2011年 02月 11日
ドグマ |
死の天使ロキとウォッチャーのバートルビーは神に背いて地上に追放された堕天使だったが、あるとき、ニュージャージーにある教会がキャンペーンを行う日に教会の扉を入ればすべての罪が許されて無垢に戻ると知り、天界に戻るチャンスだと張り切る。だが、もし彼らが天界に戻るとするとそれは神の無謬性を否定することになり、すべての存在は消失してしまう。つまりこの世界が消えてしまうのだ。そんなとき、中絶医ベサニーのもとに最高位の熾天使で別名「神の声」と呼ばれるメタトロンが現れ、ロキとバートロビーを阻止せよと告げた・・・。
マット・デイモンとベン・アフレックが地上に追放された天使だというので、きっとふたりが何かいいことをして神から許されて天国に戻る話なんでしょう、とありがちなストーリーを予想して見たのですが、見事に裏切られました。とんでもなくぶっとんでて面白い!
アメリカでは「キリスト教を冒涜している」と各地で上映禁止運動が起こったそうですが、まあそうでしょうねえ。ここまで天使や神様をいじり倒してたらね。でも、言っていることは意外にまともなんだけどね。役者に喋らせているキリスト教関連のセリフがやたら長くて消化不良な面もあるけど、それでも神を冒涜しているようなことは言ってないじゃん、と無宗教の日本人としては思います。まあ、セリフがかなり下品なので、そんなところで神の名を出すのは不謹慎ということなのかもしれません。
キリスト教の教義がどうとかいう以前に、とにかく話が面白くて、キャラクターたちもそれを演じるキャストも有名無名を問わず最高。考えてみれば「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」の脚本執筆者であるマット・デイモンとベン・アフレックがそろって出ているということは、脚本と企画がよかったってことですよね。
ベサニーを導く預言者ふたり、ジェイとサイレント・ボブ(監督自身)のコンビが最高なんですが、これは監督自慢のキャラクターで何度も使っているようですね。ふたりを主人公にした「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」という映画もあるようなので見たい。
マット・デイモンはボーン・シリーズで売り出す前で、ちょっとお坊っちゃんぽい雰囲気が死の天使のイメージと微妙にずれているのがいい感じでした。ベン・アフレックとの呼吸は当然ぴったりだし。メタトロンがアラン・リックマンだとは知らなかったので得した気分。サルマ・ハエックもきれいだー。唯一のミスキャストはアラニス・モリセットかな。テーマソングを歌わせるのはいいけど、出演させることはなかったなあ。小さな役ではあるけれど、カリスマ性と演技力が必要な役だから、あれで最後の雰囲気がずいぶんショボくなってしまった。でもまあ、そのショボさも、もしかしたら監督が狙ったことかもしれませんが。
そういえば「千と千尋の神隠し」に出てくる御腐れ様みたいなモンスターが出てきて、ひょっとして宮崎駿はこの映画を見てインスパイアされたのかも、なんて思ってしまいました。
原題:Dogma(1999)
上映時間:129 分
製作国:アメリカ
監督:ケヴィン・スミス
出演:ベン・アフレック、マット・デイモン、リンダ・フィオレンティーノ、サルマ・ハエック、ジェイソン・リー、ジェイソン・ミューズ、アラン・リックマン、クリス・ロック、バッド・コート、ジョージ・カーリン、アラニス・モリセットほか。
マット・デイモンとベン・アフレックが地上に追放された天使だというので、きっとふたりが何かいいことをして神から許されて天国に戻る話なんでしょう、とありがちなストーリーを予想して見たのですが、見事に裏切られました。とんでもなくぶっとんでて面白い!
アメリカでは「キリスト教を冒涜している」と各地で上映禁止運動が起こったそうですが、まあそうでしょうねえ。ここまで天使や神様をいじり倒してたらね。でも、言っていることは意外にまともなんだけどね。役者に喋らせているキリスト教関連のセリフがやたら長くて消化不良な面もあるけど、それでも神を冒涜しているようなことは言ってないじゃん、と無宗教の日本人としては思います。まあ、セリフがかなり下品なので、そんなところで神の名を出すのは不謹慎ということなのかもしれません。
キリスト教の教義がどうとかいう以前に、とにかく話が面白くて、キャラクターたちもそれを演じるキャストも有名無名を問わず最高。考えてみれば「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」の脚本執筆者であるマット・デイモンとベン・アフレックがそろって出ているということは、脚本と企画がよかったってことですよね。
ベサニーを導く預言者ふたり、ジェイとサイレント・ボブ(監督自身)のコンビが最高なんですが、これは監督自慢のキャラクターで何度も使っているようですね。ふたりを主人公にした「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」という映画もあるようなので見たい。
マット・デイモンはボーン・シリーズで売り出す前で、ちょっとお坊っちゃんぽい雰囲気が死の天使のイメージと微妙にずれているのがいい感じでした。ベン・アフレックとの呼吸は当然ぴったりだし。メタトロンがアラン・リックマンだとは知らなかったので得した気分。サルマ・ハエックもきれいだー。唯一のミスキャストはアラニス・モリセットかな。テーマソングを歌わせるのはいいけど、出演させることはなかったなあ。小さな役ではあるけれど、カリスマ性と演技力が必要な役だから、あれで最後の雰囲気がずいぶんショボくなってしまった。でもまあ、そのショボさも、もしかしたら監督が狙ったことかもしれませんが。
そういえば「千と千尋の神隠し」に出てくる御腐れ様みたいなモンスターが出てきて、ひょっとして宮崎駿はこの映画を見てインスパイアされたのかも、なんて思ってしまいました。
原題:Dogma(1999)
上映時間:129 分
製作国:アメリカ
監督:ケヴィン・スミス
出演:ベン・アフレック、マット・デイモン、リンダ・フィオレンティーノ、サルマ・ハエック、ジェイソン・リー、ジェイソン・ミューズ、アラン・リックマン、クリス・ロック、バッド・コート、ジョージ・カーリン、アラニス・モリセットほか。
by timeturner
| 2011-02-11 19:12
| 映画
|
Comments(0)