2013年 05月 21日
江戸川ちょこっとウォーキング&柴又帝釈天 |
せっかくウォーキングを再開したので梅雨入りする前にもう一回と思い、師匠にお願いして江戸川沿いをちょこっと歩くことにしました。予定を立てたときには週間天気予報で今日は曇り日だったのですが、実際には最高気温28度の真夏並みの日に。服装や帽子を考え、水分補給の用意も整え、松戸駅から出発です。
伊勢丹の前を通って江戸川に向かって歩いていくと、手前に細い坂川が流れていました。江戸川の土手もすぐ先に見えるのですが、何もない土手と比べると坂川のほうが緑が多くて気持ちよさそう。なので、行けるところまでこっちを歩くことにしました。
川沿いの道にぶつかるように建っている松戸神社にご挨拶し、さらに歩きます。きのうの雨のせいもあって若い緑の色が美しく、色々な花が咲き乱れていてとても気分がいい。
さらに行くと古いレンガ造りの橋がありました。正式名称は小山樋門橋、通称レンガ橋またはめがね橋で、明治31年に江戸川からの逆流防止のために建てられたものだそうです。
この橋を渡って、今度は反対側の岸を行きました。ここは道路に面した家の住人たちが手入れをしているのか川岸に花がたくさん咲いていてそれはそれはきれいです。あまりきっちり区分けせずイングリッシュガーデン風にしてあるのがいい感じ。ところどころに座って休めるように椅子も置いてあります。川岸は公共地だろうと思いますが、こんなふうにきれいにしているのなら市も文句は言わないのでしょうね。
花の道が終わったところで江戸川の土手に移動。ここは川寄りの土地がゴルフ場になっているので川岸は歩けず、高くした何もない舗装道路をひたすら歩くだけになります。太陽に近く、緑も水もないせいか、気温が一度くらい上った気がする。はるか向こう、写真の真ん中へんに見えるマッチ棒みたいなものがスカイツリーです。
この道をまっすぐ歩いていき、スカリツリーが正面ではなく右側に見えるようになると、「右へ行くと矢切の渡し、左へ行くと野菊の墓文学碑」という標識に出会います。野菊の墓には興味がないので私たちは右へ。ゴルフ場の中を突っ切るような形で道ができているので迷いようがありません。
矢切の渡しのこちら側は松戸市、船が着く向こう側は葛飾区の管轄なので、それぞれにホームページを作っていました。書いてあることは同じですけど。
渡し場にはよしず張りの売店があり、コーギー犬と甲斐犬の両親をもつ、熊のような毛並みをもつ犬がおとなしく寝そべっています。名前はクマ。
タイミングよく船が来たところだったので、すぐに200円払って乗船。すぐ目の前に見えている岸に行くだけですから、あっという間に着くのかと思っていたら、船頭さん、昔風に手で漕ぎ出しました。船にはエンジンもついているのですが、それだとあっという間に着いてしまい、風情も何もありませんからね。でも、師匠の話では混み合うシーズンには船着場に長蛇の列ができるので、そういうときはエンジンでさっさと運ぶらしい。よかった、空いてる日で。それでも乗客は私たち2人のほかに8人くらいいました。
10分もかからないくらいの船旅ですが、エンジン音も波もないので静かでゆったりしているし、川風が心地よくて、とても快適な時間を過ごせました。
対岸に着くと、あとは一緒に乗船していた人たちの後をついていくだけで柴又帝釈天に着きます。つまり、みんなそこを目指しているわけ。
まずは帝釈堂にお参りし、拝観料400円を払って彫刻ギャラリーへ。彫刻って何だろうと思ったら、帝釈堂の外壁をめぐる10枚の胴羽目彫刻のことで、欅の一枚板を立体的に彫って法華経の説話を示しています。もう、驚くくらい細かく彫られていて、まあ、これにだったらお金払う価値はあるなと思いました。それほど古いものではなく、大正11年に彫り初めて昭和9年に完成したのだそうです。
この羽目板だけでなく、帝釈堂全体がどこを見ても凝った木彫だらけで床下にまで立派な竜がいたりします。
彫刻に比べると稚拙ですが、奉納されていた帝釈天を描いた絵馬が素朴で親しみがもて、可愛かった。
帝釈堂から渡り廊下を通っていくと自慢の庭園、邃渓園に向かいます。向島の名庭師・永井楽山翁の最後の名作だそう。
こじんまりした庭ですが、ぐるっと廊下に囲まれていて、風が通り、とても気持ちがいい。夏の盛りでもここなら家より2、3度は気温が低いんじゃないかな。周囲にクーラーを使う家がないし、植物の緑と池の水があるし。庭は廊下から拝見するようになっており、庭の中は歩けません。
