2011年 05月 24日
終着駅 トルストイ最後の旅 |
ロシアの文豪レフ・トルストイは生まれ育った領地ヤースナヤ・ポリャーナの館で妻と暮らしていたが、近隣で共同生活を送るトルストイ主義の信奉者たちを積極的に支援していた。妻のソフィアはそんなトルストイが自分の財産をすべてロシア国民のために投げうつ遺言を書くのではないかと疑い、新たにやってきた秘書のワレンチンに夫を見張り、その行動を報告するよう依頼する。だがワレンチンはトルストイ主義者のリーダー、チェルトコフからもソフィアの動向を探るよう指示されていた・・・。
世界三大悪妻のひとりと言われるトルストイの妻ソフィアが、この映画ではかなり同情できる存在に描かれています。わがままで自分勝手ではあるけれど憎めないし、言っていることにも一理ある。
一方、トルストイ主義者が唱える理想主義も、これまた当時のロシアの状況を考えれば間違いではないので、見るほうとしてはワレンチンと一緒に両陣営の板ばさみになって悩むことになります。でも、ヘレン・ミレンの演技の迫力のおかげで、ポール・ジアマッティ演じるチェルトコフはちょっと分が悪くて気の毒かな。実際にはやっぱりソフィアは自分のことしか考えない悪妻だったんだと思うし、チェルトコフは真面目にトルストイの理想を実現しようとしていたのだと思うから。
原題:The Last Station(2009)
上映時間:112 分
製作国:ドイツ/ロシア
監督:マイケル・ホフマン
出演:ヘレン・ミレン、クリストファー・プラマー、ジェームズ・マカヴォイ、ポール・ジアマッティ、アンヌ=マリー・ダフ、ケリー・コンドン、ジョン・セッションズ、パトリック・ケネディほか。
世界三大悪妻のひとりと言われるトルストイの妻ソフィアが、この映画ではかなり同情できる存在に描かれています。わがままで自分勝手ではあるけれど憎めないし、言っていることにも一理ある。
一方、トルストイ主義者が唱える理想主義も、これまた当時のロシアの状況を考えれば間違いではないので、見るほうとしてはワレンチンと一緒に両陣営の板ばさみになって悩むことになります。でも、ヘレン・ミレンの演技の迫力のおかげで、ポール・ジアマッティ演じるチェルトコフはちょっと分が悪くて気の毒かな。実際にはやっぱりソフィアは自分のことしか考えない悪妻だったんだと思うし、チェルトコフは真面目にトルストイの理想を実現しようとしていたのだと思うから。
原題:The Last Station(2009)
上映時間:112 分
製作国:ドイツ/ロシア
監督:マイケル・ホフマン
出演:ヘレン・ミレン、クリストファー・プラマー、ジェームズ・マカヴォイ、ポール・ジアマッティ、アンヌ=マリー・ダフ、ケリー・コンドン、ジョン・セッションズ、パトリック・ケネディほか。
by timeturner
| 2011-05-24 20:52
| 映画
|
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