2013年 10月 14日
ともだちは海のにおい/ともだちは緑のにおい |
小さな銀色のいるかと大きな黒いくじらが友達になった。くじらはビールと読書が大好きで、いるかはお茶と運動が好き。ふたりは一緒に散歩をしたり、話をしたり、人魚を探しにいったり・・・。(ともだちは海のにおい)
これねえ、児童文学のジャンルに入ってるんですけど、疲れた心の大人にこそ読ませるべきなんじゃないのかなあ。癒しという言葉は近頃では非常に安っぽい響きをもつようになってしまったので、極力使いたくはないのだけれど、この本には実に実に癒されました。
ですます調も使っていないし、シンプルで飾り気のない言葉遣いなのに、なんともやさしくてゆったりとした雰囲気が本全体から漂ってきて、広くおだやかな海に揺られているみたいな気分になってしまう。長新太さんのユーモラスな挿絵の力もあって、なんかもう脱力的に気持ちいい。
短いエピソードの間に詩がはさまっている構成で、詩のほうはときどきちょっと読んでて恥かしいこともあるけれど、読書というのは基本的にはひとりでするものだから平気。あ、でも、この本、小さな子どもが寝る前に少しずつ読んであげるのにいいかもしれないなあ。
ともだちは海のにおい (名作の森)
作者:工藤直子
イラスト:長 新太
出版社:理論社
ISBN:4652005253
『ともだちは緑のにおい』は姉妹編とも言えるもので、ライオンとかたつむりとろばが草原で友情をはぐくみます。長さんの挿絵も詩が挿入されているのも一緒。
こっちもやっぱりほんわかしていて気持ちいいし、こっちを先に読んでたらすごく感激してただろうと思うのですが、やはり『海』のあとに読むと二番煎じの印象を持ってしまいます。
それと、日本人にとっては果てしない広さを実感するものって草原ではなく海のような気がする。少なくとも私はそう。
ともだちは緑のにおい (名作の森)
作者:工藤直子
イラスト:長 新太
出版社:理論社
ISBN:4652005334
これねえ、児童文学のジャンルに入ってるんですけど、疲れた心の大人にこそ読ませるべきなんじゃないのかなあ。癒しという言葉は近頃では非常に安っぽい響きをもつようになってしまったので、極力使いたくはないのだけれど、この本には実に実に癒されました。
ですます調も使っていないし、シンプルで飾り気のない言葉遣いなのに、なんともやさしくてゆったりとした雰囲気が本全体から漂ってきて、広くおだやかな海に揺られているみたいな気分になってしまう。長新太さんのユーモラスな挿絵の力もあって、なんかもう脱力的に気持ちいい。
短いエピソードの間に詩がはさまっている構成で、詩のほうはときどきちょっと読んでて恥かしいこともあるけれど、読書というのは基本的にはひとりでするものだから平気。あ、でも、この本、小さな子どもが寝る前に少しずつ読んであげるのにいいかもしれないなあ。
ともだちは海のにおい (名作の森)
作者:工藤直子
イラスト:長 新太
出版社:理論社
ISBN:4652005253
『ともだちは緑のにおい』は姉妹編とも言えるもので、ライオンとかたつむりとろばが草原で友情をはぐくみます。長さんの挿絵も詩が挿入されているのも一緒。
こっちもやっぱりほんわかしていて気持ちいいし、こっちを先に読んでたらすごく感激してただろうと思うのですが、やはり『海』のあとに読むと二番煎じの印象を持ってしまいます。
それと、日本人にとっては果てしない広さを実感するものって草原ではなく海のような気がする。少なくとも私はそう。
ともだちは緑のにおい (名作の森)
作者:工藤直子
イラスト:長 新太
出版社:理論社
ISBN:4652005334
by timeturner
| 2013-10-14 19:44
| 和書
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