廊下から少し庭のほうに張り出したような部分は三方にガラス戸がついた休憩室になっているのですが、煎茶、ほうじ茶など4種のお茶の熱いのと冷たいのが選べる自動給茶器が置いてありました。あら、親切。
拝観が終わり、来たときには通らなかった参道を行きました。いやあ、柴又帝釈天って人気があるのねえ! 平日の昼間だというのに人、人、人。みんな寅さんのファンなんでしょうか。若い人たちもいますが、やはり圧倒的に多いのは高齢者。参道の店の予約板を見ると**デイケアセンターとか**社会福祉協議会といった名前が。介護の方に車椅子を押してもらっているお年寄りもいます。なるほどねえ。
気づいたらもう1時になっていたのでお腹がぺこぺこです。このあたりはうなぎと鯉の料理が有名らしいのですが、昼からうな重を食べる気にもならず、やぶ忠という蕎麦屋に入りました。店内はご覧のとおり、寅さん一色。
なので味には期待していなかったのですが、ここの天せいろ、おいしかった! 蕎麦は手打ちで腰があり、つゆも東京らしい甘みの少ないしっかり味です。天ぷらもからっと揚がっていた。
この蕎麦屋さん、店先で豆板というお菓子を売っています。ピーナッツを蜜で固めた板のようなもので、味見をさせてもらったら甘み控えめでピーナッツの香ばしさが生きていて、しかもカリッとした歯ごたえがあっておいしい。15枚入り500円というのを買いました。てっきりどこかの店のを仕入れて売っているのだと思っていたのですが、帰宅してから店のホームページを見ていたら、なんと店主が作っているというではないですか。びっくりしました。
参道を柴又駅に向かって行った左側にとらやという草だんごの店があります。寅さん映画の撮影に何度も使われた店だそうで、店内の古い木の階段は寅さんがいつも下りてきたものだそう。というわけで(?)ここで草だんごとコーヒーのセット500円をいただきました。初めはだんごにコーヒー?と思ったのですが、来たコーヒーを飲んでみて納得。ほとんどほうじ茶に近い薄~い淹れ具合でした。
食後の甘味を堪能し、次のウォーキングの相談も済ませて外へ。佃煮の丸仁で「ふき豆」を買いました。そら豆を甘く煮てあるそうで、黄色いのはクチナシの着色。煮豆はあまり好きじゃないんですが、そら豆好きなので好奇心を刺激されてしまいました。家に帰って食べてみたら、硬めに煮てあって、そら豆特有のほくっとした歯ごたえがちゃんと残っています。ちょっと栗きんとんに煮た雰囲気。煮豆が苦手なのは似すぎてべちゃっとしているところなので、これならまったく問題ない。お茶うけにぴったりです。
柴又駅に出るすぐ手前にはハイカラ横丁という名前の駄菓子とおもちゃの店があり、ここも一見の価値あり。
私が子供の頃の駄菓子屋にあったものから、今の子どもになじみ深いものまで、ありとあらゆる駄菓子とおもちゃがそろっています。ひとつひとつ見ていったら悠に一時間くらいはかかりそう。店内にかかっているBGMも懐かしい歌謡曲です。
京成金町線柴又駅前には寅さんの銅像が立っています。若いカップルの男性のほうがしきりとこの像の足に触っていて、見るとそこだけ汚れが落ちてピカピカ光っている。像の説明書には特に何も書かれていないので、いったい何事?と思ったのですが、帰ってから調べてみたら、あの像の左足に触ると願い事がかなうという噂があって一種のパワースポットになっているんだそう。特に根拠はないみたいで、寅さんもびっくりしてるんじゃないでしょうか。
柴又駅の次の駅が金町駅なので、当初は歩いていこうとしていたのですが、こじんまりした駅舎が可愛いかったし、京成金町線は全部で3駅しかないちっちゃな線だとも聞いたので、急に鉄婆の血が騒いで乗ってしまいました。
電車の正面はのどかで可愛い顔をしています。
そして車体には「こち亀」のイラストが。葛飾区、売り物がいろいろあって恵まれていますね。そういえば、矢切の渡しで一緒の船に乗っていた男性三人連れ、観光客というより仕事中という感じでした。どこかの自治体の観光振興担当の方たちの視察出張でしょうか。とはいえ、寅さんほど長く愛され続けるキャラクターを得ることは研究や努力よりも強運が必要な気がしますけどね。
乗車区間は1駅だけ。130円でした。いったん京成金町駅から出て、すぐ近くにあるJR金町駅まで歩き、そこから帰りました。きょうは気温が高かったこともあり無理をしなかったので、ウォーキングなんだか日帰り観光なんだかよくわからない内容でしたが、なにはともあれ楽しかったです。
