2012年 01月 23日
みどりの目 |
「みどりの目」という名の1歳になった猫が、季節の移り変わりの中で過ごした仔猫時代を思い出し、これからのことを考える。段ボール箱の壁をよじのぼったこと、外に出てふれた地面が柔らかかったこと、初めての雪・・・。
コメント欄でこの本のことを教えてもらい、図書館で読んできました。子供がクレヨンで描いたようなへたうま風味の絵がとても可愛い。特に仔猫のころの段ボールを這い上がろうとしている姿がたまらなくキュート。子供が喜びそうなはっきりした色使いですが、クレヨンタッチのせいかどぎつくならず牧歌的です。
猫が飼われている家が牧場というのもいいですよねえ。丈高い草や木や花の野原に囲まれて、牛や馬や山羊がいる暮らし。ミルクだってしぼりたて。これを読んでもらう日本の子どもたちにはもしかしたら想像もできない生活かもしれません。でも、たとえその子が住んでいるのが殺伐とした都会だとしても、世界のどこかにこういう世界があって、こんな暮らし方もあるんだと知る機会があるのはいいことだと思う。
米国アマゾンのサイトだと中身を少しだけ見ることができます。こちらで表紙の絵をクリックしてください。
ところでこれって子供が自分で読む本なんでしょうか、それとも大人が読み聞かせる本なんでしょうか。米アマゾンでは4歳以上となっていますが、英語はアルファベットさえ読めれば意味がわからないにしても読めるけど、漢字まじりの日本語では小学校以上でないと無理。かといって小学校に行くようになった子供には内容が子供っぽすぎるような気もする。やはり読み聞かせ用なのかな。
でも、いくら読み聞かせとはいっても「ひそむ」とか「まいおりてくる」なんて言葉は幼稚園児にはわからないんじゃないかな。そういうときは読み聞かせる人が言い換えたり、説明を添えたりするのかな。知らない言葉を聞かせてなじませるのも教育的効果があるのかな。
これまでは児童文学の翻訳とはいっても、小学校高学年からヤングアダルト向きの本ばかり訳していたので、大人向けの本を訳すのとそれほど違いはないと思っていたんですが、絵本の翻訳にはいろいろコツがいりそうですね。
原題:Green Eyes
作者:エイブ・バーンバウム
訳者:ほしかわ なつよ
出版社:童話館出版
ISBN:4887500378
コメント欄でこの本のことを教えてもらい、図書館で読んできました。子供がクレヨンで描いたようなへたうま風味の絵がとても可愛い。特に仔猫のころの段ボールを這い上がろうとしている姿がたまらなくキュート。子供が喜びそうなはっきりした色使いですが、クレヨンタッチのせいかどぎつくならず牧歌的です。
猫が飼われている家が牧場というのもいいですよねえ。丈高い草や木や花の野原に囲まれて、牛や馬や山羊がいる暮らし。ミルクだってしぼりたて。これを読んでもらう日本の子どもたちにはもしかしたら想像もできない生活かもしれません。でも、たとえその子が住んでいるのが殺伐とした都会だとしても、世界のどこかにこういう世界があって、こんな暮らし方もあるんだと知る機会があるのはいいことだと思う。
米国アマゾンのサイトだと中身を少しだけ見ることができます。こちらで表紙の絵をクリックしてください。
ところでこれって子供が自分で読む本なんでしょうか、それとも大人が読み聞かせる本なんでしょうか。米アマゾンでは4歳以上となっていますが、英語はアルファベットさえ読めれば意味がわからないにしても読めるけど、漢字まじりの日本語では小学校以上でないと無理。かといって小学校に行くようになった子供には内容が子供っぽすぎるような気もする。やはり読み聞かせ用なのかな。
でも、いくら読み聞かせとはいっても「ひそむ」とか「まいおりてくる」なんて言葉は幼稚園児にはわからないんじゃないかな。そういうときは読み聞かせる人が言い換えたり、説明を添えたりするのかな。知らない言葉を聞かせてなじませるのも教育的効果があるのかな。
これまでは児童文学の翻訳とはいっても、小学校高学年からヤングアダルト向きの本ばかり訳していたので、大人向けの本を訳すのとそれほど違いはないと思っていたんですが、絵本の翻訳にはいろいろコツがいりそうですね。
原題:Green Eyes
作者:エイブ・バーンバウム
訳者:ほしかわ なつよ
出版社:童話館出版
ISBN:4887500378
by timeturner
| 2012-01-23 20:11
| 和書
|
Comments(2)
Commented
by
mak-a
at 2012-01-25 22:51
x
取り上げて頂いてありがとうございます!自分で読む用か読み聞かせ用か、なんて考えたこともなかったです。
「まいおりてくる」なんて確かにうちの子分かってるのか謎ですが、意味を問われたこともないので、よく分からなくても自然と吸収してしまうのかもしれません。
絵本って、言葉の雰囲気とかリズム感を楽しむようなものが多いので、何となく楽しく伝われば良いかなーと思います(^^)
俵万智のお子さんは斉藤孝の「子ども版 声に出して読みたい日本語5」を読んで、意味も分からず「寿限無」を暗唱したり、「驚き桃の木山椒の木」なんて言ってみたりして楽しんでいるそうです。
そういえばうちの子もNHKの「にほんごであそぼ」という子供向け番組の影響で「ややこしや~ややこしや~」だの「岩に染み入る蝉の声」なんて突然言ってたなぁと思いました。
「まいおりてくる」なんて確かにうちの子分かってるのか謎ですが、意味を問われたこともないので、よく分からなくても自然と吸収してしまうのかもしれません。
絵本って、言葉の雰囲気とかリズム感を楽しむようなものが多いので、何となく楽しく伝われば良いかなーと思います(^^)
俵万智のお子さんは斉藤孝の「子ども版 声に出して読みたい日本語5」を読んで、意味も分からず「寿限無」を暗唱したり、「驚き桃の木山椒の木」なんて言ってみたりして楽しんでいるそうです。
そういえばうちの子もNHKの「にほんごであそぼ」という子供向け番組の影響で「ややこしや~ややこしや~」だの「岩に染み入る蝉の声」なんて突然言ってたなぁと思いました。
0
Commented
by
timeturner at 2012-01-25 23:10
なるほど~。意味がわからなくてもそのまま覚えてしまい、成長するにつれて意味も把握できるようになるんでしょうね。考えてみたら赤ちゃんが言葉を覚えていく過程ってまさにそれですもんね。
相手が子供だからといって赤ちゃん言葉を使うのはよくない、というのもそういえば聞いたことがありましたっけ。
やはり現役ママの言葉は参考になるなあ(^^)。ありがとうございます。
相手が子供だからといって赤ちゃん言葉を使うのはよくない、というのもそういえば聞いたことがありましたっけ。
やはり現役ママの言葉は参考になるなあ(^^)。ありがとうございます。