2012年 02月 26日
カテドラル―最も美しい大聖堂のできあがるまで |
フランスの架空の町で、大聖堂建設の計画が持ち上がり、正式に承認され、敷地が選ばれ、設計が行われ、それぞれの職人が力を尽くして100年近い年月を費やして完成されるまでがペン画のイラストで緻密に描かれています。
大聖堂の各部名称、使われる道具、細分化された職人たちの仕事の内容などが目に見える形で解説されているのでとてもわかりやすい。『英国建築物語』を読むときに併読したかったなあ。足場の組み方から石の載せ方まで順を追って見せてくれるので本当によくわかります。でも、こうやって作ってあるのかと思うと、次からヨーロッパの古い大聖堂に入るのが怖くなるかも。モルタルが老朽化したら石が崩れてくるんじゃないかと心配で。まあ、当然ながら常時補修はしているんでしょうけど。
大聖堂そのものだけでなく、年月の移り変わりとともに近代化していく周辺の民家や、そこで暮らす人々、特に子供たちの様子などもしっかり描きこまれていて、隅から隅まで楽しめます。屋根に上がって工事をしている職人たちの横で餌を求めて口を大きく開けている巣の中の雛鳥たちとか、現場の片隅にいるネズミとか、工事が始まったときには小さな若木だったのが完成したときには立派な枝ぶりの木になってたりとか。
こういうの見ちゃうとゴシック様式の大聖堂がある町に行きたくなりますねえ。
作者はイギリス人で、現在はアメリカに住んでグラフィックデザイナー、イラストレーターとして働いているらしい。こういう本を書きたがる人がアメリカに住むというのはちょっと不思議な気がします。古い建物が好きなら、ヨーロッパに住んでいるほうが都合がいいと思うんですが。
この作者でほかにピラミッドやローマ人の都市やお城の本もあるようなので読んでみようと思います。
カテドラル―最も美しい大聖堂のできあがるまで
原題:Cathedral: The Story of Its Construction
作者:デビッド・マコーレイ
訳者:飯田喜四郎
出版社:岩波書店
ISBN:4001105225
大聖堂の各部名称、使われる道具、細分化された職人たちの仕事の内容などが目に見える形で解説されているのでとてもわかりやすい。『英国建築物語』を読むときに併読したかったなあ。足場の組み方から石の載せ方まで順を追って見せてくれるので本当によくわかります。でも、こうやって作ってあるのかと思うと、次からヨーロッパの古い大聖堂に入るのが怖くなるかも。モルタルが老朽化したら石が崩れてくるんじゃないかと心配で。まあ、当然ながら常時補修はしているんでしょうけど。
大聖堂そのものだけでなく、年月の移り変わりとともに近代化していく周辺の民家や、そこで暮らす人々、特に子供たちの様子などもしっかり描きこまれていて、隅から隅まで楽しめます。屋根に上がって工事をしている職人たちの横で餌を求めて口を大きく開けている巣の中の雛鳥たちとか、現場の片隅にいるネズミとか、工事が始まったときには小さな若木だったのが完成したときには立派な枝ぶりの木になってたりとか。
こういうの見ちゃうとゴシック様式の大聖堂がある町に行きたくなりますねえ。
作者はイギリス人で、現在はアメリカに住んでグラフィックデザイナー、イラストレーターとして働いているらしい。こういう本を書きたがる人がアメリカに住むというのはちょっと不思議な気がします。古い建物が好きなら、ヨーロッパに住んでいるほうが都合がいいと思うんですが。
この作者でほかにピラミッドやローマ人の都市やお城の本もあるようなので読んでみようと思います。
カテドラル―最も美しい大聖堂のできあがるまで
原題:Cathedral: The Story of Its Construction
作者:デビッド・マコーレイ
訳者:飯田喜四郎
出版社:岩波書店
ISBN:4001105225
by timeturner
| 2012-02-26 19:02
| 和書
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