2013年 06月 28日
The Last Word and Other Stories |
訳書と原書の両方を読んだとき、「ああ、やっぱり日本語で書いてあると細かい部分まできちんと理解できるなあ」と思うときと、「なぜだかわからないけど原文で読むほうが心地よい」と感じる場合があります。前者の例は『終わりの感覚』で、後者の例はキャサリン・マンスフィールドの全作品。別に翻訳の良し悪しを言ってるわけではありません。西崎憲さんのマンスフィールド訳は素晴らしいのだけれど、原文にあるリズムは書かれている内容をきちんと表現しようとしたら日本語では再現できないのだと思う。
それと同じようなことをこの短編集で感じました。翻訳がわかりにくかったということはないのだけれど、原文で読むと哀しいものはさらに切なく、ビターなものはさらに苦く、ウィットに富んだものはより楽しく読める。
どうしてだろう? 散文でも詩を感じさせるマンスフィールドと違い、グリーンの場合は特に詩的な文章ではないと思う。構文なのかな。書かれている内容と英語の構文がぴったり合っているのだろうか。それともイギリス人らしいグリーンの持ち味が選ぶ単語に反映されているのだろうか。それが説明できる英語力があればねえ。
The Last Word and Other Stories
邦題:最後の言葉
作者:Graham Greene
出版社:Penguin
ISBN:0140129138
それと同じようなことをこの短編集で感じました。翻訳がわかりにくかったということはないのだけれど、原文で読むと哀しいものはさらに切なく、ビターなものはさらに苦く、ウィットに富んだものはより楽しく読める。
どうしてだろう? 散文でも詩を感じさせるマンスフィールドと違い、グリーンの場合は特に詩的な文章ではないと思う。構文なのかな。書かれている内容と英語の構文がぴったり合っているのだろうか。それともイギリス人らしいグリーンの持ち味が選ぶ単語に反映されているのだろうか。それが説明できる英語力があればねえ。
The Last Word and Other Stories
邦題:最後の言葉
作者:Graham Greene
出版社:Penguin
ISBN:0140129138
by timeturner
| 2013-06-28 16:58
| 洋書
|
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