2013年 12月 21日
當る午歳 吉例顔見世興行 |
昨年は勘九郎の襲名披露でしたが、今年は二代目市川猿翁、四代目市川猿之助、九代目市川中車の襲名披露があり、緞帳の向こう側には猿之助と中車の友人だという福山雅治が自らデザインし、贈った幕がかかっていました。三人の隈取りを重ねたのだそうです。
三人もの襲名披露ともなれば、かなり華やかなのではと思いますが、実際には仁左衛門も休演ということで、なんだか地味な雰囲気でした。歌舞伎って様式美の世界だけに、演技力と同じくらい容姿や存在感を問われますからねえ。
第一 厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)
全体に地味な中で、愛之助が目立ってましたねえ。仁左衛門がまとっていたオーラが乗り移ったみたい。踊りの「二人椀久」では狂った色男を演じていましたが、背筋がぞくぞくするような色気がありました。残念なのはかつて仁左衛門に玉三郎がいたような、つりあいのとれる女形がいないことだなあ。
前半がかなりおとなしめだったので、ときどき眠くなったりしていたのですが、最後の「義経千本桜」で目が覚めました。いやー、派手、派手。早変わりやら空中浮遊やら、見たことはないけどスーパー歌舞伎ってこんな感じ?という演出でした。荒法師の衣装も踊りの振りも今風です。猿之助は体が柔らかいのか、狐の動きを実によく出していました。うさぎ跳びのような態勢で動くことが多く、あれはかなりきついだろうなあ。毎日やっていると鍛えられて平気になるのかしら。
というわけで、最後にぱっちり目が覚めて、楽しかった!と劇場をあとにしました。
三人もの襲名披露ともなれば、かなり華やかなのではと思いますが、実際には仁左衛門も休演ということで、なんだか地味な雰囲気でした。歌舞伎って様式美の世界だけに、演技力と同じくらい容姿や存在感を問われますからねえ。
第一 厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)
平相国清盛 我當第二 仮名手本忠臣蔵 道行旅路の嫁入(みちゆきたびじのよめいり)
三位中将重衡 亀寿
瀬尾三郎兼経 亀鶴
小松三位維盛 萬太郎
祇王 壱太郎
越中前司盛俊 月乃助
仏御前実は源義朝息女九重姫 笑三郎
内大臣宗盛 進之介
戸無瀬 時蔵第三 ぢいさんばあさん
小浪 梅枝
奴可内 翫雀
美濃部伊織 中車第四 二人椀久(ににんわんきゅう)
下嶋甚右衛門 右近
宮重久弥 月乃助
妻きく 春猿
用人喜平 寿猿
戸谷主税 薪車
宮重久右衛門 猿弥
伊織妻るん 扇雀
松山太夫 孝太郎第五 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)川連法眼館の場
椀屋久兵衛 愛之助
佐藤忠信/源九郎狐 猿之助森鴎外作の「ぢいさんばあさん」は2008年に仁左衛門と玉三郎で見ています。これはもうゴールデン・カップルですから、若い頃の伊織夫妻はもちろん、年をとってからのふたりも気品にあふれた美しい老夫婦でした。今回はそういう線はあえて狙わず、コミカルに仕立てたのが成功していたと思います。
亀井六郎 松緑
駿河次郎 愛之助
法眼妻飛鳥 竹三郎
川連法眼 寿猿
静御前 秀太郎
源義経 藤十郎
全体に地味な中で、愛之助が目立ってましたねえ。仁左衛門がまとっていたオーラが乗り移ったみたい。踊りの「二人椀久」では狂った色男を演じていましたが、背筋がぞくぞくするような色気がありました。残念なのはかつて仁左衛門に玉三郎がいたような、つりあいのとれる女形がいないことだなあ。
前半がかなりおとなしめだったので、ときどき眠くなったりしていたのですが、最後の「義経千本桜」で目が覚めました。いやー、派手、派手。早変わりやら空中浮遊やら、見たことはないけどスーパー歌舞伎ってこんな感じ?という演出でした。荒法師の衣装も踊りの振りも今風です。猿之助は体が柔らかいのか、狐の動きを実によく出していました。うさぎ跳びのような態勢で動くことが多く、あれはかなりきついだろうなあ。毎日やっていると鍛えられて平気になるのかしら。
というわけで、最後にぱっちり目が覚めて、楽しかった!と劇場をあとにしました。
by timeturner
| 2013-12-21 13:05
| 旅行
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