2016年 02月 26日
憧れのまほうつかい |
17歳の冬に一目で恋をしてしまった画家ル・カインを訪ね、イギリスに旅をした記録。巻末には漫画家さくらももこが誕生するまでを辿るロングインタビューを収録。
驚くことばかりの内容でした。いちばんの驚きはル・カインが最近まで生きていたということ。画風からしててっきりヴィクトリア朝くらいの人かと思ってました。
ちびまるこちゃんの作者とル・カインという組み合わせもびっくりですよね。およそ正反対の画風じゃないですか。でも、カラーで掲載されている『コジコジ』の絵を見たらまさにル・カインだったので納得。そうか、そんなに好きだったのか。
極地的にびっくりしたのは作者が短大のレポートを書くために西村繁雄に手紙を出したらすごく丁寧な長い返事が来たというところ。西村繁雄の絵本『やこうれっしゃ』は私も好きで、友人にプレゼントしたこともあったくらいなので、その作者がそんなにいい人だったとわかってうれしかったです。
正直言って旅行記そのものにはちょっとがっかりでしたが、新潮社が手配すると取材旅行もこんなに大がかりでお金をかけるのかという点に感銘を受けました。まあ、それだけさくらももこが売れっ子だということもあるんでしょうね。
さくらさんという人は自分の世界が好きすぎて、そこから外れるものにはそっけないというか、好奇心が薄いような印象を受けました。イギリスの食に対する通りいっぺんの思い込みからもそれが感じられます。でも、そのことが彼女にとっては良かったんじゃないかという気がする。
ちびまるこちゃんを少し読んだことがあるだけですが、あの作品には自分のよく知る狭い世界をこよなく愛しそこに安住する心地よさがあふれていて、それが多くの(特に地方在住の)年配の方々に受けたんじゃないかなという気がします。
憧れのまほうつかい (新潮文庫)
作者:さくら ももこ
出版社:新潮社
ISBN:4101388229
驚くことばかりの内容でした。いちばんの驚きはル・カインが最近まで生きていたということ。画風からしててっきりヴィクトリア朝くらいの人かと思ってました。
ちびまるこちゃんの作者とル・カインという組み合わせもびっくりですよね。およそ正反対の画風じゃないですか。でも、カラーで掲載されている『コジコジ』の絵を見たらまさにル・カインだったので納得。そうか、そんなに好きだったのか。
極地的にびっくりしたのは作者が短大のレポートを書くために西村繁雄に手紙を出したらすごく丁寧な長い返事が来たというところ。西村繁雄の絵本『やこうれっしゃ』は私も好きで、友人にプレゼントしたこともあったくらいなので、その作者がそんなにいい人だったとわかってうれしかったです。
正直言って旅行記そのものにはちょっとがっかりでしたが、新潮社が手配すると取材旅行もこんなに大がかりでお金をかけるのかという点に感銘を受けました。まあ、それだけさくらももこが売れっ子だということもあるんでしょうね。
さくらさんという人は自分の世界が好きすぎて、そこから外れるものにはそっけないというか、好奇心が薄いような印象を受けました。イギリスの食に対する通りいっぺんの思い込みからもそれが感じられます。でも、そのことが彼女にとっては良かったんじゃないかという気がする。
ちびまるこちゃんを少し読んだことがあるだけですが、あの作品には自分のよく知る狭い世界をこよなく愛しそこに安住する心地よさがあふれていて、それが多くの(特に地方在住の)年配の方々に受けたんじゃないかなという気がします。
憧れのまほうつかい (新潮文庫)
作者:さくら ももこ
出版社:新潮社
ISBN:4101388229
by timeturner
| 2016-02-26 19:41
| 和書
|
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