2013年 03月 29日
フランチャイズ事件 |
フランチャイズ邸に暮らすマリオンと母親は、ある娘に誘拐暴行犯として訴えられた。娘は屋敷に連れ込まれ、暴力をふるわれながら一ヶ月のあいだ下女のように働かされたという。確かに娘の体には暴行の跡が残っていたが、訴えられた母娘にとってはまったく身に覚えのないことだという・・・。
あれえ、これもグラント警部ものかと思い込んでいましたが、違うんですね。グラント警部もところどころで出てはきますが、あくまでも警察関係者という扱いで、メインになって活躍するのは弁護士でした。おまけにフランチャイズというのは屋敷の名前だった。てっきりフランチャイズ形式の店の経営をめぐるトラブルかと思ってました。
グラント警部物もその傾向がありますが、ジョセフィン・テイの書くミステリは、刑事や探偵が灰色の脳細胞を駆使して謎を解き明かすというのではなく、地道な捜査の途上で少しずつ解明されるというのが多い。そしてかなり偶然の要素が大きく関わってくる。登場人物たちが魅力的ならそれでもまったく気にならないんだけど、そうじゃないとなんだかご都合主義に思えて物足りない気分になります。この作品がそうでした。
古臭い翻訳のせいもあるかもしれないのですが、主人公やその伯母、友人たち、それに容疑者母娘のいずれも、あらすじを読んだときに感じた魅力をあまり感じられなくて、読んでいる途中でだれました。犯人の個性が弱いのも敗因かも。でもまあ、私にとってはグラント警部が活躍しないというのがいちばんのマイナス要因なのかな。
フランチャイズ事件 (Hayakawa pocket mystery books (138))
原題:The Franchise Affair
作者:ジョセフィン・テイ
訳者:大山 功
出版社:早川書房
ISBN:4150001383
あれえ、これもグラント警部ものかと思い込んでいましたが、違うんですね。グラント警部もところどころで出てはきますが、あくまでも警察関係者という扱いで、メインになって活躍するのは弁護士でした。おまけにフランチャイズというのは屋敷の名前だった。てっきりフランチャイズ形式の店の経営をめぐるトラブルかと思ってました。
グラント警部物もその傾向がありますが、ジョセフィン・テイの書くミステリは、刑事や探偵が灰色の脳細胞を駆使して謎を解き明かすというのではなく、地道な捜査の途上で少しずつ解明されるというのが多い。そしてかなり偶然の要素が大きく関わってくる。登場人物たちが魅力的ならそれでもまったく気にならないんだけど、そうじゃないとなんだかご都合主義に思えて物足りない気分になります。この作品がそうでした。
古臭い翻訳のせいもあるかもしれないのですが、主人公やその伯母、友人たち、それに容疑者母娘のいずれも、あらすじを読んだときに感じた魅力をあまり感じられなくて、読んでいる途中でだれました。犯人の個性が弱いのも敗因かも。でもまあ、私にとってはグラント警部が活躍しないというのがいちばんのマイナス要因なのかな。
フランチャイズ事件 (Hayakawa pocket mystery books (138))
原題:The Franchise Affair
作者:ジョセフィン・テイ
訳者:大山 功
出版社:早川書房
ISBN:4150001383
by timeturner
| 2013-03-29 19:49
| 和書
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