2010年 01月 05日
アイルランドの柩 |
アイルランド中西部の湖のほとりにある湿原から赤毛の女性の頭部が発見された。泥炭層の防腐力に守られた死体は貴重な歴史標本となる可能性がある。調査に赴いた考古学者コーマックと解剖学者ノーラは、小さな町で時を超えたふたつの事件に直面することになる・・・。
キャッチコピーには「ゴシックサスペンス」とありましたが、ゴシックとまでは行かないかなあ、という感じ。どちらかというと現代の事件のほうに重点が置かれていて、過去の歴史上の出来事はその伴奏のような扱いです。歴史ミステリーを期待していた私にはちょっと当て外れでしたが、でも、それなりに面白かった。
もともと学者が専門知識を使って事件を解決するタイプの話が好きなので、考古学、解剖学に関する記述は興味深かったです。考古学に関してはもっとあってもよかったくらい。登場人物たちの輪郭もよく描かれていて、長めの話を飽きさせずに読ませます。ただ、ノーラの妹のエピソードはやりすぎの感が。彼女が事件に引き寄せられる理由を強化したかったんでしょうが、あそこまでやらなくても読者は納得したと思う。まあ、そのあたりは好き好きかもしれませんが。
アイルランドのパブや食べ物、風景などの描写がふんだんに出てくるのでアイルランド好きにはそれだけで楽しめる内容ではあります。また行きたくなっちゃった。
原題:Haunted Ground
作者:エリン・ハート
訳者:宇丹貴代実
出版社:ランダムハウス講談社
ISBN:4270100249
キャッチコピーには「ゴシックサスペンス」とありましたが、ゴシックとまでは行かないかなあ、という感じ。どちらかというと現代の事件のほうに重点が置かれていて、過去の歴史上の出来事はその伴奏のような扱いです。歴史ミステリーを期待していた私にはちょっと当て外れでしたが、でも、それなりに面白かった。
もともと学者が専門知識を使って事件を解決するタイプの話が好きなので、考古学、解剖学に関する記述は興味深かったです。考古学に関してはもっとあってもよかったくらい。登場人物たちの輪郭もよく描かれていて、長めの話を飽きさせずに読ませます。ただ、ノーラの妹のエピソードはやりすぎの感が。彼女が事件に引き寄せられる理由を強化したかったんでしょうが、あそこまでやらなくても読者は納得したと思う。まあ、そのあたりは好き好きかもしれませんが。
アイルランドのパブや食べ物、風景などの描写がふんだんに出てくるのでアイルランド好きにはそれだけで楽しめる内容ではあります。また行きたくなっちゃった。
原題:Haunted Ground
作者:エリン・ハート
訳者:宇丹貴代実
出版社:ランダムハウス講談社
ISBN:4270100249
by timeturner
| 2010-01-05 17:32
| 和書
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