2010年 10月 06日
コナン・ドイル―ホームズ・SF・心霊主義 |
アイルランド人の祖父がロンドンに出て風刺漫画家として成功するところから初め、コナン・ドイルの一生を自伝のように追うのではなく、ホームズを初めドイルの生き方、仕事を代表する出来事とその当時のイギリスの社会情勢を織り込みながら初心者向けに書かれた本。
ほとんどは今読んでいる『Arthur and George』に書かれている内容ですが、こちらはノンフィクションですのでところどころ少し違う部分があって、なるほどこんなふうに変えてあったのか、と納得したりして。おかしなことにフィクションのほうを先に読んでしまったために、そちらがすっかり刷り込まれていて、ノンフィクションを読んで違う部分が出てくると「あ、間違ってる」と思ってしまうのですよね。
これまで知らなかった話でいちばん愉快だったのは、ロンドンで行われた第4回オリンピックのマラソン競技の話。1位を走っていた選手がトラックに戻ってきた途端に力尽きて倒れてしまったとき、何人かの見物人が手をさしのべて助け起こし、その結果、選手は無事に1位でゴールインしたのだけれど失格となってしまったというもの。手をさしのべた見物人の中にドイルがいたというんですよ。一緒に走っている写真も載ってました。失格になってしまった選手には気の毒だけど笑ってしまいました。なんだかのんびりした時代だったんですねえ。
作者:河村幹夫
出版社:講談社現代新書
ISBN:4061490613
1 妖精舞うアイルランド
2 思いは高く、暮らしは低く
3 シャーロック・ホームズの生と死そして復活
4 ヴィクトリア時代の愛と恋
5 ドイル流「正義」観
6 『失われた世界』のイマジネーション
7 不確実性の時代のはじまり
8 魂は「次なる世界」に
9 ドイルと日本
ほとんどは今読んでいる『Arthur and George』に書かれている内容ですが、こちらはノンフィクションですのでところどころ少し違う部分があって、なるほどこんなふうに変えてあったのか、と納得したりして。おかしなことにフィクションのほうを先に読んでしまったために、そちらがすっかり刷り込まれていて、ノンフィクションを読んで違う部分が出てくると「あ、間違ってる」と思ってしまうのですよね。
これまで知らなかった話でいちばん愉快だったのは、ロンドンで行われた第4回オリンピックのマラソン競技の話。1位を走っていた選手がトラックに戻ってきた途端に力尽きて倒れてしまったとき、何人かの見物人が手をさしのべて助け起こし、その結果、選手は無事に1位でゴールインしたのだけれど失格となってしまったというもの。手をさしのべた見物人の中にドイルがいたというんですよ。一緒に走っている写真も載ってました。失格になってしまった選手には気の毒だけど笑ってしまいました。なんだかのんびりした時代だったんですねえ。
出版社:講談社現代新書
ISBN:4061490613
by timeturner
| 2010-10-06 22:29
| 和書
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