2012年 02月 24日
たいようの木のえだ |
片目のジプシーの若者が王様の命令で「太陽の木の枝」を求めて出かける旅の冒険譚。
ジプシーの昔話をポーランドの高名なジプシー学者が採録したもので、自由を尊び旅を最高の宝とする、誇り高いジプシーの魂が満ちています。
雲の国には雨の木がはえていて、それを揺さぶるとなっている雨の実が落ちて地上に雨が降る、なんて詩的なイメージがたくさん出てきて、どちらかというと小学校中学年以上かなと思います。実際、絵本として売られているのは変則で、一般には文字が中心の文庫が出ているらしい。
でも文字だけだったら読まなかっただろうなあ。なにげなく手にとって開いたら堀内誠一の絵があまりにも美しく、そのままじーっと眺めていました。クレヨンのタッチが残るラフな線なのですが、いかにもジプシーらしい鮮やかな色の饗宴で、太陽の国の絵なんて本当に目がくらむようでした。太い線と大胆な色の置き方はちょっとルオーを思わせる部分もあります。
原題:Galazka z drzewa slonca
文:イェジー・フィツォフスキ
絵:堀内誠一
訳者:内田莉莎子
出版社:福音館書店
ISBN:483400452X
ジプシーの昔話をポーランドの高名なジプシー学者が採録したもので、自由を尊び旅を最高の宝とする、誇り高いジプシーの魂が満ちています。
雲の国には雨の木がはえていて、それを揺さぶるとなっている雨の実が落ちて地上に雨が降る、なんて詩的なイメージがたくさん出てきて、どちらかというと小学校中学年以上かなと思います。実際、絵本として売られているのは変則で、一般には文字が中心の文庫が出ているらしい。
でも文字だけだったら読まなかっただろうなあ。なにげなく手にとって開いたら堀内誠一の絵があまりにも美しく、そのままじーっと眺めていました。クレヨンのタッチが残るラフな線なのですが、いかにもジプシーらしい鮮やかな色の饗宴で、太陽の国の絵なんて本当に目がくらむようでした。太い線と大胆な色の置き方はちょっとルオーを思わせる部分もあります。
文:イェジー・フィツォフスキ
絵:堀内誠一
訳者:内田莉莎子
出版社:福音館書店
ISBN:483400452X
by timeturner
| 2012-02-24 21:33
| 和書
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