途中で図書館に寄ったりもしたので、帰宅時の歩数計の数値は13,337歩、約6.6kmでした。
伊勢丹の前を通って江戸川に向かって歩いていくと、手前に細い坂川が流れていました。江戸川の土手もすぐ先に見えるのですが、何もない土手と比べると坂川のほうが緑が多くて気持ちよさそう。なので、行けるところまでこっちを歩くことにしました。
川沿いの道にぶつかるように建っている松戸神社にご挨拶し、さらに歩きます。きのうの雨のせいもあって若い緑の色が美しく、色々な花が咲き乱れていてとても気分がいい。
さらに行くと古いレンガ造りの橋がありました。正式名称は小山樋門橋、通称レンガ橋またはめがね橋で、明治31年に江戸川からの逆流防止のために建てられたものだそうです。
この橋を渡って、今度は反対側の岸を行きました。ここは道路に面した家の住人たちが手入れをしているのか川岸に花がたくさん咲いていてそれはそれはきれいです。あまりきっちり区分けせずイングリッシュガーデン風にしてあるのがいい感じ。ところどころに座って休めるように椅子も置いてあります。川岸は公共地だろうと思いますが、こんなふうにきれいにしているのなら市も文句は言わないのでしょうね。
花の道が終わったところで江戸川の土手に移動。ここは川寄りの土地がゴルフ場になっているので川岸は歩けず、高くした何もない舗装道路をひたすら歩くだけになります。太陽に近く、緑も水もないせいか、気温が一度くらい上った気がする。はるか向こう、写真の真ん中へんに見えるマッチ棒みたいなものがスカイツリーです。
この道をまっすぐ歩いていき、スカリツリーが正面ではなく右側に見えるようになると、「右へ行くと矢切の渡し、左へ行くと野菊の墓文学碑」という標識に出会います。野菊の墓には興味がないので私たちは右へ。ゴルフ場の中を突っ切るような形で道ができているので迷いようがありません。
矢切の渡しのこちら側は松戸市、船が着く向こう側は葛飾区の管轄なので、それぞれにホームページを作っていました。書いてあることは同じですけど。
渡し場にはよしず張りの売店があり、コーギー犬と甲斐犬の両親をもつ、熊のような毛並みをもつ犬がおとなしく寝そべっています。名前はクマ。
タイミングよく船が来たところだったので、すぐに200円払って乗船。すぐ目の前に見えている岸に行くだけですから、あっという間に着くのかと思っていたら、船頭さん、昔風に手で漕ぎ出しました。船にはエンジンもついているのですが、それだとあっという間に着いてしまい、風情も何もありませんからね。でも、師匠の話では混み合うシーズンには船着場に長蛇の列ができるので、そういうときはエンジンでさっさと運ぶらしい。よかった、空いてる日で。それでも乗客は私たち2人のほかに8人くらいいました。
10分もかからないくらいの船旅ですが、エンジン音も波もないので静かでゆったりしているし、川風が心地よくて、とても快適な時間を過ごせました。
対岸に着くと、あとは一緒に乗船していた人たちの後をついていくだけで柴又帝釈天に着きます。つまり、みんなそこを目指しているわけ。
まずは帝釈堂にお参りし、拝観料400円を払って彫刻ギャラリーへ。彫刻って何だろうと思ったら、帝釈堂の外壁をめぐる10枚の胴羽目彫刻のことで、欅の一枚板を立体的に彫って法華経の説話を示しています。もう、驚くくらい細かく彫られていて、まあ、これにだったらお金払う価値はあるなと思いました。それほど古いものではなく、大正11年に彫り初めて昭和9年に完成したのだそうです。
この羽目板だけでなく、帝釈堂全体がどこを見ても凝った木彫だらけで床下にまで立派な竜がいたりします。
彫刻に比べると稚拙ですが、奉納されていた帝釈天を描いた絵馬が素朴で親しみがもて、可愛かった。
帝釈堂から渡り廊下を通っていくと自慢の庭園、邃渓園に向かいます。向島の名庭師・永井楽山翁の最後の名作だそう。
こじんまりした庭ですが、ぐるっと廊下に囲まれていて、風が通り、とても気持ちがいい。夏の盛りでもここなら家より2、3度は気温が低いんじゃないかな。周囲にクーラーを使う家がないし、植物の緑と池の水があるし。庭は廊下から拝見するようになっており、庭の中は歩けません。
廊下から少し庭のほうに張り出したような部分は三方にガラス戸がついた休憩室になっているのですが、煎茶、ほうじ茶など4種のお茶の熱いのと冷たいのが選べる自動給茶器が置いてありました。あら、親切。
