2011年 12月 08日
春告鳥―女占い十二か月 |
江戸時代に実際に売られていた占いの本から着想を得て、一月から十二月まで、その月に生まれた女性の人生を描いた時代小説短篇集。
商家の娘、武家の娘、後家、芸者、女郎とさまざまな身分、職業の女たちがそれぞれに一生懸命生きていく姿がやさしい眼差しで描かれます。四季折々の行事や風俗、江戸の町ごとの雰囲気が実によく出ていて、先日行った深川江戸資料館を思い出しながら読みました。
なにしろ江戸時代の話だから、貧乏のために売られる娘がいたり、夫が女遊びやギャンブルなどの道楽にふけっても我慢しなくてはならない妻とかは出てきますが、この作者のカラーなのか決して悲惨な話では終わらないので読後感がいい。意外にあっさりと離婚する話もいくつか出てきたのにもびっくり。離婚や再婚はそれほど大変なことではなかったんでしょうか。英国ヴィクトリア朝にならった明治時代よりも、江戸時代のほうがもっとゆるやかで人間本位の時代だったのかもしれませんね。
隅田川ウォーキングのせいか、みおつくしシリーズの影響か、前はまったく興味がなかった時代小説を面白いと感じるようになってきました。ほんの少しでも知識が増えたせいでしょうね。それとも年をとるとそうなってくるもの? でも、最近は若い歴女も増えているそうだから、時代の趨勢なのかも?
作者:杉本章子
出版社:文藝春秋
ISBN:4163291601
商家の娘、武家の娘、後家、芸者、女郎とさまざまな身分、職業の女たちがそれぞれに一生懸命生きていく姿がやさしい眼差しで描かれます。四季折々の行事や風俗、江戸の町ごとの雰囲気が実によく出ていて、先日行った深川江戸資料館を思い出しながら読みました。
なにしろ江戸時代の話だから、貧乏のために売られる娘がいたり、夫が女遊びやギャンブルなどの道楽にふけっても我慢しなくてはならない妻とかは出てきますが、この作者のカラーなのか決して悲惨な話では終わらないので読後感がいい。意外にあっさりと離婚する話もいくつか出てきたのにもびっくり。離婚や再婚はそれほど大変なことではなかったんでしょうか。英国ヴィクトリア朝にならった明治時代よりも、江戸時代のほうがもっとゆるやかで人間本位の時代だったのかもしれませんね。
隅田川ウォーキングのせいか、みおつくしシリーズの影響か、前はまったく興味がなかった時代小説を面白いと感じるようになってきました。ほんの少しでも知識が増えたせいでしょうね。それとも年をとるとそうなってくるもの? でも、最近は若い歴女も増えているそうだから、時代の趨勢なのかも?
作者:杉本章子
出版社:文藝春秋
ISBN:4163291601
by timeturner
| 2011-12-08 20:33
| 和書
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