2013年 01月 15日
大盛りワックス虫ボトル |
何にも興味をもてず、眠ることだけが楽しみの無気力中学生・江藤公平の目の前に、ある日突然小さな虫みたいな生き物が現れて、「次の誕生日までに人を1000回笑わせろ」と命令した。従わないととんでもない罰がくだされる。一体なぜこんなことに?と思いながらも、公平はしぶしぶと目標を達成するための仲間を探し始めた・・・。
無気力に過ごしてきた中学生の男子三人が力を合わせて努力していくうちに、それまで知らなかった世界が見えてくるというストーリー展開は前作『園芸少年』と同じですが、ディテールの描き方が上手なので「またかよ」という印象はまったくありません。むしろ「もっともっと」という感じ。作者は1966年生まれの女性なのに、どうしてこんなにいまどきの男子中学生をいきいきと描けるんでしょう。
今回はちょっとだけロマンス風味もありますが、主筋がかすんでしまうほどは割り込んでこない程のよさ。親や先生は今回もほとんど干渉してきません。唯一残念なのは、物語の核となる漫才ネタがそれほど面白いと思えなかったこと。もっともここ30年ばかりTVを見ていないので、いまどきのお笑いの傾向というものがわかっていないからかもしれません。
大盛りワックス虫ボトル (YA!ENTERTAINMENT)
作者:魚住直子
出版社:講談社
ISBN:4062694409
無気力に過ごしてきた中学生の男子三人が力を合わせて努力していくうちに、それまで知らなかった世界が見えてくるというストーリー展開は前作『園芸少年』と同じですが、ディテールの描き方が上手なので「またかよ」という印象はまったくありません。むしろ「もっともっと」という感じ。作者は1966年生まれの女性なのに、どうしてこんなにいまどきの男子中学生をいきいきと描けるんでしょう。
今回はちょっとだけロマンス風味もありますが、主筋がかすんでしまうほどは割り込んでこない程のよさ。親や先生は今回もほとんど干渉してきません。唯一残念なのは、物語の核となる漫才ネタがそれほど面白いと思えなかったこと。もっともここ30年ばかりTVを見ていないので、いまどきのお笑いの傾向というものがわかっていないからかもしれません。
大盛りワックス虫ボトル (YA!ENTERTAINMENT)
作者:魚住直子
出版社:講談社
ISBN:4062694409
by timeturner
| 2013-01-15 19:36
| 和書
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