2013年 05月 21日
りこうすぎた王子 |
豊かで平和な王国の王様とお妃さまのあいだに初めての子どもが生れた。知的で合理精神あふれるお妃は妖精など信じていないので洗礼式のお祝い会に招待もしなかったのだが、それでもたくさんの妖精たちがやってきて、さまざまな素晴らしい贈り物をしてくれた。だが、最後に現れた嫌われ者の魔女は「りこうすぎる王子になるがいい!」との呪いをかけた・・・。
「りこうすぎる」プリジオ王子は嫌味な青年に育ち、お妃以外のだれからも嫌われるようになります。これ、ものすごくわかる。すぐにBBCシャーロックのシャーロック・ホームズが頭に浮かびました。りこうなのを表に出しすぎたり、他人を馬鹿にしたりばかりしていればそりゃあ嫌われます。
ありきたりのお伽噺の筋をなぞっているようでいて、少しずつずれてて、そこかしこに従来のお伽噺のパロディがふんだんに散りばめられていて、とても楽しく読めます。
BBCシャーロックを思い出したのはプリジオ王子の性格だけでなく、お伽噺のアイテムがすごく今風に描かれているあたりも関係していたので、てっきり最近書かれた話だと思ったら、なんと1889年の刊行ですって。いやあ、それはすごい、たいしたものだ。
りこうすぎた王子 (岩波少年文庫)
原題:Prince Prigio
作者:アンドリュー・ラング
訳者:福本友美子
出版社:岩波書店
ISBN:4001141658
「りこうすぎる」プリジオ王子は嫌味な青年に育ち、お妃以外のだれからも嫌われるようになります。これ、ものすごくわかる。すぐにBBCシャーロックのシャーロック・ホームズが頭に浮かびました。りこうなのを表に出しすぎたり、他人を馬鹿にしたりばかりしていればそりゃあ嫌われます。
ありきたりのお伽噺の筋をなぞっているようでいて、少しずつずれてて、そこかしこに従来のお伽噺のパロディがふんだんに散りばめられていて、とても楽しく読めます。
BBCシャーロックを思い出したのはプリジオ王子の性格だけでなく、お伽噺のアイテムがすごく今風に描かれているあたりも関係していたので、てっきり最近書かれた話だと思ったら、なんと1889年の刊行ですって。いやあ、それはすごい、たいしたものだ。
りこうすぎた王子 (岩波少年文庫)
原題:Prince Prigio
作者:アンドリュー・ラング
訳者:福本友美子
出版社:岩波書店
ISBN:4001141658
by timeturner
| 2013-05-21 21:31
| 和書
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