2012年 09月 29日
シャーロック・ホームズの恋 |
シャーロック・ホームズがこの世を去ってから二年。ワトスンは彼の伝記を書こうと思い立ち、新聞広告で情報を募った。すぐその後から奇怪な出来事が続けざまに起こり、ベーカー街221Bの部屋にも何者かが侵入して資料の一部がまれた。謎を解くべく過去の資料を読み始めたワトスンはやがてホームズの秘めた恋を知る・・・。
ホームズの死後2年といっても、ライヘンバッハの滝に転落したあとの話ではなく、老いて亡くなったあとの話ですので「実は生きていたホームズが」なんてオチはありません。ワトソン博士もかなりの高齢で、記憶力も衰え、下宿の階段を上がっただけでも息が上がってしまうほど体力も衰えています。
BBCのキャストを頭に描きながら読んでみようかなあと思っていたものの、最初のうちはワトソン博士のあまりの老衰ぶりに選択を誤ったかと思ったのですが、やがて話は過去に戻り、若い頃のふたりが活躍し始めたのであとはノープロブレム。
狂王ルートヴィヒ二世をめぐる歴史をうまくからめ、バイエルンの美しい城を背景にゴシック小説風の味わいのある恋物語に仕立てられています。意外な展開の中にはいささか説得力が乏しいものもありますが、それなりに筋は通っているので気にせず読めます。ただし、最後のワトソン博士のあれはちょっとなあ。ホームズファンの多くが気を悪くしたんじゃないかと思うのですが・・・。なくてもよかったと思う。
シャーロック・ホームズの恋
原題:Sherlock in Love
作者:セナ・ジーター・ナスランド
訳者:青木久恵
出版社:ミステリアス・プレス
ISBN:4151000844
ホームズの死後2年といっても、ライヘンバッハの滝に転落したあとの話ではなく、老いて亡くなったあとの話ですので「実は生きていたホームズが」なんてオチはありません。ワトソン博士もかなりの高齢で、記憶力も衰え、下宿の階段を上がっただけでも息が上がってしまうほど体力も衰えています。
BBCのキャストを頭に描きながら読んでみようかなあと思っていたものの、最初のうちはワトソン博士のあまりの老衰ぶりに選択を誤ったかと思ったのですが、やがて話は過去に戻り、若い頃のふたりが活躍し始めたのであとはノープロブレム。
狂王ルートヴィヒ二世をめぐる歴史をうまくからめ、バイエルンの美しい城を背景にゴシック小説風の味わいのある恋物語に仕立てられています。意外な展開の中にはいささか説得力が乏しいものもありますが、それなりに筋は通っているので気にせず読めます。ただし、最後のワトソン博士のあれはちょっとなあ。ホームズファンの多くが気を悪くしたんじゃないかと思うのですが・・・。なくてもよかったと思う。
シャーロック・ホームズの恋
原題:Sherlock in Love
作者:セナ・ジーター・ナスランド
訳者:青木久恵
出版社:ミステリアス・プレス
ISBN:4151000844
by timeturner
| 2012-09-29 19:24
| 和書
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