2013年 03月 24日
嵐のピクニック |
優しいピアノ教師がふと見せた狂気(アウトサイド)、ボディビルにのめりこむ主婦(哀しみのウェイトトレーニー)、カーテンの膨らみから広がる妄想(私は名前で呼んでる)、晴れ舞台で起こった悲劇(亡霊病)、謎めいた試着客(いかにして私がピクニック・シートを見るたび、くすりとしてしまうようになったか)・・・頭がねじれてしまいそうに変な14の短篇集。
すごいなあ。最初の一編から「うわあ!」と口が開いてしまい、最後の一編を読み終わるまでそのままでした。いや、途中で我慢できずに爆笑したときにはちょっと動きも加わったけど。
奇想というのか妄想というのか、どこからこんなこと湧き出てくるんだと思うような話があとからあとから。しかも発想倒れにならずに、実に見事に鮮やかにまとめられているんですよね。これが初めての短篇集だなんて、とうてい信じられない。この本、確か岸本佐知子さんが絶賛していたのですが、なるほど確かに岸本さんが翻訳してそうな作品ぞろいです。日本文学というより翻訳小説の匂いがする。
嵐のピクニック
作者:本谷有希子
出版社:講談社
ISBN:4062177048
すごいなあ。最初の一編から「うわあ!」と口が開いてしまい、最後の一編を読み終わるまでそのままでした。いや、途中で我慢できずに爆笑したときにはちょっと動きも加わったけど。
奇想というのか妄想というのか、どこからこんなこと湧き出てくるんだと思うような話があとからあとから。しかも発想倒れにならずに、実に見事に鮮やかにまとめられているんですよね。これが初めての短篇集だなんて、とうてい信じられない。この本、確か岸本佐知子さんが絶賛していたのですが、なるほど確かに岸本さんが翻訳してそうな作品ぞろいです。日本文学というより翻訳小説の匂いがする。
アウトサイド隣の屋敷で暮らしていた親子を殺し屋集団が襲うという非現実的な話は、ちょっと映画「キック・アス」を思い出した。この作者、もともとは演劇畑の人なんですね。
私は名前で呼んでる
パプリカ次郎
人間袋とじ
哀しみのウェイトトレーニー
マゴッチギャオの夜、いつも通り
亡霊病
タイフーン
Q&A
彼女たち
How to burden the girl
ダウンズ & アップス
いかにして私がピクニック・シートを見るたび、くすりとしてしまうようになったか
嵐のピクニック
作者:本谷有希子
出版社:講談社
ISBN:4062177048
by timeturner
| 2013-03-24 15:28
| 和書
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