2013年 08月 27日
ぼっこ |
祖母の葬式のため山の中の家に行った小学校五年のしげるは、奥座敷で不思議な子ども「ぼっこ」に出会った。そして、ぼっこが告げたとおり、しげるはこの古い家に両親と一緒に引っ越してきて住むことになる・・・。
家につく妖怪「ぼっこ」の話で、例によって山姥や天狗、池の主なども出てきますが、今回はいつになく内省的な雰囲気のある話でした。しげるの学校友だちとの関係、両親との関係、都会と田舎の暮らしなどについて、しげるが幼いなりに考えたことが主軸になってはいるのですが、全体の雰囲気としては失われたもの(子ども時代、田舎の風景など)への作者の郷愁が反映されているような気がします。
最後のほうで自然破壊や開発についてのあれっと思うような考えも披露されるのですが、これは富安さんらしくなくてちょっと意外でしたし、共感できませんでした。都会で生まれ育った私には田舎で不自由な暮らしをしている人たちの思いが理解できないというだけのことかもしれませんが。
ぼっこ (偕成社ワンダーランド)
作者:富安陽子
イラスト:瓜南直子
出版社:偕成社
ISBN:4035402001
家につく妖怪「ぼっこ」の話で、例によって山姥や天狗、池の主なども出てきますが、今回はいつになく内省的な雰囲気のある話でした。しげるの学校友だちとの関係、両親との関係、都会と田舎の暮らしなどについて、しげるが幼いなりに考えたことが主軸になってはいるのですが、全体の雰囲気としては失われたもの(子ども時代、田舎の風景など)への作者の郷愁が反映されているような気がします。
最後のほうで自然破壊や開発についてのあれっと思うような考えも披露されるのですが、これは富安さんらしくなくてちょっと意外でしたし、共感できませんでした。都会で生まれ育った私には田舎で不自由な暮らしをしている人たちの思いが理解できないというだけのことかもしれませんが。
ぼっこ (偕成社ワンダーランド)
作者:富安陽子
イラスト:瓜南直子
出版社:偕成社
ISBN:4035402001
by timeturner
| 2013-08-27 23:17
| 和書
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