2009年 12月 26日
東福寺と歌舞伎とおいしいもの |
京都に行った友人Aから東福寺がよかったというメールをいただき、ああ、京都行きたいなあ、と思っていたら友人Bから電話。去年誘ってくれた京都南座の顔見世興行に今年も行けるって! もちろんすぐに行くことにしました。
新幹線とホテルのセットを探したけれど帰りの列車が16時以降というのはなくて、追加料金を払えばOKというのはあってもそうしたら普通に行くのとあまり変わらない。なのでまた新幹線の格安チケットを買って、ホテルはネットで予約しました。京都駅前、京都タワーの隣りにあるホテル法華クラブ京都です。ここってお金のないサラリーマン向けのホテルという印象が強くて泊まる気はあまりなかったんですが、レディースルームもできて禁煙ルームも選べて部屋でのインターネット接続OK、おまけにクチコミもかなりいい、というので思いきって決めました。なんてったって1泊6,000円(食事なし)です。
部屋は予想通り狭かったけどベッドは大きいし、清潔感はあるし、備品も賢くセットされているしで不自由はありませんでした。レディースルームにはしなかったけど女性客にはアメニティセットのプレゼントがあるそうで、バスソルトやパックが入った袋をチェックインのときにいただきました。
まずは病院に行ってさっさと用を済ませ、錦市場の「やお屋のニかい」で友人Bと待ち合わせ。長寿ランチセット(2,100円)をいただきました。やっぱりおいしい!
小海老芋あんかけ
ふろふき大根
炒り豆腐
白菜、七条せり、京人参のからし和え
やお屋の麦味噌汁
小松菜ご飯
やお屋のお漬物
栗蒸し羊羹
おなかがいっぱいになったところで京都駅に戻り、JR奈良線で次の駅の東福寺駅へ。親切な地元のおばさんに道を教えられながら東福寺にたどりついたら、そこはまあとてつもなく広い敷地の中にたくさんの建物が点在する大伽藍。
ここは紅葉で有名なのですが、紅葉が終わってしまった今は人気もなく、いかにも禅宗のお寺らしい凛とした空気が漂っています。三の橋川の渓谷を利用した野趣あふれる庭も素敵。私たちは月下門(四脚門で檜皮葺き、細部に鎌倉時代の特色)から入ったのでまずは臥雲橋を渡って広い境内を歩き、国宝の三門(室町初期の再建)、本堂(天井の蒼龍図は堂本印象作)をぐるっと回りこんでから通天橋へ。ここからの紅葉が素晴らしいのだそうですが、今は枯れた枝が針のように交差する隙間から川の流れが見えるだけです。なぜか烏がたくさんいて、いろんな声で鳴き交わしているのが寂しさをつのらせましたが、それがまたいい感じ(負け惜しみ?)。
愛染堂(丹塗りの柿葺き八角円堂、南北朝時代の建築)の前に1本だけ残っていた紅葉の木に喜び、開山堂の庭にぽつんと置かれたお地蔵さまを愛で、三門のほうに戻って思慮池にがっかりし、100人便所と呼ばれる東司(わが国最古、室町前期の遺構。禅僧は用便も修行であり、東司に行くにも厳しい作法が定められていた)に大笑いしたらもう日が落ちてきました。
体も冷え切ってしまったので駅への道を戻り、途中のアンティーク・カフェでゆず茶で一息。夕食は六角通りにある「なかじん」で友人Bの夫(B夫妻はふたりとも大学時代の友人)が合流。8人くらいしか座れないカウンターだけの小料理屋で、ちょっと気難しそうだけど笑うと可愛い板前さんが薀蓄を傾けながらタイミングよくお料理を出してくれます。
海老と寿司飯おこげのあんかけ
昆布森産 殻つき生がき
合鴨のたたき
ぶり大根(ぶりと一緒に煮た大根にぶりのでんぶがまぶしてある)
麦切り(小麦粉で打った蕎麦のようなもの。板前さんが2年前に蕎麦アレルギーになってしまったため工夫したんですって)
雲丹の天ぷら
天然うなぎの白焼き
あんみつ
ここはもうねえ、言葉では表せないくらいおいしかった。何を食べても「うわあ、おいしい」しか言えなくて白痴状態でしたよ。でも、ほんとにおいしいんだもの。特に雲丹の天ぷらはこれまでの人生で初めての味。牡蠣が殻しか写っていないのは食べるのに夢中で忘れたから(^^;)。そのあとは板前さんが「写真、撮りました?」と確認してくれました。それでも板前さんの隙をついてうなぎを半分食べてしまった私って・・・。
日本酒も強さが3段階あるのを全部試して、すっかりいい気分でホテルに戻り、お風呂に入ってから持っていったVAIOをつないではみたものの、書き込みする気力はなくそのままベッドに轟沈。朝まで夢も見ずに寝てしまいました。
前日「かね松」の近くで友人Aのお勧め「もちつき屋」のわらび餅を買ってあったのを朝ごはんに食べ、荷物をホテルに預けて南座へ。友人Bとその友人たち2人(昨年もご一緒した)と合流し、きれいな舞妓さんからお弁当を受け取って席に。前から4列目中央という素晴らしい席。昼の部の演目は以下の通り。
第一 佐々木高綱
第二 一條大蔵譚
第三 お祭り
