2011年 02月 13日
弦のないハープ またはイアプラス氏小説を書く。 |
高名な作家イアブラス氏が新作『弦のないハープ』略して『弦なハ』を書き始めてから出版されるまでの日々を淡々と描いた物語。
ゴーリーさん(なぜかさん付けしたくなる)のデビュー作だそうで、これを書いたときにはまだ作家がどういうふうに作業するのかといった知識は皆無だったのだとか。この後本物の作家になり、自分が書いた物語を地でいくようになったというのは面白いですね。
ゴーリーさんの作品には珍しく文字が多いのですが、だからといってわかりやすいかというとそんなことはなく、絵と両方見てもまだわからず、結局最後まで行ってまたもう一度読み直し、やっぱりわからないという。
でも、そのわからなさがこの人の持ち味なのかもなあ。読むほうがああでもないこうでもないと考えられる余地を残しているというところが。まあそれも、実に興味深い絵が添えられているからではありますが。
先に読んだのが彼の作品の中では変則的らしい『おぞましい二人』だけなので知らなかったのですが、彼の作品にはかならず登場するファントッドなる動物がこのデビュー作ですでに登場していることも注目すべき点らしいです。
原題:The Unstrung Harp: or, Mr Earbrass Writes a Novel
作者:エドワード ゴーリー
訳者:柴田元幸
出版社:河出書房新社
ISBN:4309266991
ゴーリーさん(なぜかさん付けしたくなる)のデビュー作だそうで、これを書いたときにはまだ作家がどういうふうに作業するのかといった知識は皆無だったのだとか。この後本物の作家になり、自分が書いた物語を地でいくようになったというのは面白いですね。
ゴーリーさんの作品には珍しく文字が多いのですが、だからといってわかりやすいかというとそんなことはなく、絵と両方見てもまだわからず、結局最後まで行ってまたもう一度読み直し、やっぱりわからないという。
でも、そのわからなさがこの人の持ち味なのかもなあ。読むほうがああでもないこうでもないと考えられる余地を残しているというところが。まあそれも、実に興味深い絵が添えられているからではありますが。
先に読んだのが彼の作品の中では変則的らしい『おぞましい二人』だけなので知らなかったのですが、彼の作品にはかならず登場するファントッドなる動物がこのデビュー作ですでに登場していることも注目すべき点らしいです。
原題:The Unstrung Harp: or, Mr Earbrass Writes a Novel
作者:エドワード ゴーリー
訳者:柴田元幸
出版社:河出書房新社
ISBN:4309266991
by timeturner
| 2011-02-13 14:12
| 和書
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