2011年 01月 11日
尾道殺人事件 |
通販雑誌の編集長・椎名紗智はカメラマンの花輪と尾道を訪れた。尾道にある水産会社の商品を扱うことになり、そのための取材だった。社長の高梨は二人を境ヶ浜マリンパークに案内するが、二人が水族館を見学しているわずかな間に姿を消してしまう。釈然としないままに東京に戻った二人だったが、翌日、因島の除虫菊畑で高梨社長が死体でみつかった。死因は青酸化合物による中毒死で、殺人事件として捜査が開始され、失踪直前まで同行していた紗智も容疑者のひとりとしてマークされる・・・。
『しまなみ幻想』を書いた人だと勘違いし、どうせまたくだらないご当地観光案内ミステリーだろうとたかをくくって読み始めたのですが、意外や意外、けっこう楽しめました。まあ、最大のトリックは最初に伏線が張られた時点でミエミエなのですが、それでも細かいディテールをおろそかにせず、観光より謎解きを優先させて書いてあるところに好感が持てます。見くびってしまい失礼しました。
観光が二の次にしてあるだけあって、肝心の尾道についてはどちらかというと邪道とも言える境ヶ浜マリンパークや因島がメインに扱われていて、尾道市内については寂れた商店街くらいにしか言及されないのですが、それはそれでありかな、という気がしました。読んでいるうちにわかってくるのですが、後から登場する宮の内警部というのがこの作者の書いている一連のご当地物ミステリーをつなげる主人公のようです。でもなあ、「日本の007」という呼び名はダサいよなあ(^^;)。
尾道殺人事件 (ワンツーポケットノベルス)
作者:木谷恭介
出版社:ワンツーマガジン社
ISBN:490157941X
『しまなみ幻想』を書いた人だと勘違いし、どうせまたくだらないご当地観光案内ミステリーだろうとたかをくくって読み始めたのですが、意外や意外、けっこう楽しめました。まあ、最大のトリックは最初に伏線が張られた時点でミエミエなのですが、それでも細かいディテールをおろそかにせず、観光より謎解きを優先させて書いてあるところに好感が持てます。見くびってしまい失礼しました。
観光が二の次にしてあるだけあって、肝心の尾道についてはどちらかというと邪道とも言える境ヶ浜マリンパークや因島がメインに扱われていて、尾道市内については寂れた商店街くらいにしか言及されないのですが、それはそれでありかな、という気がしました。読んでいるうちにわかってくるのですが、後から登場する宮の内警部というのがこの作者の書いている一連のご当地物ミステリーをつなげる主人公のようです。でもなあ、「日本の007」という呼び名はダサいよなあ(^^;)。
尾道殺人事件 (ワンツーポケットノベルス)
作者:木谷恭介出版社:ワンツーマガジン社
ISBN:490157941X
by timeturner
| 2011-01-11 23:33
| 和書
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