第四 恋飛脚大和往来(封印切)
第四での玉三郎は主役ではないものの仁左衛門とともに重要な役で、姿の美しさはもちろんしっかりした演技力も見せてくれて大満足でした。でも欲を言うなら華やかな衣装の玉三郎も見たかったなあ。
第一と第二の間でいただいたお弁当も豪華な内容でした。
取肴〔サーモン味噌柚庵焼、出し巻、鴨ロース、モロッコいんげん、はじかみ〕
強肴〔車海老、玉子カステラ、半兵衛麩の笹麩巾着、水菜の焚いたん〕
焚合〔京芋、南瓜、粟麩、湯葉〕
油物〔真丈包み揚げ、帆立、青唐〕
飯〔海老と蕪の市松寿司、じゃこ飯〕
さすがに今回は京都駅でお弁当を買う気にはなれず、お土産だけ買って夕方の新幹線に。8時には家に着いて、みかんだけ食べて寝てしまいました。ああ、充実の2日間だった!(だがしかし、翌日仕事に行ったら京都初日の病院でもらった風邪薬をずっと飲んでいたにも関わらず風邪が悪化してきて気分最悪。翌日の金曜日は1日ベッドの中にいることになりましたとさ)
新幹線とホテルのセットを探したけれど帰りの列車が16時以降というのはなくて、追加料金を払えばOKというのはあってもそうしたら普通に行くのとあまり変わらない。なのでまた新幹線の格安チケットを買って、ホテルはネットで予約しました。京都駅前、京都タワーの隣りにあるホテル法華クラブ京都です。ここってお金のないサラリーマン向けのホテルという印象が強くて泊まる気はあまりなかったんですが、レディースルームもできて禁煙ルームも選べて部屋でのインターネット接続OK、おまけにクチコミもかなりいい、というので思いきって決めました。なんてったって1泊6,000円(食事なし)です。
部屋は予想通り狭かったけどベッドは大きいし、清潔感はあるし、備品も賢くセットされているしで不自由はありませんでした。レディースルームにはしなかったけど女性客にはアメニティセットのプレゼントがあるそうで、バスソルトやパックが入った袋をチェックインのときにいただきました。
まずは病院に行ってさっさと用を済ませ、錦市場の「やお屋のニかい」で友人Bと待ち合わせ。長寿ランチセット(2,100円)をいただきました。やっぱりおいしい!
ふろふき大根
炒り豆腐
白菜、七条せり、京人参のからし和え
やお屋の麦味噌汁
小松菜ご飯
やお屋のお漬物
栗蒸し羊羹
おなかがいっぱいになったところで京都駅に戻り、JR奈良線で次の駅の東福寺駅へ。親切な地元のおばさんに道を教えられながら東福寺にたどりついたら、そこはまあとてつもなく広い敷地の中にたくさんの建物が点在する大伽藍。
ここは紅葉で有名なのですが、紅葉が終わってしまった今は人気もなく、いかにも禅宗のお寺らしい凛とした空気が漂っています。三の橋川の渓谷を利用した野趣あふれる庭も素敵。私たちは月下門(四脚門で檜皮葺き、細部に鎌倉時代の特色)から入ったのでまずは臥雲橋を渡って広い境内を歩き、国宝の三門(室町初期の再建)、本堂(天井の蒼龍図は堂本印象作)をぐるっと回りこんでから通天橋へ。ここからの紅葉が素晴らしいのだそうですが、今は枯れた枝が針のように交差する隙間から川の流れが見えるだけです。なぜか烏がたくさんいて、いろんな声で鳴き交わしているのが寂しさをつのらせましたが、それがまたいい感じ(負け惜しみ?)。
海老と寿司飯おこげのあんかけ
前日「かね松」の近くで友人Aのお勧め「もちつき屋」のわらび餅を買ってあったのを朝ごはんに食べ、荷物をホテルに預けて南座へ。友人Bとその友人たち2人(昨年もご一緒した)と合流し、きれいな舞妓さんからお弁当を受け取って席に。前から4列目中央という素晴らしい席。昼の部の演目は以下の通り。
第一 佐々木高綱
第二 一條大蔵譚
第三 お祭り
第四 恋飛脚大和往来(封印切)
第四での玉三郎は主役ではないものの仁左衛門とともに重要な役で、姿の美しさはもちろんしっかりした演技力も見せてくれて大満足でした。でも欲を言うなら華やかな衣装の玉三郎も見たかったなあ。
取肴〔サーモン味噌柚庵焼、出し巻、鴨ロース、モロッコいんげん、はじかみ〕
強肴〔車海老、玉子カステラ、半兵衛麩の笹麩巾着、水菜の焚いたん〕
焚合〔京芋、南瓜、粟麩、湯葉〕
油物〔真丈包み揚げ、帆立、青唐〕
飯〔海老と蕪の市松寿司、じゃこ飯〕
さすがに今回は京都駅でお弁当を買う気にはなれず、お土産だけ買って夕方の新幹線に。8時には家に着いて、みかんだけ食べて寝てしまいました。ああ、充実の2日間だった!(だがしかし、翌日仕事に行ったら京都初日の病院でもらった風邪薬をずっと飲んでいたにも関わらず風邪が悪化してきて気分最悪。翌日の金曜日は1日ベッドの中にいることになりましたとさ)
by timeturner
| 2009-12-26 15:09
| 旅行
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