメキス
出演:ジム・キャリー、ゲイリー・オールドマン、ロビン・ライト・ペン、コリン・ファース、ボブ・ホスキンス、カラム・ブルー、ダリル・サバラ、フェイ・マスターソン、レスリー・マンヴィル、モリー・C・クインほか。
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by timeturner
| 2011-12-23 22:22
| 映画
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