2008年 06月 25日
ハミザベス |
まちるは20歳の誕生日直前に生き別れの父が死んだとの連絡を受け、遺産としてマンションの33階の部屋を相続した。母と暮らしていた家を出たまちるはマンションでひとり暮らしを始めるが、父の最期を看取った謎の女性「あかつき」さんから頼まれて1匹のハムスターをひきとり、ハミザベスと名づける・・・。表題作のほかに、再婚した母の家庭を出てふたり暮らしを始めた永子と末美姉妹の「豆姉妹」の話も収録。
この前読んで気に入った作者のデビュー作。やっぱり面白い。ふと気づいたんですが、この人の書く小説の主人公たちはなんとなくジュノに似ている。
肩肘張ってはいないけれど親や男性の保護を受けることをよしとしない。男から選ばれるのではなく、自分が男を選ぶ。違うと思ったら容赦なく切り捨てる。他人を世間的な物差しで計ったり狭い先入観で裁いたりはしない。実際の自分以上によく見せようとはしない。
こんなところかなあ。それとどちらの世界にもイヤな奴、最低な人間があまりいない。いるとすぐにオミットされる。「ジュノ」のフットボールヒーローや病院検査技師、『ハミザベス』でまちるがかつてつきあったことのある有能社員。
あ、あと、主人公が容認する男性がみんな女性的。感情がきめこまかく、面倒見がよくて家庭的。口のきき方もやさしくて女言葉を使ったりする。
こういうのって今の若い人の特質なのかな。若いったって栗田有起は1972年生まれ、ディアブロ・コディは1978年生まれだから30代だけどね。
確かに読んでて安心していられるし心地よいんだけど、ちょっと違うんじゃないか、という気がしないでもない。でも、どこが違うのか指摘できない。う~む。もうちょっと読んでみるか(^^;)。
作者:栗田有起
出版社:集英社
ISBN:4087746291
この前読んで気に入った作者のデビュー作。やっぱり面白い。ふと気づいたんですが、この人の書く小説の主人公たちはなんとなくジュノに似ている。
肩肘張ってはいないけれど親や男性の保護を受けることをよしとしない。男から選ばれるのではなく、自分が男を選ぶ。違うと思ったら容赦なく切り捨てる。他人を世間的な物差しで計ったり狭い先入観で裁いたりはしない。実際の自分以上によく見せようとはしない。
こんなところかなあ。それとどちらの世界にもイヤな奴、最低な人間があまりいない。いるとすぐにオミットされる。「ジュノ」のフットボールヒーローや病院検査技師、『ハミザベス』でまちるがかつてつきあったことのある有能社員。
あ、あと、主人公が容認する男性がみんな女性的。感情がきめこまかく、面倒見がよくて家庭的。口のきき方もやさしくて女言葉を使ったりする。
こういうのって今の若い人の特質なのかな。若いったって栗田有起は1972年生まれ、ディアブロ・コディは1978年生まれだから30代だけどね。
確かに読んでて安心していられるし心地よいんだけど、ちょっと違うんじゃないか、という気がしないでもない。でも、どこが違うのか指摘できない。う~む。もうちょっと読んでみるか(^^;)。
作者:栗田有起
出版社:集英社
ISBN:4087746291
by timeturner
| 2008-06-25 20:35
| 和書
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