拝観が終わり、来たときには通らなかった参道を行きました。いやあ、柴又帝釈天って人気があるのねえ! 平日の昼間だというのに人、人、人。みんな寅さんのファンなんでしょうか。若い人たちもいますが、やはり圧倒的に多いのは高齢者。参道の店の予約板を見ると**デイケアセンターとか**社会福祉協議会といった名前が。介護の方に車椅子を押してもらっているお年寄りもいます。なるほどねえ。
気づいたらもう1時になっていたのでお腹がぺこぺこです。このあたりはうなぎと鯉の料理が有名らしいのですが、昼からうな重を食べる気にもならず、やぶ忠という蕎麦屋に入りました。店内はご覧のとおり、寅さん一色。
なので味には期待していなかったのですが、ここの天せいろ、おいしかった! 蕎麦は手打ちで腰があり、つゆも東京らしい甘みの少ないしっかり味です。天ぷらもからっと揚がっていた。
この蕎麦屋さん、店先で豆板というお菓子を売っています。ピーナッツを蜜で固めた板のようなもので、味見をさせてもらったら甘み控えめでピーナッツの香ばしさが生きていて、しかもカリッとした歯ごたえがあっておいしい。15枚入り500円というのを買いました。てっきりどこかの店のを仕入れて売っているのだと思っていたのですが、帰宅してから店のホームページを見ていたら、なんと店主が作っているというではないですか。びっくりしました。
参道を柴又駅に向かって行った左側にとらやという草だんごの店があります。寅さん映画の撮影に何度も使われた店だそうで、店内の古い木の階段は寅さんがいつも下りてきたものだそう。というわけで(?)ここで草だんごとコーヒーのセット500円をいただきました。初めはだんごにコーヒー?と思ったのですが、来たコーヒーを飲んでみて納得。ほとんどほうじ茶に近い薄~い淹れ具合でした。
食後の甘味を堪能し、次のウォーキングの相談も済ませて外へ。佃煮の丸仁で「ふき豆」を買いました。そら豆を甘く煮てあるそうで、黄色いのはクチナシの着色。煮豆はあまり好きじゃないんですが、そら豆好きなので好奇心を刺激されてしまいました。家に帰って食べてみたら、硬めに煮てあって、そら豆特有のほくっとした歯ごたえがちゃんと残っています。ちょっと栗きんとんに煮た雰囲気。煮豆が苦手なのは似すぎてべちゃっとしているところなので、これならまったく問題ない。お茶うけにぴったりです。
柴又駅に出るすぐ手前にはハイカラ横丁という名前の駄菓子とおもちゃの店があり、ここも一見の価値あり。
私が子供の頃の駄菓子屋にあったものから、今の子どもになじみ深いものまで、ありとあらゆる駄菓子とおもちゃがそろっています。ひとつひとつ見ていったら悠に一時間くらいはかかりそう。店内にかかっているBGMも懐かしい歌謡曲です。
京成金町線柴又駅前には寅さんの銅像が立っています。若いカップルの男性のほうがしきりとこの像の足に触っていて、見るとそこだけ汚れが落ちてピカピカ光っている。像の説明書には特に何も書かれていないので、いったい何事?と思ったのですが、帰ってから調べてみたら、あの像の左足に触ると願い事がかなうという噂があって一種のパワースポットになっているんだそう。特に根拠はないみたいで、寅さんもびっくりしてるんじゃないでしょうか。
柴又駅の次の駅が金町駅なので、当初は歩いていこうとしていたのですが、こじんまりした駅舎が可愛いかったし、京成金町線は全部で3駅しかないちっちゃな線だとも聞いたので、急に鉄婆の血が騒いで乗ってしまいました。
電車の正面はのどかで可愛い顔をしています。
そして車体には「こち亀」のイラストが。葛飾区、売り物がいろいろあって恵まれていますね。そういえば、矢切の渡しで一緒の船に乗っていた男性三人連れ、観光客というより仕事中という感じでした。どこかの自治体の観光振興担当の方たちの視察出張でしょうか。とはいえ、寅さんほど長く愛され続けるキャラクターを得ることは研究や努力よりも強運が必要な気がしますけどね。
乗車区間は1駅だけ。130円でした。いったん京成金町駅から出て、すぐ近くにあるJR金町駅まで歩き、そこから帰りました。きょうは気温が高かったこともあり無理をしなかったので、ウォーキングなんだか日帰り観光なんだかよくわからない内容でしたが、なにはともあれ楽しかったです。
途中で図書館に寄ったりもしたので、帰宅時の歩数計の数値は13,337歩、約6.6kmでした。
by timeturner
| 2013-05-21 22:29
| 散歩
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