2015年 09月 18日
青い城 |
やせっぽちでみっともないヴァランシーは29歳で独身。地元の名家の一員ではあるが、寡婦の母、従姉妹からあれこれ指図されるだけの毎日にはなんの楽しみもなかった。結婚できる望みもなく、金持ちのおじが少しでも遺産を残してくれない場合は悲惨な老後になるのは目に見えている。そんなある日、心臓の痛みを覚えて医師の診察を受けたヴァランシーは、余命1年と診断した手紙を受け取る。残された日々を後悔せずに過ごそうと決心したヴァランシーは、周囲が驚くような決断をする・・・。
きゃあ、どうしましょう。私の中の乙女(まだ生きていたのか?!)が目を覚ましてうっとりですよ。これは、主人公が29歳ではありながら、内容的には少女小説に近い、究極のラブ・ストーリーです。
まあね、初めのほうを読んだだけで話の展開はほとんど想像できるし、いくらなんでもバーニィの正体はできすぎだろうとは思うんですが、それでも大丈夫。許せます。それに、1920年代に書かれた小説ですから、バーニィがああでないと当時の読者の女性たちには先行き不幸になりそうだと思われたんでしょうね。あそこまでしないと不安というか。
とはいえ、1920年代にヴァランシーにあそこまで発言させたり、あそこまでの行動をとらせたモンゴメリはすごいと思いました。牧師夫人だったのにね。きっと、表面的にとりつくろわなくてはならない場面が多かっただけに、内側にかなりたまってたのかも?
青い城のある湖のモデルになったのはおなじみのプリンス・エドワード島ではなく、トロント北部のバラというところだそうですが、ここの自然の描写がまた素晴らしくて、『赤毛のアン』はもちろんですが、『そばかすの少年』や『リンバロストの乙女』を思い出してしまいました。カナダの魅力はやはり大自然の美ですね。
青い城 (角川文庫)
原題:The Blue Castle
作者:モンゴメリ
訳者:谷口由美子
出版社:角川グループパブリッシング
ISBN:4042179096
きゃあ、どうしましょう。私の中の乙女(まだ生きていたのか?!)が目を覚ましてうっとりですよ。これは、主人公が29歳ではありながら、内容的には少女小説に近い、究極のラブ・ストーリーです。
まあね、初めのほうを読んだだけで話の展開はほとんど想像できるし、いくらなんでもバーニィの正体はできすぎだろうとは思うんですが、それでも大丈夫。許せます。それに、1920年代に書かれた小説ですから、バーニィがああでないと当時の読者の女性たちには先行き不幸になりそうだと思われたんでしょうね。あそこまでしないと不安というか。
とはいえ、1920年代にヴァランシーにあそこまで発言させたり、あそこまでの行動をとらせたモンゴメリはすごいと思いました。牧師夫人だったのにね。きっと、表面的にとりつくろわなくてはならない場面が多かっただけに、内側にかなりたまってたのかも?
青い城のある湖のモデルになったのはおなじみのプリンス・エドワード島ではなく、トロント北部のバラというところだそうですが、ここの自然の描写がまた素晴らしくて、『赤毛のアン』はもちろんですが、『そばかすの少年』や『リンバロストの乙女』を思い出してしまいました。カナダの魅力はやはり大自然の美ですね。
青い城 (角川文庫)
原題:The Blue Castle
作者:モンゴメリ
訳者:谷口由美子
出版社:角川グループパブリッシング
ISBN:4042179096
by timeturner
| 2015-09-18 22:56
| 和書
|
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