2012年 11月 10日
自殺うさぎの本 |
「皆既日食の暗闇の中でナイフをジャグリング」など、やたらと回りくどい、ありとあらゆる方法で、むやみに死んじゃおうとするうさぎたちを描く、ブラックユーモアたっぷりの絵本。
いやあ、なんといったらいいのか。見ているあいだほっぺたが少し上がって(笑おうとするときの動き)、それでいて唇はぎゅっと閉じたまま、目はまぶしいときみたいにすこーしすがめた状態で、歯をぎりっと噛みあわせていました。おかしいような怖いような哀しいような、なんとも言えない気分で。
もうとにかくウサギが死にまくります。どうしてここまで手間をかけるんだというようなものあり、一体全体どこから思いついたんだというものありで、ひとつとして平凡な死に方はありません。
そもそもどうしてこんなに死にたがるかの理由もない。とにかく自殺しちゃう。作者がウサギを選んだのは、造型がかわいらしいので残酷さが目立たないという以外に、ウサギがむやみと繁殖することも関係してるんでしょうか。
モノクロの線画だし、マンガちっくでかわいらしいウサギだしで、現実感が薄められ、グロテスクだったり気持ち悪かったりするものはあまりありませんが、子供にはあまり見せたくない内容ではあります。
イギリスで20万部を売り上げたそうで、絶賛しているレビューの中にエルトン・ジョンやヒュー・グラントの名前があったりと、いかにも意地悪なユーモアを好むイギリス人向けの内容だと思う。こういうのを面白いとか好きだとか言うと人間性を疑われそうなんだけど、正直言って私もけっこう好き。
書誌情報に訳者の名前がなかったのでヌケかと思ったのですが、文章なしの絵だけで十分に理解できる内容でした。ところどころ日本語が挿入されているものもありますが、編集部でやってしまったのでしょう。
自殺うさぎの本
原題:The Book of Bunny Suicides
作者:アンディ・ライリー
出版社:青山出版社
ISBN:4899980612
いやあ、なんといったらいいのか。見ているあいだほっぺたが少し上がって(笑おうとするときの動き)、それでいて唇はぎゅっと閉じたまま、目はまぶしいときみたいにすこーしすがめた状態で、歯をぎりっと噛みあわせていました。おかしいような怖いような哀しいような、なんとも言えない気分で。
もうとにかくウサギが死にまくります。どうしてここまで手間をかけるんだというようなものあり、一体全体どこから思いついたんだというものありで、ひとつとして平凡な死に方はありません。
そもそもどうしてこんなに死にたがるかの理由もない。とにかく自殺しちゃう。作者がウサギを選んだのは、造型がかわいらしいので残酷さが目立たないという以外に、ウサギがむやみと繁殖することも関係してるんでしょうか。
モノクロの線画だし、マンガちっくでかわいらしいウサギだしで、現実感が薄められ、グロテスクだったり気持ち悪かったりするものはあまりありませんが、子供にはあまり見せたくない内容ではあります。
イギリスで20万部を売り上げたそうで、絶賛しているレビューの中にエルトン・ジョンやヒュー・グラントの名前があったりと、いかにも意地悪なユーモアを好むイギリス人向けの内容だと思う。こういうのを面白いとか好きだとか言うと人間性を疑われそうなんだけど、正直言って私もけっこう好き。
書誌情報に訳者の名前がなかったのでヌケかと思ったのですが、文章なしの絵だけで十分に理解できる内容でした。ところどころ日本語が挿入されているものもありますが、編集部でやってしまったのでしょう。
自殺うさぎの本
原題:The Book of Bunny Suicides
作者:アンディ・ライリー
出版社:青山出版社
ISBN:4899980612
by timeturner
| 2012-11-10 21:19
| 和書
|
Comments(0)