2008年 12月 09日
パンプルムース氏の秘密任務 |
元パリ警視庁刑事で現在はグルメガイドブック『ル・ギード』の覆面調査員をしているパンプルムース氏は、編集長から秘密の任務を命じられた。キツツキも歯がたたないようなパイを出すオーベルジュ(ホテル付きレストラン)の建て直しに協力しろというのだ。オンボロ2CVに愛犬ポムフリットを乗せてロワール地方のオテル・パラディ(天国ホテル)に着いてみると、状況は予想をはるかに上回るひどさだった。それでもなんとか編集長の義理の伯母にあたる経営者ルイーズに(身分を隠したまま)改良の手ほどきを始めたのだが、次々と起こる怪事件に巻き込まれていく……。
作者はクマのパディントンを書いた人だそうで、つまりもう一生働かなくても印税で生きていけるご身分なんだと思う。この本はいかにもそういう人が自分の楽しみのために書いた、という雰囲気です。グルメと犬とフランスの田舎と。書くために取材に行って大いに楽しんできて、帰ってきてからは主人公たちと一緒にまたまた楽しんで……だから読むほうものんびりと、知り合いのグルメなおじさんの旅の想い出でも聞くような感じで読むのが正解ですね。
面白くないと言ってるわけではないです。ただ、ミステリーだと思って読むと、最終的に明かされる媚薬がらみの謎がたいしたことないかなあ、とがっかりするかも。でも、人が殺されることもないんだから、そんなたいした謎がなくたって当たり前ですよね。こういうのが本当のコージーミステリーというのかな、と思いました。おいしそうな食べ物がたくさん出てくるのもそれっぽいし。
パンプルムース氏を主人公にしたシリーズは何冊も出ているんですが、これは2冊目なので氏がなぜパリ警視庁を辞めたのか、ということについてはちらっとしか触れられていません。だからといって読むのに支障はなかったんですが、せっかくお知り合いになれたので1冊目も読んでみようかと思っています。
原題:Monsieur Pamplemousse and the Secret Mission
作者:マイケル・ボンド
訳者:木村博江
出版社:東京創元社
ISBN:4488013856
作者はクマのパディントンを書いた人だそうで、つまりもう一生働かなくても印税で生きていけるご身分なんだと思う。この本はいかにもそういう人が自分の楽しみのために書いた、という雰囲気です。グルメと犬とフランスの田舎と。書くために取材に行って大いに楽しんできて、帰ってきてからは主人公たちと一緒にまたまた楽しんで……だから読むほうものんびりと、知り合いのグルメなおじさんの旅の想い出でも聞くような感じで読むのが正解ですね。
面白くないと言ってるわけではないです。ただ、ミステリーだと思って読むと、最終的に明かされる媚薬がらみの謎がたいしたことないかなあ、とがっかりするかも。でも、人が殺されることもないんだから、そんなたいした謎がなくたって当たり前ですよね。こういうのが本当のコージーミステリーというのかな、と思いました。おいしそうな食べ物がたくさん出てくるのもそれっぽいし。
パンプルムース氏を主人公にしたシリーズは何冊も出ているんですが、これは2冊目なので氏がなぜパリ警視庁を辞めたのか、ということについてはちらっとしか触れられていません。だからといって読むのに支障はなかったんですが、せっかくお知り合いになれたので1冊目も読んでみようかと思っています。
原題:Monsieur Pamplemousse and the Secret Mission
作者:マイケル・ボンド
訳者:木村博江
出版社:東京創元社
ISBN:4488013856
by timeturner
| 2008-12-09 22:11
| 和書
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